多分それキミドリのカケラ

多分それキミドリのカケラ

北海道2005 8日目




起きてテントから出てきたら、アホほど快晴。めっちゃええ天気。これは知床方面も晴れてるんちゃうか?と思って、昨日決めたとおりにそっちを目指すことにしました。

この和琴半島湖畔キャンプ場は、今回の中ではかなり人が多いほうで、車・バイク問わずいろんな人が居てはりました。普通のバイク連中のほかに、お決まりの連泊してはる人やら、年配のご夫婦やったり、ちょっと変わったとこでは東南アジアの仏教徒みたいなカッコした兄さんやったり(でも子供がいた)、俺のテントの隣にいた、イギリス人っぽい男と英語超ネイティブな発音やのに日本人と話すときはもろ大阪弁なねーちゃんのカップルとか…。あと、もう一組外人男と日本人女のカップルもおって、この二人は普通に屈斜路湖で泳いでた。陽照ってるいうても結構寒いはずやのに…。まるでスイスとかカナダとか、その辺の避暑地の湖で戯れるカップルのようにキャッキャ言うとりました。まあ雰囲気はホンマに出てた。

屈斜路湖1
涼しい空気に暖かい陽差し。水は冷たかった。気持ちいい朝。


そんなんを横目にテントたたんだり出発準備して、9時頃には出ました。とりあえずお近くの摩周湖へ。ぐんぐん登ります。去年は第二展望台から見たから、今回は表側へ行くことにしました。

ゆったりした道を登って着いた第一展望台は、くそ晴れたせいか、観光バスだらけでした。何故か中国とか韓国からの旅行者が多かった気がする。霧の全くない摩周湖が見れました。駐車場でテント横やった東京の兄さんと再会してちょっと喋ってました。んでまたちょっと行って第三展望台に到着。ここは3つのうち一番高いとこにあるらしく、摩周湖の全体が見下ろせるとこでした。めっさキレイやった~。

摩周湖1摩周湖3

摩周湖2
第三展望台より。ちゃんとパノラマになるように撮ればよかったと後悔。流れ込む川も流れ出す川もないけど水深は一定。透明度は世界一。「霧の摩周湖」ってぐらい霧が多いらしい。去年は見れんかった全景が見れて満足でした。

パノラマ1足立区のにーさん
左:第三展望台から振り返った景色。
右:テント横やったにーさん。天気情報ありがとさんです!


たっぷり堪能して、知床を目指しました。斜里町に入ると、なんか北海道な感じの道になってきて、天気もええし、テンション上がって最高でした。ここでちょっと寄り道して、本来曲がるべき道を真っ直ぐ行きました。去年気になりつつも国道から外れるからと曲がったんやけど、その後会った人に「あの道気持ちいいで」と聞いて、次は絶対行こと決めてた道でした。行ってみると、ぐんぐんなだらかに坂道を登って、下って、また登ってと繰り返しT字路について振り返ってみたら、マジ最高の景色でした。ええ風吹いてました。

硫黄山道3
左:今回は遠くから見ただけ。
右:斜里へ向かう道で。

道4
斜里から少し離れたところ。右側にオホーツク海。今回かなりお気に入りの景色。


んでまたひた走る。今回初めての海岸線の道路なんでなんか楽しかった。今年もオシンコシンの滝へ。観光バスの運転手のおっちゃんと喋ったりしつつ。んでウトロに着いて給油。ガソリンスタンドのおばちゃんと喋ったりしつつ。

んでいざ知床横断道路へ。今年は晴れてるせいか、ようやくこの道の気持ちよさがわかりました。一回峠まで羅臼側の天気をチェックしに行ったら、峠自体がめさ晴れててこれまた最高でした。てか羅臼岳ってこんな近かったんや…。去年は曇ってガスかかりまくって全く見えんかったからなぁ。国後島もよく見えました。

知床峠より羅臼岳知床横断道路
左:天気良くてめっちゃ鮮やかでした。去年はガスのせいでこんな近くにあることすら知らんかったからなぁ。
右:ものすごい気持ちいい道でした。

