営業をやめた旅館は福祉施設になったり、企業が買収してリニューアルを進めることになっているが、老舗だった1軒に潜入することに成功した。これが旅館の玄関から見た内部である。

突き当たりは岩がむき出しになっていて、客を迎えていた。その横にはこれまた岩から出た蛇口があって、客の乾いた喉を潤していたと思われる。

ロビーのような場所がいくつかあり、大きな鏡がドーンと構えている。「ルービンオニユ」「-ダイサ矢ツ三」と記された鏡には、一際深く刻まれた歴史が映っている。

なんだか、つげ義春の漫画に出てきそうな光景である。湯治ブーム、レジャーブームといった近代日本の時代の流れが実感できるこんな施設、リニューアルするのがもったいない。