2005/01/01
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カテゴリ: 国内小説感想
 曙の試合のようにあっけなく読み終えてしまい、今年はもっと長いものを、重いものを、古くても読み辛くても濃いものを、という決意を新たにした。
 雑誌に連載されていた時期は十年前の、短編集。らしさは充分あるが、短編の最後で、やや唐突にも見える急展開を見せるあたり、どこか不自然に感じもした。刺繍好きの病弱な少女、母親の言いなりになって、美少女コンテストに出る少女、不倫相手にとっての寄生虫になりたがる主婦・・・、弱々しい、いかにも文学少女な面々、あまりこういう女性は好きじゃない。



 わたしは彼の胸に頬をのせたまま喋った。唇から体温が伝わってきた。
「何の未練もなく、あっさりとね。宿主にくっついていられるなら、目玉なんて必要ないし、惜しくもないのよ。海の中にはね、そんなふうにして捨てられた寄生虫の目玉が、いくつも漂っているの」

『図鑑』より


・セリーヌ再挑戦
・何か古典作品
・小説はやや減らし、もっと他のものを読む

 今年の読書における課題。適当。


角川書店 1996年





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Last updated  2012/04/18 09:45:40 PM
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