
・日本の文学者に限らないだろうが、継子のありようは決して苦しさは継子ばかりではなく、その継母にもあるに違いない。その相互理解は言うほど容易ではない。それは、出てきたものでも知ることができる。その根底には人間を人間とも思わぬ当時の観念にもあるのだろう。そしてその呪縛は現代にもある。ひとは感情の衝動のままで行動してしまう。子を育てる準備もなく不幸は子を持ってしまうところがあるだろう。
・へ2・・・封建社会が人々も世界観を歪めてもいたのだろう。それが家族にも影を落としていたのだ。母は産み育てる役割を一方的に担っていた。時には他人の子もそだてねばならなかったのだ。そこに悲劇が生まれたとしても当然だろう。そういう下地があり状況があったからに他ならない。そして継子たちは、ネガティブ・マインドを植え付けられたのだろう。子供たちの感性が踏みにじられた。親の温かい愛のない子供たちは不幸を背負い込んだに違いない。それを避けるとすれば妙にませたこどもたちでしかなかったのではないだろうか。