全1429件 (1429件中 1-50件目)
今週の月曜日に放映されたこの番組。よかった。ご興味ある方は、NHKプラスで明日まで観られると思いますので、観てください。僕には好きなミュージシャンはたくさんいるけれど、財津さんとTULIPは別格。ふるさとが同郷というのもきっとあって、福岡の風を感じるから。でも、それはきっと僕は福岡を離れて50年!あれ、チューリップの軌跡と同じだ、理想化した福岡の風だろうとは思う。「博多っ子純情」の歌詞は僕は聴くと涙が出てくる、わかるわかると。でもきっと今の福岡はこの歌詞で歌われる福岡とは違うのだろうとは思う。セットリストの1曲めは照明さんが提案したという「悲しみに挨拶を」。厚いコーラスから始まり、転調する曲。僕の大好きな曲の一つ。僕にとっては同じ系統で好きな「置いてきた日々」もこのライブでやってくれた。チューリップのライブでありがたいのは、一般にメジャーでない曲で、僕らの好きな曲を、チューリップの方々も好きなのか、結構な頻度でやってくれること。「箱入り娘」然り、「Shooting Star」然り、「悲しきレイントレイン」然り、「We can Fly」然り。あ、「悲しきレイントレイン」と「We can Fly」はシングルでも出たんだっけな?メジャーの方に入るのかもしれないけど、そこまでヒットしなかったし。この番組で言ってた80年代から勢いに陰りが、だけど、ファンにとってはいい曲をたくさん歌ってくれてた。また、財津さん自身は松田聖子とか沢田知香子とかに楽曲提供してヒット連発してたのが80年代ではなかったっけか。90年代に財津さんがソロで出したアルバムでも「I must be crazy」は佳曲揃いだし、「City Swimmer」は財津さん本人だけでなく、他のアーティストに楽曲提供してもらってて、よかったし、「もう一つの愛」でもキラッと輝く曲がある。決して財津さんの音楽人生終わってなかった。この番組で紹介されたファンで、「心を開いて」で救われたという看護師の女性。僕は韓国に赴任した時に持って行ったCDがチューリップの「SincerlyYours」とビートルズの「One」で、心細かった韓国の幕開けの日々を救ってくれたのがやっぱり「心を開いて」だった。あと、22歳の女の子が「Feel it」を聞いたり、中古レコード屋で「コンサートはチューリップ」を買ってたりしたのは嬉しかったなあ。現代のアーティストもすごいと思うけど、彼女はそれと比べてチューリップは何億倍もかっこいい、人生の教科書、と評していたのも嬉しかった。チューリップ、万歳!!
2022年09月25日
コメント(2)
先週の土曜日、東京国際フォーラムにこのライブを観に行きました。ホールには「歓声禁止」のポスターがあり、アンコールの「魔法の黄色い靴」でも一緒には歌えず、腕を振り上げるだけだったのがちょい残念。私のblogのアクセスレポートを見ると、このライブのセットリストの記事がよく読まれているのがわかり、あの場にいらっしゃった方がこのブログを見てくださっているのだろうと、連帯感を感じます。それにしても、途中の15分休憩のときにお手洗いに並んだおぢさん方、あまりに長い行列でした。私もそうですが、トイレが近いからしょうがないですね。でも、そうしたおぢさんに配慮頂いたのか、休憩は実質20分ほどあったので第二部の頭からちゃんと見られて幸せでした。第二部のしょっぱながあの歌とは思いもよりませんでした。あの歌、45周年のときにもやりましたよね?ネタばれになるので、セットリストのいちばん最後(アンコールの最後の最後)だけネタばれさせちゃいましたけど、ご勘弁を。だってこれ定番ですから。あ、そうそう来年7月1、2日の東京国際フォーラムが決まったって、財津さんがおっしゃってました。よし、来年もいくぞう!
2022年06月07日
コメント(2)
一昨日の日曜日、宇都宮の栃木総合文化センターに掲題のコンサートを観に行った。小椋佳さんのことは僕が中学校のときに布施明に提供した曲「シクラメンのかほり」で初めて知り、同じころに出た小椋さんのアルバム「夢追い人」でしびれ、「道草」、「渡良瀬逍遥」、「残された憧憬」とアルバムを買い進めて行った。小椋さんは東大法学部卒だったので、僕も法学部を志し、無事入学できた。東大は無理だったけど。その小椋さんも御年78歳。ステージの小椋さんが歌を歌っては深々とお辞儀をされる姿に、銀行の仕事を立派に勤められ、たくさんの心に残る唄をご自分でも歌われ、歌手に提供し、その八面六臂の活躍はスーパーマンのようだ。小椋さんは最初のレコーディングをして今年で50年。コンサートを観て、私は今年で会社勤務37年。あと5、6年は今の会社で働くだろうから37年+5年=42年まで自分も頑張ろう、との決意を新たにできた。そして42~50年には私は老人会にいるだろうから、そこでギターを弾いて歌えるように、今まで土日しか練習していなかったが、これから毎日練習しようと決めた
2022年05月24日
コメント(0)
これも、全体購読数は少ないけど昨日のアクセスレポートの上位にあったので読んでみたら、われながらよく書けてるなあと思ったので再録します。今もこの想いに変わるところはありません。-------------------------------------------------------------ご近所の奥さんに、野田秀樹の「赤鬼」を大学路(テハンノ)の芸術文化院でやるよ、と教えてもらってきょう一人で見に行った。家内も誘ったけど、明日日本人学校の秋祭りで出店をやるので、その準備で忙しく一人で行かせてもらった。野田秀樹は、大学時代の同じサークル(E.S.S.のドラマセクション)にいた藤原君に導かれてファンになった。紀伊国屋劇場とか自由が丘の劇場とかにサークル仲間と、また一人でも見に行った。きょうの舞台は8mx5mくらいで特別なセットはなく、長い竹でいろんな場面を作る。牢屋だとか家の門だとか舟だとか。ひとつ誤算だったのは、韓国語だったことだ。わからないじゃないか!教えてくれた奥さんは「結構よかった」と言っていたと家内づてに聞いた。あの奥さんはよく韓国語を勉強してるからなあ。野田秀樹の劇は言葉遊び的なところで笑わせて、あとで感動のフィナーレにもっていくのだが、徹頭徹尾判らなかった。野田は赤鬼の役で、言葉は赤鬼語。最後の方で、村人との交流で少し言葉を覚えて「アジュ、アジュ、ペゴッパ(とてもとてもおなかがすいた)」というのくらいは判った。やっぱ野田秀樹ってすごいなあ。あとで彼のHPで調べたら、この劇は英国、タイでも各々の言葉で、各々の国の役者さんを使って上演している。野田はその時々によっていろんな役をやっている。(出演者は全部で4人)今回は野田が赤鬼で、あとの村人3人は韓国人俳優。野田の昔の劇のビデオや著書を読みたくなった。僕が生で見たのは「ゼンダ城の虜」「野獣降臨」「白夜のワルキューレ」「瓶詰めのナポレオン」「小指の思い出」「回転人魚」。夢の遊民社の頃で、円城寺あやや竹下明子、段田安則、松浦某、あと男優でいつも主役格の肝腎の彼の名前をど忘れした・・・。もう今から20年以上前のこと。遊民社の舞台は役者たちが舞台を駆け回り肉体を酷使し、しかもしなやかで柔軟なので、見ていて爽快で、トクした気分になったものだ。野田が今でもその頃と変わらぬくらい舞台を駆けめぐる様は感動さえ覚える。すごい人だ。
2022年04月08日
コメント(0)
これも昨日のアクセスが比較的多かった記事で、書いたことをすっかり忘れていましたが、シンクロニシティを大いに感じる内容でしたので再録します。-------------------------------------------------------------------------川原英照という方を知らない人が大半だと思います。この方は、熊本県玉名市にある、真言律宗別格本山・蓮華院誕生寺の三代目の貫主僧正様です。その昔、今から800年ほど前、親鸞上人の師匠の法然上人のそのまた師匠の皇円上人が衆生救済の満願を込めて静岡県の桜ガ池に入定され、龍となって800年修行をされました。そして川原英照貫主のおじいさんのあたる川原是信貫主大僧正様がまだ青年で修行中だった時に皇円上人が現れ、「修行が済んだのでこれから衆生を救済したい。ついてはお前がこの地で寺を再興せよ」と仰り、その通りにしたのがこの蓮華院誕生寺です。この間25回忌だった祖母が昔からこの蓮華院誕生寺に帰依していて、私が長期間医者にかかっても治らない咳に悩まされると祖母がこのお寺にお尋ねをしてくれます。そうすると大抵の場合、ご先祖様か時々は赤の他人の霊が成仏したいと私に縋っているとの御霊示があり、5日間とか10日間とかのご祈祷をお願いするとすっと治ってしまいます。そんな経験を何度もしていることもあって私はこの蓮華院誕生寺のお世話になっています。尤も最近はずうずうしいおやぢになってしまったので、霊の皆さんも私には寄ってこないようで、蓮華院にお願いする場面がめっきり減りましたが、心の中ではいつも支えになっています。今回また縁の連鎖がすごいなあと思ったのは、1)前回福岡に帰った時に、父から蓮華院誕生寺のHP;http://www.uproad.ne.jp/rengein/と、龍氣☆☆さんの「精神世界の叡智」のメルマガを教えてもらった。2)私は「精神世界の叡智」は蓮華院が発行しているメルマガかなと思っていたらさにあらず、龍氣☆☆さんが精力的に展開していらっしゃるものだった。早速両方の読者になった。3)今回福岡に帰る直前の龍氣☆☆さんからのメルマガに、「ダライラマとも交流のある熊本県玉名市にある世界に名だたる寺の大僧正が書いた本」として「弥勒のまなざし」が紹介してあり、読みたいなと思った。