んでちょっと戻って知床五胡へ。去年は天気悪かったから、ここも行ってみたかったんよね。駐車場着いてみたら、ここも観光客だらけ!さすが世界遺産効果。これやと逆効果な気がするけど…。去年の人の少なさを知ってるせいか、今年の知床の人の多さにビックリでした。元来は熊出没危険性大な湖までの路も人でいっぱい。これでは熊も出てきようがないやろなぁ。一湖と二湖見てきました。

一湖1二湖2
左:ホンマは人がいっぱいやった。
右:水面にも知床連山と雲が映ってます。ホンマに自然のみのところ。


んでから今度は羅臼側へ移動。時間は午後3時ぐらいで、開陽台に明るいうちに着きたい俺には微妙やったけど、そっから北へ移動。セセキ温泉や相泊温泉を目指したけど、結局入らずでした。セセキに至っては満潮で水没してたし。

セセキ温泉
水没してるけど、岩に囲まれたところに入れる。所有者のおっちゃんが毎日温度調整してくれるらしい。

んでまた戻り道で俺には見えないヒカリゴケとか見つつ、セイコマで買い物とかしつつ、一路開陽台を目指しました。道東は暗くなると途端にもの悲しくなるんで、道中泣きそうでした。

なんとかかんとか到着して、テントサイトまで行くと、何かどっかで見たことある激しいカスタムの同車種が…。あっ、と思い出した俺の前にオーナー登場、で声かけてきた。以下会話。
「こんちは~同車種ですね~」「俺これ見たことあるわ~」「マジ!?どこで!?」「HP」「ええええええええええええええええ!?」「ははははははうわすげえ本物や!!」

その男はミノル君といって、俺は以前から彼のHPを見たことがあったのでした。俺が一方的に知ってるだけやし、中部在住の彼にまさかこんなところで会うことが出来るとは…。偶然ってあるもんなんやねえ。

そのままの流れで、周りに居はったオダカさんとまじぇたろうさんと共に、晩飯突入。そーいやまじぇさんはセセキでも見かけたような…。各々食材や酒を持ち寄って、楽しい夜の始まりでした。俺は「のりたま」ぐらいしか提供できんかったけど…。焼きそばにかけたらめっさ美味かった!

夜宴
まさに夜宴でした。たまに電気消して空見上げたり。

この開陽台という場所は、標高は300mぐらいなんやけど、なだらか~な丘の頂点にあって、尚且つ周りには高い山とかが何もないというところなんです。遠くに知床連山や国後島、反対側は根釧原野の地平の果てが、霞むまで見渡せるっていう晴れた昼間に来ても、ものすごテンション上がる場所なんです。んで周りは牧場ぐらいしかなくて明かりが全然ないから、今日みたいな晴れた夜に空見上げたら、それはもうエライことなってるわけです。

もう天の川から流れ星から全部見えました!んで小高いとこに居て、周りにかき消す光がないから、空の端にまで星が見えるんです。北斗七星がめっさ低いとこあったし。んで月がまだ昇ってなくて、月の光で霞んで見えへんような上の方の星も山盛り見えるから、星の数がエライことなってるわけです。もうず~っと寝転んで見てました。「降るような星空」ってこういうこと言うんやな~と。全然飽きんくて、ただひたすら星見てました。

12時回って、ミノル君が寝てもうても、三人で展望台行ったりして、ずっと見てました。あと霧が出たり、すぐ晴れたりを繰り返してて、それもかなり神秘的やったんやけど、12時回ってしばらくしたら、開陽台と空は晴れてて、周りが全部霧なんか雲なんかに包まれて、展望台から見たら、一面雲海で、めっちゃキレイでした!上の方が出てる知床連山とかが島のように見えて、ホンマに海みたいやった。んで1時前なったら、今度は月が出てきだしたんです。東の方の雲海の、自分の目線より低いとこからボヤーって光りだして、三日月が昇ってきて、その照り返しの光が雲海にも映って、めちゃ神秘的でした。

もうひたすら感動しっぱなしで、かなりこの旅のクライマックスでした。もう言葉に出来んくて「すごいなぁ」しか言うてなかった。思ったより全然暖かくて気持ちいいし。ホンマに北海道に来てよかった、と思った瞬間でした。旅人でよかった。この夜はホンマに絶対忘れへんと思います。


本日の走行350kmぐらい?




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