05/秋



ブック
2005年・秋 絵本&おはなし覚え書き



みるなのくら
みるなのくら 』 
おざわとしお・再話/赤羽末吉・画 (福音館書店)

若者が、うぐいすの声に誘われて山の奥へ・・・。
あかりを頼りに行って見ると、美しい姉様。
ここには、蔵が十二ありました。
「一から十一までの蔵は覗いてもかまいませんが
十二だけは見ないでください」と言って出かけた姉様。
若者が、一から蔵をあけていくと・・・。

一の蔵は、お正月
二の蔵は、節分
三の蔵は、桃の節句
四の蔵は、・・・・

目の前に、日本の素晴らしい景色や行事が広がります。
あ~・・・日本って素敵だなぁ・・
日本に生まれてよかった~なんて思っちゃいます。
そうだそうだ・・・
この蔵、子どもの頃ワクワクしたんだった。
絵本の絵も良いけれど、まずは、お話で読んでみてもいいかもしれない。
自分の蔵の季節を想像するのも、きっと楽しいだろうなと思う。


木
』佐藤忠良・画 木島始・文 (福音館書店)

どのページも木・木・木・・・・。
木の力強さ、木の大きさ、木のぬくもり、木の勢い。
いろんなことを感じることが出来ると思います。
読みボラ仲間が読んでくれたんだけど、
絵といい、文といい、なんだか気持ちがいい。
これは、自分で読むより、読んでもらった方がいいかも・・。
思わず、木のところまで走っていって
見上げて、触ってみたくなりました。


雲のてんらん会新装版
雲のてんらん会 』 いせひでこ (講談社)

空は無限のキャンパス。
てんらん会との名の通り1つ1つの絵には
タイトルがつけられています。
表紙の絵は≪空の牧場≫
 「もこもこと空の牧場を歩いていくひつじたち。あの子もどこかにかくれているよ。」
 と、言葉が添えられています。
他には
    ≪雲のしっぽ≫
    ≪空のカーテン≫
    ≪空の無限≫
    ≪青のサンドイッチ≫
    ≪白い海≫
    ≪神さまのおつかい≫
    ≪村まつり≫
    ≪交響曲≫
    ≪泣きたい。≫
    ≪麦畑≫
              などなどのタイトルが・・・。
どんな空や雲を想像しますか?
どれも、すばらしい空と雲の競演です。
あ~こんな空、どっかで見たことあるなぁ・・・なんて
なつかしいものもあります。
この絵本を見ると、
空をもっともっと身近に感じることが出来るような気がします。
空をあおいで、深呼吸してみましょう。


わたしの手はおだやかです
わたしの手はおだやかです 』 (ソニーマガジンズ)
アマンダ・ハーン文/マリナ・サゴナ絵 谷川俊太郎訳

普段何気なく使っている手ですが・・・
手ってすごい!
自分が思ったように動いてくれる。
自分の手をじっと見つめてみる。
あなたの手はどんな手ですか?
何をする手ですか?
手に関わる言葉っていっぱいあるんですよね。

  「手当て」
  「手伝い」
  「手に入れる」
  「手を抜く」
  「手を焼く」 etc・・・
それだけ、こころや気持ちに近いのかもしれません。
手の使いかたで、良くも悪くもなるということ。
  つみとること
  だきしめること
  なげること
  しっかりもつこと
  ふせぐこと
でも、こんなこともできるのです。
  ぬすむこと
  おしのけること
  きづつけること
  ひったくること
  こわすこと
どれを選ぶかはあなたしだい。
あなたの手は、おだやかですか?


ドードー
DODO ドードー であえたはずのどうぶつたち
倉科昌高 (ピエ・ブックス)

≪であえたはずのどうぶつたち≫
サブタイトルを見て、胸が痛かった・・・。
会いたかったなぁ・・・。
恐竜は無理だけど、ほんの少し前までは生きていたどうぶつたち。
おばあちゃんのおばあちゃんが子ども緒にはいたのかな?
そのまたおばあちゃんはたちは見たのだろうか?
どうして、いなくなっちゃったんだろう?

シロ・クロ・グレーで描かれている。
ぼかしも入っている。
今ではまぼろしのどうぶつだから・・・?
ドードー
オーロックス
ジャイアントモア
オオウミガラス
ニホンオオカミ
タスマニアンタイガー
 ・
 ・ 
 ・

どんな色だったんだろう?
どんな風にあるいていたんだろう?
どんな声で鳴いていたんだろう?
いろんなことを、考えながら1ページづつ出会う、もう会えないどうぶつたち。
今私たちが、当たり前のように見ている動物だって、
子どもたちの孫の時代に、姿を消してしまうものもいるのかもしれない。
最後のページに、この絵本に描かれたどうぶつたちが
どのように生きていたのか、いつ地球上からいなくなったのか
解説が載っています。
とても興味深く読むことが出来ました。


ハリネズミと金貨 ハリネズミと金貨


どろにんげん特製版
どろにんげん 』こどものとも500号 
   長新太 (福音館書店)

  どろにんげんって?
  な~んて考えないで
  とりあえず、見てください。
へんてこりんなどろにんげんとたこが
大きな大きなおいもを掘り出しました。
どろにんげんが、いいことを考えました。
「どんどん いくんだ、どんどん いくんだ」
と言いました。
たこは、「さむいなー。おなかがすいたよおー」
となきごえで言いました。
さぁ、どろにんげんとたこと大きなおいもはどうなるのでしょう・・。
なんだか、くすくす笑えてきます。
平和だなぁ・・。


ロシアの昔話
ロシアの昔話 (福音館文庫) 』 (福音館書店)

先日夜のおはなし会で、
ロシアの昔話『ババヤガーの白い鳥』が語られました。
ロシアのおはなしには、ババヤバー(ロシアの山姥みたいなもの?)や
イワン、ワシリーサなどの名前がよく出てきます。

この本には、33編のおはなしが入っています。
よく知られているものといえば
『おおきなかぶ』
『雪むすめ』などかな?
そのほか『ふたりのイワン』が、
ノルウェーの昔話『北風に会いに行った少年』に似ていたりして、
ちょと驚きました。
『金の魚』は、欲深なおくさんのはなし。
少しの欲ならまだ分かる気もするんだけれど、
とめどなく大きくなる欲・・・。
やっぱり、と思う結末が待っています。
『つるとあおさぎ』は、言葉の転がりかたが楽しい感じ。
ロシアの昔話と言うよりは、日本の落語?って思えちゃう雰囲気を持っています。
3分少々の短いお話で、次男がゲラゲラ笑ったくれたので、
語りの1つのレパートリーに入れました。
それ以外もタイトル、一部だけ紹介しますね。
 『魔法の馬 』
 『うさぎのなみだ 』
 『まぬけなおおかみ 』
 『かえるの王女 』
 『マーシャとくま』
 『空をとぶ船』
 『小鳥のことば』
 『かますのいいつけ』
 『白いかも 』
 『イワン王子とはいいろおおかみ 』
 『動物たちの冬ごもり』
などなど・・・です。(まだまだありますけど)
こうみてみると、動物がでてくるものが多いかもしれません。


ダニエルのふしぎな絵
ダニエルのふしぎな絵 (ほるぷ出版)




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