こっぱんの日記

こっぱんの日記

2015.01.14
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今日は高大3年目の25日目。午前中は、奈良女子大中山徹先生の「現代の大阪」の第2回目の講義。午後はミーティングだったが、別に春麗句会の句会に出た。

前回の講義では日本を筆頭に世界の開発国で人口が減少しつつある現況を習ったが、今日の講義では、そうした状況に関連してどのようなことが起っているか、また国や自治体はどのような対策を取っているかについて、事例を紹介していただいた。

日本の各地で空き家が増えていることは周知の事実だが、日本では未だに大規模な宅地造成を行っている。例えば箕面付近では箕面森町と彩都で開発が進められている。確かに日本で最初の大規模開発として千里ニュータウンは成功した例であろうが、ここには当時高齢者用施設はなかった。若さの溢れる町だったのだ。

右肩上がりの景気も人口増加もやがて鎮静化し、バブルが弾けても行政は宅地開発に熱心であった。空き家が増えているのに何故宅地開発が必要なのかと、中山先生は訴える。住宅を増やさず公園や緑を増やすべきだと。

空き家の事例として、アメリカの北部ミシガン州フリント市では空き家率23%にのぼるそうだ。日本の能勢町でも交通の便が悪く坂の多いところでは高齢化世帯がどんどん家を捨てて他所へ移っているので、草ぼうぼうの空き家が増えている。

ドイツでも旧東ドイツから西へ移った人が多く、空き家が目立ったが、行政は増築ならぬ減築政策を採り、その跡地を公園にして環境の向上を図っている。中山先生はこれこそ日本がとるべき施策ではないかと言う。イギリスでも昔のボタ山を緑溢れる山と湖に変えた例があり、韓国ソウルでは、市内を流れる清渓川を埋めて作った高速道路を取り壊して昔のきれいな川の流れを復元した例がある。

このように、人口減少時代の都市計画は、宅地をむやみに作り続けることではなく、都市の風格を高めるための環境改善に力を入れるべきだと先生は言う。例えば堺市は80万の人口を持つ都市ではあるが存在感はその割りに低い。むしろ岸和田市の方が存在感がある。堺のよいところ(古墳群、環濠集落、千利休、鉄砲鍛冶、与謝野晶子など)をもっと見てもらうような仕掛けを何も考えていない。市の中心を通る高速道路を取り壊して、これらへのアクセスをよくするよう、先生は提案したが採用されなかったそうだ。

先生は埋立地の使い道など大阪の街づくりのための提案をいろいろされているようだが、頭の固い役人は一向に採用しうよとはしないそうだ。先生は言われなかったが、私は、これは役人は土建関係者や自民党の議員からの圧力に負けているのではないかと思う。諸外国のいい例を取り入れて美しい街づくりをするのが行政の役目であると思うのだ。

先生のお話はあと一回ある。最後の話が楽しみだ。


150114kodai

春麗句会では、5句のうち先生から5句選ばれたが、特選は一句だけだった。その句は次の句。

 ◎侘助の白を大きく咲かせをり こっぱん(先生特選ほか1票)

朝から風邪気味だったが、帰宅後、急に寒気がして医者に入ったら39.2度の熱。検査の結果、インフルエンザA型らしい。点滴をうち、薬をもらって帰りすぐ寝た。

(この日のブログは、熱が少し下がった翌々日の16日に書いている)







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Last updated  2015.01.16 15:49:28
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山ちゃん@ Re:妻の病院行きに付き添う(08/02) 奥様の介護大変ですね。 ブログ見さしても…
小林嘉雄@ Re:午前月曜講座、午後服部緑地へ(11/28) 最後の花は、キダチダリヤといいますが、…
ガーゴイル@ どこのドイツ 岸一族は安倍晋三の一族ではなく安倍晋三…
rosemarygarden@ Re:一日中家で過ごす(05/16) らくだがどうしても見つかりません ヒン…
rosemarygarden@ Re:拙ブログアクセス延べ200万突破(04/22) 200万達成おめでとうございます!!! 大…

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