4)祖母の法事で福岡に帰ると、父母の家にこの「弥勒のまなざし」があった。「お父さんはまだ読んでないけど良かったら韓国に持って帰ってもいいぞ」と言われたが、寸暇を惜しんで福岡滞在中に読み終えた。5)更に言うと、少し前の龍氣☆☆さんのブログ ↓ http://plaza.rakuten.co.jp/longpa/diary/200503090000/に紹介されていた北野幸伯著「ボロボロになった覇権国家(アメリカ)」(風雲舎)も父の手許にあった!父には、龍氣☆☆さんのメルマガ紹介でこの本を読む気になったのかどうか聞くのを忘れたが、ここでも縁を感じた。この本は法事の間中に読むことができなかったので、韓国に持って来て読み継いでいる。まだ全部読んでいないが、田中宇氏が言っている、アメリカの一極集中=覇権国家から多極化への過渡期の話:http://www.tanakanews.com/(これは田中氏のHPのアドレスで、記事そのものではありません。多極化世界への記事はご興味ある方は過去のものを遡っていって探してください)にも繋がるような気がする。6)更に縁を感じたのは、私の弟が持ってきた本が、カレン・キングストン著「ガラクタ捨てれば自分が見える-風水整理術入門-」(小学館文庫)。この本は、さとなおさんの日記に紹介されていて、 ↓http://www.satonao.com/archives/2005/05/danchu.html私も読みたいと思っていたら、弟が読んでいた!弟は父のようには鷹揚ではないので、自分が読んでいないのに韓国に持っていっていいよ、とは言わない。だから本屋に行って買った。これを読むと、確かにいろんなものを思い切って捨てようという気になる。ものを捨てられないということは過去のしがらみに囚われ過ぎているということで、その分新しいものが入ってこない、未来が開けない結果になるという。言われてみれば確かにそうかもしれない。余談が多すぎて本論に入るのが遅くなったが、「弥勒のまなざし」すごくいい。蓮華院誕生寺は由緒あるお寺なんだけど、川原英照貫主は現在50代半ばくらい。先代、先々代の大僧正と比べると感覚が若い。それなんで、この本を読むと日本の伝統的なお寺のあり方に対する警鐘もあるし、必ずしも仏教一番という訳でなく、キリスト教でも熱心に信仰すれば行き着くところは同じという見解もあり、また、学校教育の重要性、親や先祖への尊崇の念を子供はもつべきだし、それに値するよう大人達は身を律すべきということが、説教くさくなく書かれている。更に、大乗仏教の慈悲行、菩薩行の一貫としての国際NPO活動を通じた、スリランカ、ミャンマー、チベットの恵まれない人たちへの、飽食日本からの布施行。こういう活動をしているお寺なら、宗教くさくなく人間のあるべき、いちばん幸せな姿を指し示してくれる。
2022年03月23日
コメント(0)
この記事も、アクセスレポートに上がっていて、こんなの書いてたのをすっかり忘れていたけれど、再読してよく書けてると感じたので再録します。僕は永チャンのことはよく知らない。音楽もあんまし聴いたことがない。印象に残っているのは、1.NHKの「若い広場」で、スタジオに集まった若者が思うことを述べて、それに対して永チャンが答えてた。2.ボス缶コーヒーのCM。課長篇とか刑事篇とかあったかな。部下が何か失敗して「まいったなあ」と言いながら上司の永チャンがボスを飲む。3.「Hey, Hey, Hey」にゲスト出演した時。松ちゃん、浜ちゃんとのトーク。終わって永チャンが帰る時に松ちゃんは次のゲストの方に気をとられていて、永チャンに体がぶつかるかなにか、スーパースターに対し結果的に失礼なことをしていた(本人、全然気づいていなかったみたい)。永チャンはそれでもにこやかに袖に戻っていった。3.を見て松ちゃんの振る舞いに家内と顔を見合わせ「これ、まずいんじゃな~い?」と言ったほどだったが、永チャン人間ができてた。1.は父親と一緒に見た覚えがあるが、父と僕の一致した意見は「受け答えを見てると、永チャンってすごく頭良い。バランス感覚がものすごくいい」。だから永チャンには良い印象ばかりなのだが、食わず嫌いのところがあって未だに音楽をよく聴いたことがない。キャロルや前身バンドを作るときのメンバー集めの非情さは財津和夫と同じだが、財津和夫のファンにはなっても永チャンのファンにならなかったのは不良っぽい外見に対する警戒心だけだったろう。今の僕は外見的な違いくらいで惑わされないが、若いときはやはり修行が足りなかった。NHKの日曜朝にBSでやっている(いた?)「マイ・ブック」だったか「ブック・レビュー」という番組の特別編だったと思うが、重松清が司会をやっていて、重松清の「マイ・ブック」の最高の1冊がこの「成りあがり」。20回くらい読んだと言っていた。で僕も読んでみようと思ったが、当時は絶版。それが、最近新装版として復刻したことが判り念願かなって読んだ。この本が出た(糸井重里が取材構成しているので、糸井が聞き手となって永チャンの口述を構成したのだろう)時の永チャンは28才。激しい人生を歩んできたのだけど、そしてこの時点でまだ28才と若いのだけれど、その時々に何かを繊細に感じ取り、そこから学び吸収し、一つ一つ悟りを重ねていった、そんな風に見える。自分を飾るでもなく、いいかっこする訳でもなく、ワルぶるでもなく、達成をひけらかすでもなく、あくまでも等身大で無造作に、かろみをもった語り口。でもその一つ一つの言葉が心の汗のように迸っている。深い、人間らしい、清潔、偉大、そして優しい。やっぱり、すごく頭がいい人だ。そして自分の目標に向かって最適効率を選ぶ合理主義(これができるのも頭がいいから)をもっていながらも人間としての心、他人への感謝の念とかを忘れない。「こいつ絶対に許さなねえ。今度殺してやる」という相手が何人も出てくるが、全て許しているし、殺人なんかもちろんしてない。愛読書はカーネギー「人を動かす」で、10回もリフレインで読んだというからすごい。この本から覚えたのではなくもって生まれた或いは経験の中で自然と身につけたものだろうが、「人を動かす」に書かれているツボをよく押さえた人への対応をしているように思う。こんな風に説明するのがむなしくなってきた。とにかく読んでない人は読んでください。特に若い人、ぐれちゃってる若い人、中年、僕のように迷い多き中年、読んでください。「反撃しろ 攻撃しろ 戦いの前提は負い目がないこと 自分の手でメシを食って 誇りをもつこと」。対象は人それぞれ違えど決してできないことではない。できたからといってビッグになる十分条件ではない。だけど今日一日を永チャンのようにかっこよく全力で生きてみようか、という気にはなる。
2022年03月22日
コメント(0)
昨日のアクセスレポートで、下位の方のアクセスがこれ。その後「チューリップを文学的に読み解く」シリーズでは1枚目のアルバム「魔法の黄色い靴」の1曲目から順番に歌詞を鑑賞してきたのだけど、一番最初の頃は、任意に自分の好きな曲を採りあげていたのだとわかる。----------------------------------------------------------------------82年に出たチューリップ第二期の第三弾「2222年ピクニック」に所収のこの曲。君の季節 財津和夫作詞・作曲1.自分で出した 言葉の罠に はまっては 笑い出す 怒り出す 泣きはじめる 眼の前の アイスクリーム 溶け始めたよ 別ればなしに アイスクリームは 似合わない2.立ち上る 歩き出す ドアに立ちどまる 開かない 自動ドア 君はしかめ面 怒ったように 自動ドア 踏み直しても 故障なのか 自動ドア 君はあきらめる3. 土砂降りで 濡れた ぼくのシャツを 直ぐに 乾かしてあげると 優しく 気を効かせたつもりで ガスの火の上 燃やしてしまったね4.もどってくる 座りなおす プイと横を向く 口惜しそうな 顔つきで 大声でわめく 回りの人に恥ずかしい フルーツ・パーラー 別ればなしに フルーツ・パーラーは 似合わない5. 怒りっぽくて 嘘がつけない ちっとも 優しくなかったけれど 僕だけには よくわかってた そんな君の 素晴しさが6.今年も季節が 変わりゆく 君の季節が やってきた---------------------------------------------------この曲は最初、コップに水を入れて木琴にしたものでメロディを奏で 一章節奏でたところでガラスが割れる音から始める。戯れに「君」が演奏した木琴(水琴)だけど、不器用な「君」はコップを落としてしまったのだろう。1.では「君」が笑ったり、怒ったり、泣いたり。自分で言った言葉が自己撞着を起こして、どうにもならなかったから感情的になるしかなかったのだろ?言葉の罠を用意するくらいなら、別れ話を持ち出す決意をしているときにアイスクリームを選んじゃいけない。------------*閑話休題僕が韓国に行くことが決まっていた2002年。同期のUと社食で昼ごはんを取る列に並んでいたら、僕らのすぐ後ろに担当役員が並ばれた。Uは弁が立つし仕事も人一倍できるので担当役員の覚えもめでたいが、僕は口下手だし、偉い人の前に出ただけで緊張する。社食ではメインや小鉢を自分で選んで、全部選び終わったところで精算してテーブルについて食事する形式。当然、僕ら二人の前に担当役員が座る。「ところで韓国の方はうまくいってるか?」と聞かれ、僕はしどろもどろ。Uが助け舟を出す。いけないことに僕は健康のために小鉢は納豆。かきまぜる時間が掛かるし、それをご飯の上に載せてかき混ぜる時間も掛かる。食べている間は口の中が粘ついてしゃべれない。