本場奄美大島紬 新たなる伝統への挑戦

本場奄美大島紬 新たなる伝統への挑戦

Dec 1, 2004
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父子二代大島紬伝統工芸士

 製作;岸田恵光 大島紬伝統工芸士

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あまからでもご紹介しておりました、「珊瑚花」がついに織り上がりました。
(9マルキの一元は存在するか?http://www.amakara.jp/kodawari4.html)

このプロジェクトは、長年大島紬の研究員として数々の製造技法を確立してきた,
岸文大島二代目織元岸田文司(85)の“大島紬人生の集大成として,
あの商品を完成させたい”という思いから2002年に開始。

完成までに2年を費やした逸品中の逸品です。

この珊瑚花にはモデルがありました。
昭和47年(1972)年 昭和天皇・皇后両陛下が2回目の奄美大島行幸の折りに、この珊瑚花のもととなる商品が献上されました。作成者不明の逸品は、究極の職技法「9マルキの一元」で構成されており、その製法は、文献・図柄ともに資料が残っておらず、長く幻の紬とされてきました。
しかし岸田文司と恵光とは、この作品の端切れを基にその複雑な製法を分析し、さらに複雑な織技術を取り入れ、ついに「珊瑚花」を完成させました。

また、この「珊瑚花(さんごばな)」の名も、奄美の職人間では長く呼ばれ続けてきた名前です。
1,300年間続く伝統技法である純泥染めと、複雑な織りからなる強烈な個的表現を完成させるには、数ミリ単位の困難な作業。それは一年の年月で数ミリしか成長しない奄美大島の海に強く生きる珊瑚にも例うべき究極の造形美をそこに見たからです。そして模様もまさに珊瑚の花を一面にちりばめたようなその繊細且つ力強いものなのです。

二代目岸田文司(85)談
一元(ひともと)とは織物の共通用語で、「もと」は数字の『2』を表します。
大島紬の特徴である絣(かすり)模様が「十の字」になるには、ミリ単位である2本の絣糸の模様合わせが必要であり、それを可能とする織り技術も熟練された
高度な技術を要するために、生産全盛期といわれる1970年代当時でも複雑且つ高度な技法から、織り職人の間では自分の技術向上のためにと、挑戦したい技法のひとつでした。
それだけ人の手では限界といわれる程、極めた織り技法なのです。

この「珊瑚花」もそのわずかな織り職人によりようやく出来上がった最高傑作で、私の大島紬人生の集大成ともいえます。大島紬全盛期の頃のように、少しでも多くの織元さん、
職人さんが高度な技術に挑戦する気持ちになれる環境=着物市場をもう一度つくりだせるように四代目にも頑張ってもらいたい。
今でも一生を捧げた大島紬人生に悔いは全くなく、大島紬は世界一の織物だと自負しております。
大島紬製造に携わる全ての方にこれからも頑張ってもらいたい。

三代目岸田恵光(56)談

これもひとえに、製造工程に関わる産地職人の協力があってこそ実現できたものであり、製造に携わった全ての方にあらためて感謝をしたいです。
今後も最高技術を維持した良品の製造に精進し、大島紬の発展に少しでも力になりたいと思っています。

一元の比較
左が『珊瑚花』(9マルキ・一元式)
右は7マルキ・一元式





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Last updated  Dec 27, 2004 10:45:41 PM
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