2003/11/23
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カテゴリ: シャートなお話
僕のお家の裏にはとっても広い空き地があって、僕はずっと僕んちのお庭だと思ってた。
だって、学校から帰るとランドセルを置いて、すぐお家からいけるし、誰にもはいっちゃいけないって怒られたことなかったし、はしっこにある水溜りも、秋には綺麗な色になる大きな木も、みんな僕のお庭にあるんだと思っていたんだ。

でも、昨日、お家とお庭の間に、僕の背よりも高い金網が張られちゃって、入れなくなったんだ。どうしてって、おかあさんに聞くと、本当は僕のお庭じゃなかったんだって、教えてくれた。誰か他所の人のお庭なんだって・・・ずっと僕が遊んでいたのに、水溜りには縁日にとってきた金魚も放してあったし、秘密基地だって木の上に作ってあったのに、ひどいや。
僕のお庭を返してよ。

しばらくして、僕のお庭には、どんどんいろんなものが運ばれてきて、大工さんたちもたくさん来て、他所の知らない人のお家を作り始めたんだ。水溜りは埋められちゃったし、秘密基地はどこかに持っていかれちゃったみたい、ひどいよ。
僕のお庭だったのに・・

ぴかぴか光るお屋根がついた、ソフトクリームみたい色のお家が建った。僕のお家がなんだかくすんで見える、お庭もとっても狭くなっちゃったし、ぜったい許さないよ、僕のお庭をとっちゃった知らない人たち、明日越してくるって、おかあさんが言ってたけど、僕はぜったい会わないからね。

僕のお庭に出来ちゃったお家を見ていたら、ソフトクリーム色のお家から女の子が出てきた。あいつが僕のお庭をとったやつだ、僕は思いっきりにらんでやった。泣き出せばいいんだ、あんなやつなんか、そう思ったんだ。でも、女の子はニコニコ笑いながら、僕のそばまで来て、こんにちわ、なんていうんだ。
そんな、かわいい声で笑いながら言うなよ。


・・・あたしンちのお庭に遊びに来ない?
って、言ったんだ。
僕は、下を向いて、僕ンちのお庭だぞってすごく思ってた。
そういってやろうと、女の子を見ると、つけてるレモン色のリボンがゆらゆら揺れてて、なんだかまぶしくって。
とっても似合ってた。
僕は、
・・・うん、ありがとうっ!
って言って、握っていたこぶしをゆっくりと開いていった。





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最終更新日  2004/09/14 08:50:21 PM
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