結局担当役員とUは食事を終え、僕は一人残って食事を続けるわけにもいかず、ごはんの上に沢山納豆が載ったのを半分以上残して席を立った。Uが後で僕に言った。「担当役員と一緒に食べることがわかったら納豆はいかんぜ。」「君」のアイスクリームは、僕の納豆だ。------------2.では自縄自縛の「君」がついにどうにもできなくて、席を立って去るのはいいが、やっぱり不器用でうまく店を出られない。ついていないときはついていないもので、自動ドアが故障しているのか、「君」は出られない。どこまで経っても不器用な「君」だ。3.は昔の回想。1,2の様子を見て、そういえば、と昔も今も「君」は変わらないな、と苦笑する僕。4.外に出られなかった「君」は戻ってくる。すごくばつが悪い「君」。僕は困る。別れ話に似合わないフルーツ・パーラー。ここでやっと場所がフルーツ・パーラーだってことがわかる。5.これは僕が「今」この場面を思い出しながら、全然変わらない「君」の純なところをいとおしんでいるんだね。不器用なところも、怒りっぽいことも、すべて僕にとっては素晴らしかったんだ。6.そんな風に「君」と別れて何回目かの夏。夏は君の季節。1、2,4と現在性を出して、まるで映画のように、最初は僕と「君」とのクローズアップ。席を立つ君をカメラが追って、お店の様子が写る。戻ってきた君のわめく声にこっちを見る周りの人たち。そこは高野フルーツパーラー?そんな風に今を映し出す映画の映像のような情景描写があって、5.で実はそのときから何回か目の巡ってきた夏に僕が「君」を思い出していることがわかる。--------------------別れ話はどちらが切り出したでしょうか?きっと「君」だよね。このときの僕は若すぎて、そんな「君」を上手になだめる術を知らなかったんだ。
2022年03月11日
コメント(0)
昨日のアクセスレポートを見ていたら、この記事がごく低いアクセスを記録していた。「注釈チューリップ」?こんなシリーズやってたっけ?本文の冒頭を読むと、「チューリップを文学的に読み解く」の前身らしい。すっかり忘れていました。読み返してみて、なかなかよく書けていると自画自賛する出来栄えなので、最近私のblogを知った方にも読んで頂きたくて、ここに再録します。残念ながら最近の世相はこの時よりももっと悪くなっているように感じます。----------------------------------------------------------------------僕がいつかやりたい仕事は、チューリップの全作品を読み解くこと。ことはじめにこの曲からやってみたい。あとで注釈をする関係で1行毎に番号を振ります。I dream 財津和夫作詞・作曲1.”神様はいる”とひと言 みつめたね2.この頃 ぼくも思うよ ”幸せはある”と3.毎日続けて不思議な夢をみる4.どこかで君が待ってる そんな馬鹿な夢5.美しさや優しさが少しずつ6.地上から消えてゆく7.そんな気がする時は君に逢いたい8.歪んだ心で時々傷つけた9.気付かなかった このぼく許してくれるね10.青空が青すぎて 泣いてしまったり11.戦争が今日もまた12.人々を倒したら 君に逢いたい13.どんな孤独にも いくつの悲しみに14.微笑みながら生きると 心に決めたよ15.誰より君を愛した ぼくが居ればいい-------------------------------------------------並の人間だったら、1行目の”神様はいる”と君が言ったら、2行目は、「この頃ぼくも思うよ ”神様はいる”と」と詞を書くはずなのだが、財津さんは深い。つまり、神様と幸せは同義であり、ささいなことを幸せと思う人間の心に神様が宿るということだ。毎日続けてみる夢の中の「君」は神様か、天使か、それともなぜかチューリップを去ってしまった親友だった吉田彰か。このアルバムが出たのは84年。このとき既に5~6行目のように日本や地球はなっていた。そして今の世の中を見るともっと悪くなっている。今の、少なくとも何かを変えようとしている福田さん率いる自民党と昔ながらの手法で政権と取ろうとする、それでいて無策の民主党の小沢さん。どうせ政権をとったって無策なのだから、こんな対立軸を出すより大同団結すればいいのに。世相がそんな風にすさむと心の拠り所である、神様か天使か吉田さんに逢いたいというのが7行目。8~9行目は吉田さんへの想いか?はたまた、「この世に神はいるのか」と思ってしまった自分を表白する懺悔か。10~11行目。すさんだ世界の最たるものが戦争だ。そして、すさんだ世界に直面すると、「これだけは変わらないもの」に縋りたくなる。また、美しすぎて、しかも優しい青空を見ると泣いてしまって、その側に同じように泣いてくれる同志か、恋人かにいて欲しいと思う。美しいもの、優しいものも心が通い合う者同士で分かち合いたいのだ。13~14行目。この世の中の美しいもの、優しいものを愛し守り続けたいという想いをもって生き続けるのは孤独な生かもしれない。だけど、誰より神様か天使か吉田さんか、を愛したぼくが居れば、いつかは類魂が混じり合って一体となるときが来るだろう。その大いなる日のために・・・・
2022年03月08日
コメント(0)
小学校1年生から3年生まで、体育の成績がずっと「1」だった僕は、運動、体育、スポーツが大嫌い。ニュースを見ていてもスポーツのコーナーになるとチャンネルを変える、テレビを消す、読書を始める。妻からは、営業をやるのだったらみんなが好きなスポーツにもっと興味を持った方がいいよと指導される。カーリング。僕が小さかった頃にはこんなスポーツはなかったか、知らなかった。テレビで見たとき、なんだこれは、これでもスポーツと言えるのか。と思った。今般、新潟に出張して食事を終えてホテルに帰ってテレビをつけるとカーリングをやっていて、なんとなく見てたんだけど、見てると結構面白い。これは立派なスポーツだ。スイープをする選手の、転びもせずに、時にストーンをまたぎながらもの凄い勢いで掃く、あれは相当鍛えないとできない。そして日本人だからわかるのだろうけど、あのコミュニケーション。「そだね~」「いいよ」。素朴な女子トーク。両サイドから声を掛け合う。見ていて思わず微笑んでしまう。ヨ~、ヨ~、ヨ~と大きな声を出す。必死にスイープする姿は、悪いけど何だか笑ってしまう。外人のコミュニケーションでは、日本人のような女子トークはないだろう。単に日本人の私にはわからないだけかもしれない。そして、おっと忘れるところだった。あの緻密・精密は読み。そして読み通りのところにストーンを運ぶ知能戦。これも素晴らしい。新潟でまじでカーリングを見てから、次の試合、もきょうの試合も生放送で観た。カーリング、大好きになった。銀メダル、素晴らしい。
2022年02月20日
コメント(0)
僕は大河ドラマが好きで、今までも殆どを見てきたが、この「青天を衝け」は一度も欠かさずに見た。渋沢栄一。すごい人だ。そして、その話を描いた脚本家 大森美香もすごい。渋沢を描きながら、実は今の日本の体たらくを糾弾(というほど激しくないが)している。国営放送のNHKは政権に逆らわないが、ドラマを借りて政権に一矢報いているところが、なかなかどうして懐が深い。最終回で徳川家康が言った。「真心を込めて道を切り開いた彼らの先にいるのはあなたがただということを、ぜひに」そう、大森美香さんは僕ら今を生きる日本人みなに、渋沢たちみんなが命を懸けて作って継承してくれた日本を、渋沢達と同じ情熱と懸命さで再生させようと語りかけている。そう。僕たちは目覚めて、立上り、頑張る。それが渋沢達への恩返しでしょう。
2021年12月26日
コメント(0)
世界一好き 財津和夫作詞・作曲そばにいてくれたら暖かくなる言葉を交わしたら歌いたくなる僕を好きでよかったね 君を幸せにできるから知ってるかい君のことが 世界一好き雨が落ちてきたよ庭がうれしそう窓から眺めようお茶飲みながらありふれた幸せかい ごめんね僕のやり方で知ってるかい君のことが 世界一好き空に虹が出たら一緒に見よう心がはしゃいだら明日が見えるいつもいつもありがとう さっき思った君を見て知ってるかい君のことが 世界一好き-------------------------------------------------------------------「ふたりで眺めた窓の向こう」のラストの曲。ということは財津さんが今までに出したオリジナルアルバムの最後の曲で、僕のブログのこのチューリップ、財津和夫のシリーズの最後になる。財津さんの一つのジャンルである、童話みたいなかわいい曲調。「バタートーストかじって」みたいな。「僕を好きでよかったね 君を幸せにできるから」って静かな持続する愛が行き着いた最高の言葉だなあ。お茶を飲みながら家の外の雨を眺める。老夫婦の静かな愛ある生活。チューリップ最後のアルバム「run」の最終曲「たった一日で君との永遠が見えたんだ」の歌詞には「陽だまりの中はしゃいでいる子供たちは僕らの夢をつなぐ 木陰の中でお茶を飲もうよそう言ってふたりは手をつなぐ」・・・老いた人間にはお茶は寛ぎ静かに幸せをかみしめるための必須アイテムだろう。「空に虹が出たら一緒に見よう」は言わずもがな「虹とスニーカーの頃」へのオマージュ。虹スニでは若い二人が突然の雷雨に打たれてびしょびしょ濡れのトレーナーで抱き合って、そのあと二人で虹が出ないかと虹を探すんだけど、老夫婦にはそんな性急さはないから、もし虹が出たらそのときは一緒に見よう、とおそらく若かりしときの性急さに苦笑しながら君に言うんだろう。こんな老い方をするなら、そしてそこにパートナーが寄り添っていてくれるなら、人生は素敵だなと思う。財津さんはきっとそういう年取り方をしたのだろう。財津和夫、万歳!!
