
日常生活の中でまず気づくのは、ものの考え方と生活環境のグローバル化が
ある。殊に食生活は大きく変化している。そのための影響も多大
だ。それこそ戦前まで多くの日本人は粗食で厳しい労働を強いられてき
た。そして戦後の経済高度成長による車の普及と飽食は、今日深刻な生活習慣病
を蔓延させている。
経済優先が、ひとびとの健康を脅かす大きな要因だ。それは、わが国だけで
はない。世界的な拡がりを見せている。
情報の氾濫は、ひとの欲望を煽っている。そして、航空機などの交通機関の利
便性は、何百万人の貧しい人たちを、先進国に流入させている。
そして、テレビでみた「ゆたかな社会」にあこがれて、ひとびとは、後先の
考えもなく都会を目指している。仮想空間でしかないことに気づくのは、
夢が破れた時だ。何がそうさせているのだろうか。マスメディアの責任は重大だ。
現代の先進国では、人のからだに優しい「食の健全化」だ。開発途上国の
多くの飢えた人たちにはあまねく「食の確保」だろう。
普遍的論理で見ればわかりきったことができないのは何故だろうか。