プロ野球情報館

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2005年07月25日
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竜、巨人粉砕10連勝
今季最多貯金12

 いよいよセ界が風雲急を告げてきた。30日の巨人-中日戦(東京ドーム)。中日は初回に先手を許したが、勢いが違う。すかさず2回、井上の2ランで逆転すると、4回は真夏の祭典。打者10人を送る猛攻で一気に5得点。2ケタ得点で、2000年5月以来、5年ぶりの10連勝をマークした。一方、首位を独走してきた阪神は、甲子園でヤクルトにコテンパンにやられて0-13の大敗。12日には8ゲーム差をつけられていたが、10試合で4差縮めて、4ゲーム差にまで接近した。残り55試合。あるぞ、ウルトラ逆転竜だ。

 鉄の橋を渡っていたはずの試合が、最後は氷を踏みしめていた。中継ぎ陣が雪崩現象を引き起こし、最後は守護神・岩瀬を投入。ハイタッチを済ませた落合博満監督(51)は、吐息と一緒に言葉を並べた。

 「みんなが岩瀬にセーブをつけたかったんじゃないのか」。“官軍”の将だからこそ、口にできるジョークだろう。積み上げた白星が10個になった。貯金も今季最多の12に増えた。そして、甲子園ではトラがうなだれて、ついにゲーム差が4に縮まった。逆転Vの現実味が増す数字の羅列。巨人を沈めたのは4回の猛攻だった。

 初対決のルーキー・野間口に、2回り目は容赦なく襲いかかった。立浪、ウッズ、福留、アレックスの4連打が、巨投の貴公子への葬送行進曲だった。さらに内海もたたく。谷繁が打ち、荒木が締める。怒濤(どとう)の7安打、圧巻の5得点。この時点で8人の先発野手全員が安打を放っていた。

 「前回? 出たり、出なかったりだったんで、あまり覚えてないですね。今? すべてがうまく回転している感じです。ピッチャーがゲームをつくってくれているので、野手はそこに乗っかっている。守りからですよ。リズムをつくるのは」

 10連勝は5年ぶり。経験者のはずの福留だが、記憶は薄かった。わき役だった23歳は、主役を演じる28歳に成長した。9回にも左中間へ16号弾を打ち込んだ若大将は、投手を立てることを忘れなかった。「阪神? 意識はしませんけど、こっちは追う身。負けることは許されないくらいの気持ちです」。そんな緊張感も、楽しめる強さを身につけた。さあ、追撃のホラ貝が鳴り響く。

 「勢い? ウチは勢いでは野球をやってないよ。全部は勝てない。全部も負けないけどな」。地に足をつけて戦っている。落合監督はそう言いたかった。だから、もがき、苦しむ日々はもうこないという意味だ。 





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最終更新日  2005年08月15日 08時53分41秒


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