2021年10月03日
コメント(0)
昨日からのメッセージ 財津和夫作詞・作曲途切れ途切れでも 手さぐりでここまで来たなぜ今迷うのか 昨日までのこの道目を凝らしても明日の見えない夢でもゴールは後ろにないもしも花が咲いてたら 抱き寄せて口づけてごらん何かが起こるんだろう 枯れるまで見届けてごらん信じられるものなくなったら何も信じなくていいんだただただただただ、歩き続けてみよう必ず出会えるさ新しい住処に そして見てごらん窓から希望の雲が流れてゆくよ 明日の空へ振り返ってみて歩いて来た君の道をあたたかく照らされた道が見えるだろう 君の希望が、君の希望がつくってきた道だよ君は気づくだろう 昨日までにも実は希望があったことを君は気づくだろう 昨日までにも実は希望があったことを君は気づくだろう 昨日までにも実は希望があったことを君は気づくだろう 昨日までにも実は希望があったことを-----------------------------------------------------------------財津さんの好きな組曲形式。寂しげに始まったと思ったら、途中からチューリップ最後のアルバム「run」所収の「コーヒーハウス」の如く曲調が変わり、その後もどんどんメロディが変わる。「君」は財津さん本人だろう。チューリップとしても財津和夫としてもミュージシャンとしてあれほどの成功をおさめたのに、まだ過去の道のりをそれでよかったのかと疑っている。まだゴールには達していない。そりゃそうだ、死がゴールであるならば、死んでゆくそのときまで歌う、と「私の小さな人生」で誓ったのだから。歌詞を最後まで味わうと、まるで財津さんは今の今まで絶望を抱えて生きてきたのかと見えてしまう。すごくストイックな生き方。僕にはまねできない。そしてこの曲の最後の音が終わってから1分以上の空白があってラストの曲が始まる。
2021年10月03日
コメント(0)
バイバイロマンス 富田京子作詞・財津和夫作曲静かに笑った 最後に笑った夢をありがとう 幻を見ていたよね無口なパパと やさしいママに帰ろ神様も少しだけ 怒っているよSnow ふたりの Snow 小宇宙Snow 降り募る Snow 銀の星恋したなんて ちょっとうれしいね淡い 会いたくて、会いたくてってココロねえ逃げちゃおうか 夕暮れ走ってまるで15歳 諦めは知ってるつもりSnow さよなら Snow 小宇宙Snow 明日は Snow 消えるだろう---------------------------------------------------------作詞はプリプリドラマーの富田京子。曲調はかわいい感じだけど、歌詞をよく味わうと不倫の終わりの唄。ちょうど終わりのそのとき、雪が降ってきてふたりの周りをしんと閉ざして、ふたりだけの小宇宙を作ってくれた。なにせ、これが最後のふたりだから。このふたり、50代過ぎだろう。枯れたと思っていた恋心がよみがえった、それが嬉しい。別れを決めたと思ったら、「ねえ、逃げちゃおうか」。まるで15歳。だけど真に戻るとそこは50代、諦めは知ってるつもり。明日には雪が溶けると同時にふたりの小宇宙は終わっている。素敵な、大人の不倫の唄。深入りしてドロドロになる前に踏みとどまった、アバンチュール。
2021年09月14日
コメント(0)
僕は自分に都合よく考える性質で、且つお気楽な性格なので、テレビやラジオやネットで感銘を受けると、それは神様が僕に何かを教えてくれようとしているのだと思う。3週間ほど前のNHK SONGSで美輪明宏が出ていた。スマスマで慎吾ちゃんが扮する「美輪さん」のコントがあったのを覚えている方も多いだろう。美輪さんがただ者でないことは知っていた。知性と教養と強い美意識、芸術的才能、スピリチュアルな能力、そして美貌。三島由紀夫はじめ超一流の人士との交流もあった。何年か前に紅白歌合戦で「ヨイトマケの唄」を男装で歌ったときには感動した。SONGSで、美輪さんの人生振り返りを見て、その非凡な人生を知り、人生相談コーナーでの達人のような回答、返しを聞き、感銘を受けた。神様が美輪さんのことをもっと知りなさい、と僕に示唆している。SONGS責任者の大泉洋が、「僕はあまり本を読まないんですけど、美輪さんの『ああ、正負の法則』は読まして頂いたんです」と言っていたので、すぐにアマゾンで発注。なるほどいい本だった。もっと美輪さんのことを知りたい、友達になりたいと思い、次に『霊ナアンテコワクナイヨー』を読んでスピリチュアル能力のすごさに感嘆し、さらに『愛の話 幸福の話』を読んで美輪さんの幅広さを実感し、三島由紀夫が序文を書いたという『紫の履歴書』を今読んでいる。僕が手に入れたのは新装版で、これには三島さんの序文はない。まだ子供時代のところを読んでいるが、子供の作文調であったり、詩であったり、様々な文体で書き綴っており、文章が美しい。読んでいて幸せを感じる。子供のときにこれだけの感受性で物事を受け止めていた、というのがすごいし、美輪さんはきっと世間に美しいもの、やさしいものを伝道することを使命に生まれてきて、それをまさに実践しているのだろう。美輪さんの前世は天草四郎であり、その前はマリア観音であり、その前は火の神だったという。僕は素直な性格だし、美輪さんの書いていることに誇張も虚栄も嘘偽りも一切含まれていないことは読み取れるので、今出会うべくして美輪さんと出会えるよう、神様か僕の守護霊が導いてくれたのだろうと思い、うれしく感謝の念をおぼえている。
2021年06月13日
コメント(0)
矢沢永吉「アー・ユー・ハッピー?」を読了した。十数年前に読んだ時も十分な満足と学びとを得たが、今回読み直して、改めて驚いた。永ちゃん、預言者なんじゃないか?予言者じゃないよ、預言者。神の言葉を預かり皆に知らせる人。永ちゃんは自分のことをこう言う。・オレが「気づく人」だったから・オレはいい人だよ・人間だから、失敗したり、気づかないうちに 誰かを傷つけてみたり、いろんなことはした。 これからもいろんなことをするだろう。 するけど、根はいいヤツだ。 決して悪いヤツじゃない。そう思う。僕が僕自身について感じていることを永ちゃんが僕に代わって言ってくれる。永ちゃんは神様に愛され、神様に遣わされて預言者としてこの世に生まれ来たのだろう。最後の方の「オヤジのツッパリ」という章は永ちゃんのこの言葉から始まる。 「サラリーマンをバカにするな。 サラリーマンは誰のために、毎朝つり革を 握って、満員の山手線に乗っているんだ? 若いヤツらが、「オヤジはバカだ」 「オヤジはダサイ」と言いつづけるなら、 「やーめた」とおじさんたちが全員で言って、 仕事なんておっぽり出して、湘南でタバコを ふかして、昼間っからビールを飲んでること だってできる。」若者に向かってこう言うかと思うと、オヤジ=僕に対して「ツッパレ」と背中を押してくれる。
2021年06月01日
コメント(0)
5月の連休に横浜に帰ったとき、家内が録画しておいてくれたNHKの矢沢永吉スペシャルを観た。2年ほど前に永ちゃんが70歳を過ぎた後のレコーディングや行動のドキュメンタリー。永ちゃん、かっこいいし、賢いし、包容力ある真人間ぶりがますます円熟していていたく感動。それで以前買った表題の2著書を読み返そうとしたが、書棚に見当たらない。アマゾンで中古を再度買い求めて読んだ。以前に読んだときにも感動し、良い本だと思ったのでそのクオリティは体験済み。なにせ作家の重松が高校時代に「成りあがり」を20回も30回も読んだということも知っており、そのすばらしさはお墨付き。以前読んだときにも十分感動したが、すでにディティールは忘れており今回、初めてのような感動を得ることができた。ご本人が語っているように、貧乏も富裕も、側近の裏切りも、芸能界のでたらめも、マスコミの低俗も、すべてを経験し受け止めて後世の道しるべとなったのは、それが天が永ちゃんに与えた運命だろうし、矢沢永吉を生ききることが永ちゃんの使命だと本人も自覚されている。実は、テレビの座談会での発言や立ち居振る舞い、そして著書での真人間ぶりにいたく感動していた私だが、永ちゃんの音楽はあまり聴いていなかった。私はどちらかというときれいな声(ジュリーやオフコースやチューリップなど)のボーカルが好きだし、メロディアスな曲が好きだったので、永ちゃんの音楽は食わず嫌いだった。また横浜アリーナに、雷ロゴのE.YAZAWAのタオルを肩に掛けて向かうツッパリファンも冷ややかな目で見ていたので、永ちゃんの音楽は敬遠していた。しかし、シンクロニシティと言おうか、ラジオ「夜のプレイリスト」で誰か外国人が永ちゃんの「ゴールドラッシュ」を人生の1枚に挙げていたのを知り、すぐにアマゾンに注文。土日の散歩でiPodで聴いたら私自身が大人になったせいか、永ちゃんの大人の声がいい。この2冊ともお勧めです。ところどころ、剽悍な表現に笑ってしまう。ぜひ読んでみてください。
2021年05月30日
コメント(0)
切手のないおくりもの 財津和夫作詞・作曲私からあなたへ この歌をとどけよう広い世界にたった一人の 私の好きなあなたへ夢のないあなたへ この歌をとどけよう愛することの喜びを知る 魔法じかけのこの歌を年老いたあなたへ この歌をとどけよう心優しく育ててくれた お礼代わりにこの歌を知り合えたあなたに この歌をとどけよう今後よろしくお願いします 名刺代わりにこの歌を別れゆくあなたに この歌を届けよう寂しい時に歌ってほしい 遠い空からこの歌を私からあなたへ この歌をとどけよう広い世界にたった一人の 私の好きなあなたへ私の好きなあなたへ-----------------------------------------------------------この間「みんなのうた60フェス」で財津さん本人がいろいろな世代の人と一緒に歌っていたこの歌。私の手元にあるのは、2004年のアルバム「サボテンの花~Grown Up~」に入っているもの。アレンジはビートルズの「Blackbird」調。上に書いた2番はなくて、今回の60フェスでの歌詞を加えた。この2番はチューリップ解散後につくったのだろう。チューリップ原点の「魔法」が出て来るところが、ちょっと技巧的で、他の歌詞のなめらかさには劣る感じがする。最初にこの曲が発表されたのは1978年というから、財津さんはまだ30歳前だろうか。そんなに若くして、私の好きなあなた年老いたあなた知り合えたあなた別れゆくあなたと、いろいろなあなたを想定してぴったりそれぞれの役目をこの歌に課すのだから、財津さんの力量たるやすごい。それと今回初めて気が付いたが、あなた「へ」とあなた「に」と二通りある。思うに、「へ」のあなたは遠くにいる人、「に」のあなたは目の前にいる人、そういう使い分けじゃないかと思いますが、みなさんのお考えは?
