今日、昨年の紅白で一世風靡した秋川雅史の
「千の風になって」を初めて視聴した。 この曲は、作詞者不詳の英語詩を新井満が、
訳詞、作曲したものだ。
英語詩「Do not stand at my grave and weep」は、
9.11の一周忌の追悼式で父親を亡くした11才の女の子が朗読、
またマリリン・モンローの25回忌でも朗読され、
さらにIRAのテロで命を落とした24才の青年が
「私が死んだ時に開封してください」と両親に当てた手紙に
書かれており、余りにも有名な詩だ。
『タイムズ』誌によると、原詩はアメリカ人女性メアリー・E・フライの
作品であると書いている。
彼女は、同居していた友人の母の死を悼むために
茶封筒に書いて彼女に送った。
その後、この詩をはがきに託して人々に送ったため、
いろんな表現(解釈)が付いて作者についていろんな説が
流れたようだ。
さて、この曲を歌っている秋川雅史だが、声楽家である彼にものを
言うのは少々気が引けるが、正直歌唱はうまくない。
フレーズ間の響きが一定してないし、何よりもブレスが全然なってない。
実際に聞いたことはないが、CDで聞く限りブレスが聞こえるというのは
声楽家ではあってはならないこと。
彼を聞く限り、正直声楽くずれのような発声で、
圧倒的は声のオペラでも、フレーズをうまく歌うリートでもないと
私は感じた。
しかし、この詩に自分の人生をダブらせた人が、
単純なメロディに歌謡歌手とは違い声楽家の甘く豊富な音量で歌われるとなると、ついホロッとなるのも頷ける。
正直、一杯食わされたと正直思った。
「千の風になって」とは異なる訳詞をした、
全盲のソプラノ歌手、塩谷靖子もまた人気を博している。
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