
ヒト脳が、宇宙と比較できるくらい広大な未知の世界だと知って思うことは、自分自身が世界を小
さく見ているのだ。そういえば、子どもの頃、遠くに見える山の向こう側は外国だと考え
ていた。それから、徐々に自分の世界は拡がったが、まだそれこそ「井底の
蛙」なのだろう。
生半可に知ったくらいのことで、社会が分かった気がしたりしたが、所詮針の穴からでしかない。自分の二つの
目は、見ていても本当に真実を理解しているとは言えない。四書にしろ、これまで一般論で、また少し読
んだくらいでもう文化の遺物ではないかと断じたりしたが、今、よく読んでみると含蓄があり
学ぶべきことはまだ多くある。
所詮、蒙昧でしかなく、本の蟲になるだけだろうか。それこそ「汝らこころを上げよ」だろう。
これまで、まじめに真理を求める先人は迫害されたのだ。過酷な運命を生きてもいる。そうしなけれ
ばならなかった。現在でも安易に得られる情報など大したことはない。ヒトの進化は、デッドロックを乗
越えたのであろう。それほど誇り高い種であろう。凡人の平坦な人生など取るに足りない。
>玄界灘と志賀島