2021年05月16日
コメント(4)
5/8にNHK総合で、みんなのうた60フェスを放映。その中で財津さんもビデオ出演していた。「切手のないおくりもの」。僕は最初の放送を見ていた。財津さんが浅草寺かどこかでおみくじを網に結び付けるとき、力を入れ過ぎて引っ張って、「あ」っという顔をする、いかにも演技のあれ。その後別バージョンで2回もみんなのうたで「切手のないおくりもの」をやったって知らなかった。3回目は2010年代だったようだ。初回のときは財津さんはまだ30代だろう。30代の若いみそらであれだけの詞を書けるのは才能ある証拠。そういえば、今回の番組で財津さんがビデオで歌った中で、2番だか3番の歌詞は僕の知らない歌詞だった。2回目か3回目で追加した歌詞だろうか。NHKプラスで今週金曜日か土曜日まで見られるはずなので、お見逃しの方は観てみてください。
2021年05月11日
コメント(0)
5/4にNHKでやった表題の番組。見逃したけど、今はありがたいNHKプラスがあるので、きょう仕事が終わってそれを見た。連休中横浜に帰っていた僕は、H間さんから「あなたの文章は長いから読む気がしない」と諭されたので、きょうは短く。みなさん、NHKプラスで5/11まで見られますので、ぜひ表題の番組を見てください。かつてブログで、財津さんと小田さんとの星取りをものしましたがこの音楽世代は明治維新の綺羅星のごとき志士たち同様、知性も情も根性も誇りもある人たちだと僕は思います。彼らはビートルズに出会い、黒船に遭った人たち同様におったまげ、広い世界を知り、広い世界で好きなことをしたいと思ったに違いない。彼らは政治の世界に進んだとしても、今の安部やガースーや枝野や西村よりもよほど日本のために、その知性と才能と努力を傾けてやってくれたに違いないと僕は確信しています。何を言ってるかわからない方々はとにかくこの番組を見てください。わかる人はわかるし、わからない人はわからないでしょうけど、わかる人が一人でも二人でもいれば僕はうれしいです。
2021年05月06日
コメント(0)
愛していたい 財津和夫作詞・作曲ずっと待っているんだ 奇跡が起こるかもって君が戻って来るって昨日もきょうも明日も せっせと働いてるこんなに心は壊れてるのにああ 君と過ごした日々は 美しすぎるから大切にしまってる恋の終わりは みじめなものだと誰もが僕に言うけれど (それでも僕は)君の瞳を思い出したら なぜか生きていける気がする食事も散歩も ソファーも一人で涙も自分で拭うだけ何かを信じて 人は歩くものさそれがどんなに遠くてもああ 君に伝えた言葉 勲章のつもりでこの胸に飾っている独りよがりはみじめなものだと誰もが僕に言うけれど (どこまで僕は)昔の自分に戻れない 無邪気な子供みたいに君を待つああ 人は夢をみるから悲しいのか悲しいから夢をみるのか自分らしさはわからない 感じるままそれが答えさ(答えのようさ)君と出会って初めて知った 捧げるという愛の形-------------------------------------------------------------今時の基準からすれば、超イケてるとは言えないけど、僕にとっては小イケてる唄。ポップなので勘違いしていたが、よく歌詞を味わうと君は僕から去って行ってしまってる。悲しいけど、きっと君は戻って来ると信じている。君が戻って来ると夢みている。君が去って行っても君を思い続ける。捧げるという愛の形。いつもの未練たらしい財津さんなのだけど、この歌では未練はあっても何かしらきっぱりさっぱりしたものがあって、心はポップ。
2021年04月28日
コメント(0)
手紙にかえて 小田和正作詞・作曲、財津和夫唄思えばまだ何も 見えなかったあの日々君との出会いは奇跡のようだった信じること それだけで ただ嬉しくて初めて人を愛することを知った あの頃時が過ぎてゆけば やがて心も変わってゆくと知らずにただ壊れてゆく 愛の前で 二人立ち尽くしていた梢の隙間に 青空が覗いてる気づかないうちに 雨がやんでいたんだ僕らのあの悲しみも こんな風にいつの間にか すっと消えてしまえばよかったのにねどれだけ季節が流れても 忘れることのない置き去りにされた日々たち あの場所には戻れないそれでも愛は いつかきっと 古い友達のようにあの日々のすべてを 受け止めてくれるかけがえのない僕らの想い出としてかけがえのない僕らの想い出として-------------------------------------------------------------------ライバルであり、友であり、互いに才能を認め合い、でも冷たい仕打ちを時には受けた(以前に私のblogで紹介しました)こともある。小田和正と財津和夫。その才能と能力は拮抗しているといえるのではないか。ヤマハライトミュージックコンテストではジ・オフコースが2位、財津さんのいたチューリップの前身は6位。ところがメジャーデビューして売れたのはチューリップが先。「さよなら」の頃にはチューリップがオフコースに出し抜かれ、小田さんの「クリスマスの約束」ではこたつに入ってせんべいをかじっていた財津さんに、番組の演出第一の(筆者の想像です)小田さんから声はかからず、また、同じクリ約の何回目かでは小田さんの作った曲を歌うシンガーの一人として、松たか子や渡辺美里やその他もろもろの、格の違う小田一派と同列に財津さんを扱い、でもまたそのあとのクリ約ではアーティストへの好きな唄人気投票で1位を「青春の影」に奪われ、そのあとのクリ約に3回目の財津さんを呼び、その辺のことを悔しそうに語った小田さん。テレビ、確かNHKでこの財津さんのアルバムのメイキングドキュメンタリーをやっていて、この「手紙にかえて」の件では、財津さんが小田さんに曲を依頼、小田さんがデモを財津さんに送り、結局財津さんはアレンジをほとんど変えず、小田さんライクな歌い方をしていて、財津さんのテイクを聞いた小田さんは感動して涙ぐんでいた。確かに、今回改めて聴いて、財津さん、ものすごく丁寧にやさしく歌っている。小田さんは去って行ったヤスに向けた唄をたくさん作って歌っている。この「手紙にかえて」はまさに財津さんに対する歌だと思える。この歌詞の「君」はまさに財津さんだろう。それを受け止めて丁寧に歌ったから小田さんは涙ぐんだのだろう。一流同志の友情。いいなあ。
2021年04月27日
コメント(0)
不器用な男 財津和夫作詞・作曲この指からめて おやすみと微笑んだでも君の心は どうやってからめようパソコンみるように 調べられたら君の心を自由に いつも覗けたら臆病で不器用で 会いたいと言えなくて素敵だよ きれいだよ 一言が言えなくてこんなに君が 近くにいるのに電池の切れたロボットは 進めないおしゃれなレストラン 誘ってもこの僕はつまらない冗談で 退屈にさせるだろう熱い想いは秘宝のように 見えにくいものさだからだから わかるよね--------------------------------------------------------------財津さんにしては、不器用な男の不器用さがあまりよく描けてないようだ。きっと財津さん自身が不器用でないからうまく不器用が描けないのだろう。不器用な男とはちょっと違うけど、チューリップ「run」所収の「たった一日で君との永遠が見えたんだ」のこの歌詞の方が心に刺さる;「生きてゆくことがなぜかへたくそで 前向きなんてとてもなれやしない夏の海辺でも 冬のスキー場でも 楽しむ人たちを眺めてるだけ」「熱い想いは秘宝のように見えにくいものさ」の「秘宝のように」は比喩としてあまりピンと来ない。「秘宝」というと、僕なんかは昔山間のさびれた観光地にあった「秘宝館」を思い浮かべてしまう。ネットで調べると、栃木唯一のそれが宇都宮にあったけれど5年前に閉館したそうな。熱海には今もありそう。秘宝でなくて国宝なら、何かの記念の年にだけ短時日御開帳になるものがある。でも「国宝」だと歌詞にならないしなあ。
2021年04月26日
コメント(0)
私がこのブログを始めたのは2003年頃のことだったと思います。18年ほど経った今日時点での総アクセス数は1.9百万です。圧倒的にアクセスの多い記事は「青春の影」について書いた回で、2万アクセスほど。その次になると一気に落ちて2000アクセス程です。さらに落ちるけども比較的アクセスが多いのは、「タモリのボキャブラ天国」、「HERO、ネタバレあり」、「事件の涙〜西部邁」そしてさらに落ちるけど最近よく目につくのが「さだまさし『本気で言いたいことがある』です。改めて自分で記事を読んでみると、自分でも忘れていた結構いいことが書いてあります。どうもこの本はいきなり「炭鉱のカナリア」から始まるらしい。さすがに大学の前期ゼミで強いインパクトを受けた「炭鉱のカナリア」の話はその時から何年経とうと、脳が萎縮しようと忘れちゃいません。もうさだまさしのこの本は手放してしまったので、カナリア以外に何が書いてあったか確かめるすべもなく、アマゾンに中古本を発注してしまいました。そして今日この本が届き、目次を見ただけで本文には入っていませんが目次を見ただけで素晴らしい内容だってわかりました。過去の自分を、読者の皆さんの媒介により今日の自分に再会させる。我ながら「情熱込めていいこと書いてるなあ」と自画自賛している、これぞブログの効用です。迷っている方がいれば、まずは跳んでみるべきです。やってみたら必ずいいことありますって。
2021年04月23日
コメント(0)
窓の中のふたり 財津和夫作詞・作曲黙っていても 深くなる愛そんなふたりに きっといつかなれるさ言葉じゃなくて 伝えられたら僕らの愛は きっとふたりだけのもの愛してる理由は 言いたくはない時々それは サヨナラの理由になるから僕の心に 住んでる君に語りかけるよ もっと愛したいんだと愛のしずくに 生まれ変わって流れてゆくよ どこまでもただ抱き合えば別れの時の 言い訳になるだから言わない なぜ愛してるかは------------------------------------------------静かな静かな曲。3曲前の「風のみえる部屋」でタイトルにない「窓」が出てきたのと反対に、この「窓の中のふたり」ではタイトルにある「窓」は出てこない。二つの曲は通じ合っているように思える。愛してるわけは言わない それはサヨナラの理由になるから。愛してるわけは言わない それは別れの時の言い訳になるから。確かに、愛とは無条件のもので、理由とかわけは不要のものだ。愛に条件があるならば、その条件が消え去った時には愛が消滅することになるわけだから。「愛のしずくに生まれ変わって」は、チューリップ「Promary Color」所収の「愛になりたい」を思い起こさせる。「愛になりたい 愛になりたい 愛になって 君を愛したい」だから。そういえば井上陽水の初期の歌に「愛は君」という歌があるのも思い出した。「愛は君」、「君は愛」、「愛こそはすべて」「(僕が)愛になりたい」それも同じことを歌っている。
