Diary

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Prison訪問


刑務所で、あるおじいさんが
殺人者であるという容疑が晴れて
釈放されるという事を聞かされた・・・

私はある団体に属していて
毎週刑務所に行ってボランティア活動みたいなものを
しています。
3ヵ月に1回くらいの割合で
セミナー(受刑者達の演説みたいなものです)
みたいなものがあります。

初めてセミナーに参加したとき
ある61歳になるおじいさんが
「私は無罪です。人を殺してなんかいない!!
でも、弁護士を雇うお金がないが為に。。。。」
と言っていた。

とにかく衝撃的だった。

彼は21年前に、
殺人の罪で25年間の牢獄生活を言い渡された・・・

しかし、警察には所謂、彼が殺人を犯したと言う
物的証拠等はなかった。
ただ、警察の目から彼が疑わしかっただけ。
そして、彼には無実を証明するものがなかった・・・
と、いうことになっているが、
彼は殺人の当日着ていた血痕がついてない洋服
(無実である証拠品)をステーツ(州)に提出したが、
ステーツは一度も受け取っていない。
・・・と20年経った今言ってきているとか。。。

その洋服は警察のほうで闇に葬った!!?
のかどうかわからないが、
もし彼の言う事がほんとうであるならば、
警察が自分達の立場を守る為に処分したのでしょか!?
彼が犯人だと決め付けていた!?


容疑者であった当時の彼は
突然降って沸いた自分への容疑の大きさに
困惑しながらも
弁護士を雇うお金がなかったので
国で雇っている弁護士を頼んだそうですが
第一審、第二審と違う弁護士だったようで。。
どちらの弁護士も裁判の前
満足に彼と打ち合わせもしなかったとかで

当然、裁判では彼の主張は却下され
有罪判決でした。

それから21年間無罪を主張し続け
何人かのボランティアの弁護士達が
彼が無罪である事を訴え続けた甲斐あって
来年の春には自由のみ。。。。

しかし、彼は21年にも及ぶ牢獄生活で
すっかり体を壊し
先日警察病院へ移された。

彼には、彼の帰りを待っている母親がオクラホマ州にいる。
90歳を超えている彼の母親。
どんなに、この21年間、長く辛いものだったろうか・・・

私は彼が自由の身になる事を手放しで喜べなかった。

何故なら、彼が牢獄で過ごしてきた21年という歳月は
2度と戻ってはこないから。。。。

そして、この事件によって離婚して離れていってしまった
子供達との埋める事の出来ない空間。。。


無実の罪での牢獄生活・・・・
以前、TV番組で
タイからオーストラリアへと旅をする日本人団体の
数人がドラッグを所持してると言う罪で
オーストラリア警察に捕まった。
が真相は。。。。。。
タイで荷物が盗まれたと言って
ガイドは新しいスーツケースを日本人旅行者に持たせた。
そのスーツケースの中にドラッグが入っているのも知らずに
彼らはオーストラリアへと旅立った。
そして警察での事情聴取。
オーストラリアでの彼らの事情聴取のビデオを見て驚いた。
何と通訳のずさんな事!!

警察は「荷物は自分で詰めたのですか?」
と聞いてるのに対して

通訳は「これはあなたの荷物ですか?」
と容疑者である日本人に伝えてる。

これは大変大きな誤訳である。

そしてこうしてれっきとした証拠のビデオもあるのに
未だに彼らはオーストラリアの牢獄の中。。。。
なんでもオーストラリア最高裁判所が
決定したものらしく簡単には変更できないらしい…

しかし、こんな事がまかり通るのか??
無実の人が牢獄生活を余儀なくされる。
良い弁護士を雇うお金がないから。。。
言葉がわからないが為に。。。。。

警察が、そして世間が、初めから犯人を決め付け
犯人である決定的証拠もないのに
立場の弱い、お金を持っていない容疑者は
犯人に仕立て上げられ
反論するチャンスすらない!!

犯人に仕立て上げられた人が何人居るのだろう
と考えてしまった。

何事においても裁判の国アメリカ。

マクドナルドでホットコーヒーを買って
運転中こぼしてやけどしたからと
マクドナルドを訴えてお金を貰った人。

煙草を買って肺がんになったからと
煙草会社を訴えてお金を貰った人。

私には理解しかねます。

熱いコーヒーを頼んで、熱いコーヒーがサーブされる。
(ここでもし、ぬるいコーヒーをサーブしたら
それはそれでお客さんは文句つけるでしょう。)
その注文した熱いコーヒーを股に挟みながら運転して
やけどするのは当たり前。
自業自得!!

売ってる煙草を買うのは消費者の選択。
買った本人の選択ミス。
これも自業自得!!

でも、お金があって
優秀な弁護士を雇える人達には
道理に合わなくても
勝利を手にする事が出来るのですね!!

もし、おじいさんが優秀な弁護士に頼む力があったなら
おじいさんの21年間の人生どんなだったんだろう・・・
と、考えてしまった。

きっと、子供達に囲まれて
孫の世話をしながら
幸せにお母さんと暮らしていたことでしょう。。。。

良い知らせを聞いたはずなのに・・・

彼の牢獄での21年間、
そして彼のおかあさんの21年間を考えると
非常に複雑でした。

弁護士の友達が言っていた事があった。
「法律があるが為に、助けてあげられない事が一杯ある!」

法律って何!?
警察って何!?

人々の幸せ、そして秩序を守る為に
あるものですよねっ!!?

其れによって、
無実の人間が苦しむ事があってはならない!!

なんだか、言いようのない
遣りきれない怒り!??悲しみ!??
がこみ上げてきました。



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