2021年04月22日
コメント(0)
今 君を抱くから 財津和夫作詞・作曲唇に触れたこの指 言葉にしてみて握られた腕の痛み 言葉にしてみて言葉で確かめたいんだ 言葉で聞いてみたいんだ髪の中に入ったこの指先 夢見心地になったら 言葉にしてみて言葉で確かめたいんだ 言葉で確かめたいんだ歌うようにじゃなくていい 詩人のようにじゃなくていい君の言葉で聞きたい 君の言葉で聞いてみたい金じゃ買えないもの 今あげるから金で買える喜びだけじゃ 金の無駄遣いだろ目撃したならそれを 言葉に変えてみて気づいたならそれを 溶けそうなら 泣きそうなら 叫びそうなら--------------------------------------------------------今まで意識して歌詞鑑賞してなかったこの曲。音とコードに載せてなんとなく聞いていたので、こんなにハードコアな歌詞とは気づかなかった。まさに「今 君を抱くから」感じたことを言葉で聞かせて、ということに尽きる歌詞。よくありがちな「今の、よかった?」と聞く男。「いちいちそんなこと聞くな」と思う女。そういう関係性とはちょっと違う感じがする。この歌詞の男は財津さん並の60男だろう。自分が女性をいかせてるのか自信がなくてどう感じたのか言葉で聞きたい、というのではなくて、感じたことをそのまま言って欲しい、何も恥ずかしがることじゃないという、あと残された時間が限られている男が濃密で完全な時間を過ごしたいという思いが強いように感じる。
2021年04月18日
コメント(0)
クイズ 財津和夫作詞・作曲神様から出されたクイズ その答えを解いてみたいんだ気になっていた 生まれたときから答えのページ覗いてみたいんだ解けなくても求めてみたい地球に生まれ ここに生きてるから空っぽの箱のように 母親待つ迷子のように太陽さがすひまわりのようにそれが欲しい欲しい探しに行くだろう 大切なものを君と行けるなら それも答えだろうもしもそれがこの世にあるなら君は探しに行くだろうかもしもそれがこの世にないなら君は作り出してみるかいそれは既にそばにあるかも気づかない僕はなんて馬鹿なの愛って何? 辞書を引いてもわかりはしない どうして人は一人じゃ寂しいの そして最後に大事にするものは何探しに行くだろう 大切なものを君と行けるなら それも答えだろう人はそれぞれ生き方がある神のクイズに興味のない人確かにそうさ もともと何もなかったはずのクイズ大会あるはずのない宝探し無駄な話してるのかも探しに行くだろう 大切なものを君と行けるなら それも答えだろう---------------------------------------------------------神様のクイズ。ちょっとスピリチュアルかも。誰の本だったか、飯田史彦先生かな?「生きがいの創造」だったか、人はこの世に生まれる前に、どの親から生まれるか自分で決めるという。生まれる前に自分の人生をプログラムして、ソウルメイトに、「あなたはここで私をいじめる役をやってね」とか「あなたとはライバル関係ね」とか、前世でのカルマを洗い落とすために試練やハードルを自ら設けるのだという。そしてこの曲の歌詞は財津さんにとっては饒舌。珍しい。「地球に生まれ ここに生きてるから」というフレーズは、チューリップ「run」の「あの星へもどろう」の歌詞を思い出させた。「生きてゆくさ簡単だろ あの星の しかも真ん中で」「あの星」は言うまでもなく地球。卑小な地球から宇宙へ一時旅立った財津さんは、大悟して地球に戻る。それが「あの星へもどろう」だった。「クイズ」の「僕」は宇宙へは飛び出さず、地球で生まれ地球で死ぬのだろう。クイズの答えを知ってしまえば、もう生きる意味はなくなってしまう。訳が分からずもがきながら生きて、死んだ後にソウルメイトとあの世で会って、あの時は迫真のいじめ、脅し、あるいは暖かい愛をありがとう、と言い合う、それが私の願い。
2021年04月12日
コメント(0)
風のみえる部屋 財津和夫作詞・作曲この窓に腰かけて いつだって眺めてた笑顔のきみを 僕らのことをでももう何も 見えない窓ほんの少しでも 君を知りたくて見つめていたよ いつまでもずっと橋の上音を立て 君を乗せ動く電車きのうへと 向かって走る消えたあとを ずっと見ていた線路だけの 青空だった君は知らない 僕の窓を永遠は遠すぎた ふたりにはこの道はだからもう何も みえない窓たとえ小さくても 暖めていればただ水のように 生きてゆければそれは掴めるはず 伝えたい君に幸せのこと 君は知らない 僕の窓を君は知らない 僕の窓をーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー静謐な歌。少し不思議な感じもする。タイトルに風が入っているけど、歌詞には風は一度も出て来ない。むしろ、「窓」が何度も出てくる。「みえる」「みえない」も頻出。窓と言えば、タイトルにもずばり出てくるのがチューリップの「愛の窓辺」。アルバム「Someday Somewhere」所収の1曲目。リプライズもある。---------------------------------------------------------------愛の窓辺 財津和夫作詞・作曲きのうまであなたの心に 一つの窓があったいつもやさしく僕を見つめてくれた激しい雨の日も 強い風の日にもいつも窓辺でふたりは助け合ったもう二度とないだろう あなたの名前を呼ぶこともでも空がやさしいとき あなたを想い泣いてしまうきのうまであなたの心の 一つの灯台がいつもやさしく僕を照らしてくれた暗い海の上 進路をなくしていた僕に光を投げてくれた あなただったもう二度とないだろう あなたの名前を呼ぶこともでも空がやさしいとき あなたを想い泣いてしまうあなたから僕の心に 一つの橋があった愛の川を渡った二人なのにもう二度とないだろう あなたの名前を呼ぶこともでも空がやさしいとき あなたを想い泣いてしまう----------------------------------------------------------------「愛の窓辺」は「風のみえる部屋」を鑑賞するにあたって大いに参考になりそうだ。共通のワードとして「橋」も出て来るし。一番で出て来る「腰かけて」た窓は僕の心の窓なのだろう。でも何もみえなくなってしまった。窓がブラインドを降ろしてしまったのか、窓の外が夜になってしまったのか。「愛の窓辺」では、「いつも窓辺で二人は助け合った」。つまり僕の心の窓と君の心の窓とが向き合っていて、二人お互いが窓から外界に手足を伸ばしていたというイメージだろうか。橋の上をゆく電車は、そのまま空へ向かって線路が持ち上がっていって、銀河鉄道のように雲へと過去へと向かってゆく。結局心の窓は外に向かって開かれた窓ではなく、単なる空虚な心のあなぼこになってしまった。穴ぼこにすきま風がひゅーひゅーいきかい、真っ暗な中でその風がみえるようだ。窓が穴ぼこになってしまった僕の心。
2021年04月06日
コメント(0)
こもれび 財津和夫作詞・作曲夢の夢の中で 君は君は微笑む僕を僕を見つめて 腕を腕を絡めたそして歩き始めた 長い細い道を風が風が吹いてる 鳥が鳥が飛んでるいつかいつか僕らも 空を空を飛んでるこの両手の中に 君を感じている今日も抱いているよ 君のことを心の中を 君が歩くからふたりふたりは今 きっときっと幸せずっとずっと行こう 永遠の永遠の国までなんども呼んでいるよ 君の名前心の扉君が叩くからでもいつか消えた 君は雲になった------------------------------------------------曲調も財津さんの歌い方も、まるでこの世と冥界との境にいるみたい。一番の歌詞からすでに「君」は死んでいるようだ。「僕」はこちら側の世界にいる。夢の中か、心の中で君と僕とは一緒にいる。「ずっとずっと行こう」 あの世まで、あの世でも。
2021年04月04日
コメント(0)
幸せは始まっていたのに 財津和夫作詞・作曲優しく繋いだ手のひらに 二人だけの何かがあったあの時僕ら同じ何かを 握りしめてたよね風の中で見つめあった でもいつもとどこか違ったあの時僕ら同じ何かを きっと見ていたよね幸せの意味を初めて知ったんだ悲しい歌を歌ってるよ あの日の何かが何かが短い人生で求めあった ほんの一瞬の輝きでも胸に焼きついた真実は 明日へ運ばなきゃ永遠の意味がわかった気がしたよ悲しい歌を歌ってるよ あの日の何かが何かが今日も僕に叫んでる 胸の奥で叫んでる暖かい昼下がりのそばで 二人に生まれた何かが何かが優しく繋いだ手のひらに 二人だけの何かがあったあの時僕ら同じ何かを 握りしめてたよね--------------------------------------------------タイトルの後に続く言葉を7字で述べよ。(答え)気づかなかったこの答えが合っているか、また、唯一無二の答えかは知らない。「のに」とくるから否定語が続くのは間違い無いだろう。「優しく繋いだ手のひらに 二人だけの何かが合った」の「何か」とは何でしょう。幸せ?ときめき?充実感?絆?繋がり?「風の中で見つめ合った でも何かが違った」これは幸せに彩られて見るものすべてが違って見える、ということなのだろう。「幸せの意味を初めて知ったんだ悲しい歌を歌ってるよ あの日の何かが何かが」幸せの意味を初めて知ったその時に、未来の悲しみのタネは胚胎していたのだろう。永遠を感じた瞬間に、終わりがその中に胚胎していたことを知ったのだろう。幸せは悲しみの始まり。永遠は終わりの始まり。
2021年04月02日
コメント(0)
愛の力 財津和夫作詞・作曲今何しているの 買い物かい 散歩かいそれとも君の好きな読書かい僕はただ座っているよ 窓越しに空を見ている不思議な気持ち 何か変だよ手をつなげない 君がいるなんてまるで地球が二つあるみたいまるで君がいないみたいだ不思議な気持ち 何か変だよ君はそこだと知っているのにくちづけ一つできないなんてまるで君が他人みたいだ愛の力とよくいうけれどそんなものが もしなかったらだから側で 君のことを抱き続けていたい不思議な気持ち 何か変だよ二人一つの空にいるのにまるで鏡の向こうのようにまるで世界が違うみたいだ不思議な気持ち 何か変だよ大事にしたい できたての愛僕はここだと手を振ったのに人の流れに 君は消えたよ離れていては何もできない僕は愛の神様じゃないだからそばで確かめたい抱き続けていたい--------------------------------------------ここからは財津さんのソロアルバムとしては今の所最後の、「ふたりが眺めた窓の向こう」(2009年)です。君が先に逝ってしまったのだろうか。僕はこの世に取り残されてしまった。あの世に行ってしまった君とこの世に残っている僕。手を延ばしあっているのは見えるけども、どうしても手を繋げない。愛の力とよく言うけれど、無際限にパワーをくれるものでもないし、もし君が望むなら愛なんていっぱい君にあげよう。そして僕も逝ってしまった。空の上で君に会えた。空の上から下界を見下ろすと愛はぼやけて見える。形而上の空からは形而下の世界は不鮮明なのだろう。そんなものより実存を求めたい。実存は君であり、君を感じるためには抱きしめるしかないんだ。
2021年03月30日
コメント(0)
さわぐ心 財津和夫作詞・作曲それはまるで恋のように 一人だけじゃ始まらない誰かの微笑みが必要それはまるで犬のように 名前呼んでも来てくれないこちらから歩いてゆかなきゃ何かが 何かが 何かが 変わってゆく今日から 今日から 今日から 今日から心さわぐのは あなただけじゃない青い星を愛したから心の切なさは あなただけじゃない青い星を愛したからそれはまるで散歩のように 途中で道は変えられないまっすぐ進めばゴールが見えるそれはまるで映画のように 別の世界の話じゃない始まってるあなたのすぐそばで何かが 何かが 何かが 変わってゆく今日から 今日から 今日から心さわぐのは あなただけじゃない青い星を愛したから心の切なさは あなただけじゃない青い星を愛したから----------------------------------------------------この前の曲といい、財津さんはアセンダントを感じたのかもしれない。今日から。新しい世界では皆がつながっている。そして、一旦正しい道を歩き始めたのだから、まっすぐに横道に逸れずに歩いてゆくだけ。別の世界の話じゃない。青い星=地球に僕らは住んでいて、この星を愛しているのだから。世界的な茶番はもうやめて、世界中でアセンダントしようよ。
2021年03月27日
コメント(0)
小さな奇蹟 財津和夫作詞・作曲何気ない日々に 小さな発見がある見慣れた風景に 小さな驚きがあるみんな一日を生きているこの道の先には 小さな奇蹟があるさりげない言葉に 小さな喜びがあるいつもの笑顔に 小さな希望があるみんな信じて生きているこの道の先には 小さな奇蹟がある気づいているの 誰かがいつもあなたのことを 見つめていることいつも見る空に 大きな架け橋があるいつも会う人の 輝きが新しい風がときめきを 連れてくるこの道の先には 小さな奇蹟がある出会いはいつも あなたの家へ明日と夢を 届けてくれるよ何気ない日々に 小さな発見がある見慣れた風景に 小さな驚きがあるみんな一日を生きているこの道の先には 小さな奇蹟がある------------------------------------------私はこの歌詞の通りだなあと思う。当たり前の毎日も奇蹟の連続で、小さな小さなことに奇蹟を見出せればそれは喜びに、希望に、ときめきにつながり、思わず笑顔を誘い込む。本当にちっぽけな自分だ。等身大に生きれば、小さな奇蹟があなたを満たし、空虚を埋めてくれる。なんと充実した日々。「気づいているの 誰かがいつもあなたのことを 見つめていること」は小田和正の「どーも」所収の「今日もどこかで」の歌詞と同じ。「誰かがいつも君をみている今日もどこかで君のこと思ってる巡り合って そして愛し合って許しあって 僕らは繋がってゆくんだ」同じ「どーも」の「東京の空」ではこうだ。「頑張っても 頑張っても うまくいかないでも気づかないところで 誰かがきっと見てる」私もそう信じている。誰かが見ていなくてもお天道様は見てる。だから、裏表なく誠実に生きればきっと幸せな人生が送れる。
2021年03月26日
コメント(0)
ふたりなら 財津和夫作詞・作曲悲しい夢で 目が覚めたなら呼んでみてごらん 僕の名前を何度も繰り返して冷たい雨に 打たれた時にはふたりくるまった あの一枚の毛布を思い出して辛い時こそ 微笑んで運命と 向き合えばいいふたりなら 明日にゆける僕らのものさ 永遠だってふたりなら どんな言葉も真実さ 必ず迎えにゆくから眠れない夜は 窓を開いて忍び込む風が 君を包むよ僕の腕の代わりに離れていても 眼を閉じて描くのさ そばにいるんだときょうの君 連れてゆけたら写真のように 抱いてゆけたら僕の目に 誓って欲しい待ってると ただ信じてるとその日を今度会うのは 虹の上だよ誰にも僕らの 邪魔はできない世界を見下ろす この場所には誰も やって来ないさふたりなら 明日にゆける僕らのものさ 永遠だって倒れても そこへゆくから君が住む街へ続いてるこの道----------------------------------------------------「rainbows」とはだいぶん前後しますが、2001年6月にCDシングルで発表されたこの曲。博多座公演の「ロミオとジュリエット」の主題曲だそうです。そう思って味わうとこの歌詞はロミオのジュリエットに宛てた言葉ですね。「きょうの君 連れてゆけたら 写真のように 抱いてゆけたら」は「心の旅」の「もしも許されるなら 眠りについた君を ポケットに詰め込んで このまま連れ去りたい」を連想させます。「君が住む街へ続いてる この道」は「青春の影」の「君の心へ続く長い一本道」を連想させます。「今度会うのは 虹の上だよ 誰にも僕らの 邪魔はできない世界を見下ろす この場所には 誰も やって来ないさ」「虹の上」は死後の天空でしょうか。そんな気もするし、「青春の影」の君の家がある小高い丘の上を虹の上とかけているようにも思えます。そこはふたりだけの神聖な場所で、誰にも邪魔のできない青春の場所。財津和夫の心の中の大事に守っている場所。
2021年03月07日
コメント(0)
コロナ以来、部屋籠りの日が多い。部屋にいると自然テレビをつけたりするが、ガースーや西村や加藤のしけた面を見ても気分が悪くなるだけだし、大手マスコミは真実を報道しようとしないからテレビ、特にニュースは最近見ないことにしている。その分ラジオをつけることが多く、お気に入りは「夜のプレイリスト」や「ディスカバービートルズ」、「スナックラジオ」、「ウィークエンドサンシャイン」、「松尾潔のメロウな夜」「山下達郎サンデーソングブック」「村上radio」など増える一方。この前土曜日の正午頃食事をしながらラジオをつけたら「歌謡スクランブル」をやっててポップな、一瞬内藤やすこかと思ったけど彼女にしては声がしゃがれていない歌が流れて、それが研ナオコだった。これが、声がきれいだし、高音は伸びるし、とにかく歌がうまい。彼女はブ○として際物的な売り出し方をされたから、お笑い、三枚目的な面が表に出過ぎていて、当時子供だった私は彼女がこれほど歌がうまいとは知らなかった。感動して早速アマゾンに彼女のシングルコレクションのCDを発注した。初期にはアイドル的な歌も歌っていて全然違和感もないし、きれいな声で伸びやかな高音を聞かせる歌もたくさんある。私が子供の頃知っていたのは、ちょっとしゃがれ気味に抑制して歌う歌、たとえば「かもめはかもめ」とか「夏をあきらめて」とかだったが、彼女はいろいろな声が出せるし、いろいろな歌い方もできる。散歩のときにi-PodでこのCDを聞いている。いいなあ。
2021年03月06日
コメント(0)
前回でアルバム「Rainbows」(2001年)は終わり。このあとの財津さんのアルバムは、私の知る限り、・ZAITSU SONGS~CINEMATIC~ (2002年)・ZAITSU SONGS~ア・カペラ~ (2003年)・サボテンの花~Grown Up~ (2004年)そこからずっと飛んで、・ふたりが眺めた窓の向こう (2009年)この間もきっとチューリップの再結成は何度かあって、そのときには書きおろしの曲も数曲作っているはずだし、2007年にはチューリップとして2枚組のアルバム「run」を出している。ZAITSU SONGSの2枚では、財津さんのボーカルは部分的に一節だけ入っているが、曲としてはすべて発表済みのもの。この頃ひょっとしたら更年期障害がいちばんきつい時期だったのかな。でも、これらもいいですよ。・ZAITSU SONGS~CINEMATIC~ ではタイトル通り、チューリップ時代の曲が映画音楽風にオーケストラで演奏されていて、ほんの一節財津さんのボーカルが入っている。・ZAITSU SONGS~ア・カペラ~ (2003年) ではチューリップと財津さんソロの曲が、すべて英語でアカペラで歌われている。しかも、I dreamはリチャード・カーペンターの編曲。・サボテンの花~Grown Up~ は財津さん自身のボーカルによるセルフカバーとライブ音源。この頃は更年期を脱したのかもしれない。Blackbird風の「切手のないおくりもの」や沢田知可子に提供した「会いたい」や恋愛二元論の極致「恋と愛の間」も入っている。というわけで、次からは「ふたりが眺めた窓の向こう」に移ります。そして、これが財津さんのオリジナルアルバムとしては今のところ最後のアルバムです。
2021年03月01日
コメント(0)
エピローグ 財津和夫作詞・作曲夢を追いかけ 風のように男は去った 君を残して一人の旅に 疲れたなんて大人になるのが 遅すぎたかいそしてすべてを 失くし始めたああ 探してる 君のことを幸せに 気が付いた君の笑顔で 男を許してそのやさしさへ 戻してあげて弱い生き物 男はわがままああ 探してる 君のことを幸せに 気が付いた-------------------------------------------------------------------------このアルバムのラストの曲。エピローグ=終章。それは虹の果ての行き着いた先のことか。虹の果ては未来にも架けられれば、過去にも架けられる。この曲は過去の方だろう。「夢を追いかけ 風のように 男は去った 君を残して」は「青春の影」のもう一つあり得た結末。「青春の影」では夢を捨てて君との平凡な生活を選んだ。「エピローグ」では夢を追いかけた。そしてすべてを失い始めた。過去に架かる虹を渡っていった先には君がいた。「虹とスニーカーの頃」では「わがままは男の罪 それを許さないのは女の罪」だった。「エピローグ」でも男はわがままだが、「それを許さないのは女の罪」とまではとても言えず、「君の笑顔で 男を許してそのやさしさへ 戻してあげて」と懇願する。男は大人になったのだ。遅すぎたけど。でも、でも、「弱い生き物 男はわがまま」と、わがままの言い訳をして女に甘えてる。「わがままくらい許してくれよ」というわけで、どこまで行っても男はわがまま。そのわがままを抱擁してくれる、天使のような女を求めている。そういう女はあり得ない幻か虹か。
2021年02月26日
コメント(0)
あの日見た虹 財津和夫作詞・作曲僕らの日々には 虹が見えたねやさしさくれたね 悲しい時にも迷った時には あの日見た虹眼を閉じ待つのさ 扉を開いて若い日々も 今は夜の空で遠い星に 姿変えたけど躓き倒れたなら あの虹浮かべてもう一度 歩きだせるさ 新しい夢へいつでも いつでも 走り続けた若さの後ろに 理由なんかないさ緑色の木の葉も いつかは 道の上で 色を変えたけど流れて 辿り着いた 小さな窓にも見えるよ 鮮やかな あの日の虹が自分を探して ここまで来たよいくつも嵐を 駆け抜けここまで僕らは知っているさ 一緒に見たから心を躍らせたよ あの虹の上で歩こう虹を越えて もう一度翼を今でも飛び立てるさ あの日の虹へあの日の虹へ あの日見た虹ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー雨があがった明るい空にぱっと架かる虹。虹の向こうには何があるだろう、とか、虹を渡って向こう側へ、とかは若い人がまだ見ぬ未来に想いを馳せる、見たことのない別の世界を夢想する、そういうことに繋がっている。その未来に既に到達してしまった中年や壮年や老人は、そちら側から若かった過去の日々を追想するとき、虹を媒介にするのだろうか。財津さんはそうなのだろう。私自身は虹を通して過去を追想したことはなかったけれど、確かにあの虹の清涼な淡い光は、若い日々に繋がる一筋の道になりうるように思えてきた。この曲を聞いて、改めて。
2021年02月26日
コメント(0)
止まった時計 財津和夫作詞・作曲あれから少しも変わらない 新たな恋も生まれないこの心に魔法をかけて 見知らぬ男と君は消えた誰かがついた嘘だよ 時間が解決すると凍りついた哀しみ どうか溶かして君の腕の中で果物だっていつの日にか 腐ることくらいできるじゃないまるで僕は石の彫刻 公園に降る雨に濡れて誰かがついた嘘だよ 女はみんな同じだと凍りついた哀しみ どうか溶かして君の腕の中で二人で描いた地図だけど 君への道がわからない迷路の中立ちすくんで きょうも街には夜が来るこの心に魔法をかけて 僕の時計は止まったまま------------------------------------------------------------------このアルバムでは、前出の「遠い約束」と並んで1,2を争う僕の好きな曲。コード(和音)のことは詳しく知らないのだけど、おそらくメジャーセブン系のコードが多用されているような。そしてそういうコード構成の曲は理屈抜きで僕の胸にキュンと刺さる。おまけにこの曲では「誰かがついた嘘だよ・・・」のくだりは一瞬姫野君の声かと聞こえる、だけど違う人(CD自体が手元にないので誰だったか、名前がわからない)とのツインボーカル。それも僕の心を揺さぶる。理屈じゃなく。この曲でも財津さんのキイワードである「魔法」が出てくる。「魔法」をかけられて身動きがとれなくなった僕。時間が流れても腐りもしなければ風化もしない。公園の中の石の彫刻。冷たい雨に打たれるばかりの薄ら寒さ。チューリップの「Love Map Shop」というアルバムに「おくれる時計」という曲があって、「僕によく似た」おくれる時計が出てくるけど、ついにその時計は止まったまま動き出すことがない。「君の心へ続く長い一本道」も見失ってしまい迷路に立ち尽くす僕。決定的な喪失感と静寂さがメジャーセブン系の綺麗な和音に乗っている。
2021年02月23日
コメント(0)
きょうは旧暦の1月2日。リリーフランキーのスナックラジオを聞いた後、韓国の友人に「あけましておめでとう」を言うために電話した。コール音が15回を過ぎたころやっと電話をとった。寝てたらしい。正月だから親御さんのところに集まってわいわいやっているのかなと思いきや、韓国では5人以上の集合はダメだそうで、同じ家に住む家族ならば4人でも5人でもいいのだけど、そこに他の地域から家族が合流した結果、5人以上になることは禁止だって。「そんなの、言わなきゃわかんないんじゃないの?」と言ったところ、隣近所が警察にタレ込むと多額の罰金を取られるのだそうだ。「韓国ではドライブインのPCR検査を迅速にやったりして、一旦コロナは沈静したんじゃないの?」と聞いたところ、「そうなんだけど、教会(韓国ではキリスト教徒が非常に多い)の信者たちが、『私たちは神のご加護があるからコロナも大丈夫』と集会をやめなかったので、そこからクラスターが出た」んだそう。食堂やレストランは夜9時過ぎには閉めなきゃいけないのだけど、補償金はほとんど出ないらしい。日本よりひどいじゃないか。「ニュージーランドのように、完全に経済を止めて、その代わりに国民一人ひとりに補償した方がいいのに」という声が韓国では大きいそうだ。外国のことって、それがお隣の国でもわからないものだ。韓国では日本以上にお正月は家族親戚が集まり、伝統的な正月料理を一族で味わうのが常だっただけに、この正月は寂しいだろうなあ。
2021年02月13日
コメント(0)
あなたをみている 財津和夫作詞・作曲木の枝に留まるカラスのように 雲の間の月のように あなたのこと いつもみている夢の中から飛び出て来たの それとも僕がまだ夢の中なのあなたのこと いつもみているバラの花から生まれて来たの 時をまたいで迷い込んだの悩ましい仕草誰のためなの 椅子にもたれて何をみてるのこのため息が聞こえたらいい 胸の鼓動が聞こえたらいいのに名前も知らない美しい人路地に住んでる野良猫のように どこかのビルの監視カメラのようにあなたのこといつもみている高層ビルから都会を見れば 蟻のように人、人、人、人どうして僕はあなた見つけたの どうして二人は他人同士なの誰があなたをつくったの 窓の光が写すシルエット声も知らない美しい人映画の中から抜け出て来たの それとも僕の頭が変なのあなたのこといつもみている--------------------------------------------------------メロディ自体は単音が連なるので、僕はあまり好きな曲ではない。「あなたをみている」というフレーズはpoliceの「Every breath you take」の歌詞「I'll be watching you」を思い出させる。誰だか知らない人、声も聞いたことのない人をいつもみているとしたら、この男はストーカーでしかありえないだろう。たまたまご近所さん、と言ってもマンションの部屋が近いとかそういうのではなくて、昔の寺内貫太郎一家で秀樹が浅田美代子と屋根の上でギターを弾いて歌っていたような、あんな木造の家の二階に自分がいて、トイメンに美しい女の人が引っ越して来たというシチュエーションも頭をよぎったが、高層ビルから地上を見下ろして蟻のように人がいる中から「あなた」を見つけたようなので、鷹の目で美しい人を見つけたのだろう。「バラの花から生まれて来たの 時をまたいで迷い込んだの悩ましい仕草誰のためなの 椅子にもたれて何をみてるのどうして僕はあなた見つけたの どうして二人は他人同士なの誰があなたをつくったの映画の中から抜け出て来たの それとも僕の頭が変なの」と疑問符の九連発。その昔は「ロミオ、どうしてあなたはロミオなの」というのもあったように、出会ってしまった運命を賞賛しながらも恨むというような感じ。インパクトが強い。「どこかのビルの監視カメラのように あなたのこといつもみている」・・・I'll be watching you.
2021年02月09日
コメント(0)
武道館のコンサートは今から24年前なのでチューリップの皆さん若かったですね。1997年の8月でしたっけ、武道館は。NHKでのTV放映が同じ年の11月。私は1997年7月にシンガポール駐在を終えて日本に帰国しました。もはや記憶が定かではないのですが、少なくとも武道館には行っていないと思います。しかし、しょっぱなが「あいつが去った日」→「ぼくがつくった愛の唄」→「悲しきレイントレイン」の流れのライブは観たような気がします。武道館でない、別の場所(東京)でのライブを観たのか、それともNHKのTVを観ただけなのか、記憶が定かでありません。そういえば、「悲しきレイントレイン」も私の最も好きな曲の一つなのですが、ブログに書いたかなあ?アルバム単位で追っていったので、シングルしか出していないものは書いていないかもしれません。あと、再結成のときにつくられたCDで、「run」は書きましたが、「We believe in magic」は書いていないような気がします。TVでやった「再会の日」は絶対書いてないし。いつか調べて書きもらしている曲についても書きたいと思います。それから「ザ・ヒューマン」、よかったです。同郷のリリーフランキーのナレーションがまた良かった。財津さん、素がよく出ていて魅力的でした。最後、「リベンジしたい」との言葉にまた財津さんの歌が聞けそうで、楽しみです。「天国と地獄」はこれを観た後、TVerで観られました。あと日曜日の9時はもう一つ、NHK FMの杉真理の「ディスカバービートルズ」もあるのだけど、これはいつも後でらじるらじるで聴いています。私は59歳になったところで、財津さんは50代後半で更年期障害になったと言っていましたが、私は今のところそれはないので幸いです。コロナ禍ではありますが、元々インドア派なので土日も基本家にいることは苦になりませんし、好きな本と好きな音楽を身の回りに沢山侍らせて、しかも新しい好きな本や新しい好きな音楽が向こうからこちらに飛び込んできてくれるので、非常に幸せな毎日です。「人生は一つだけど一度だけじゃない」「大丈夫、大丈夫、うまくいく」これからの私の標語になりそうです。
2021年02月07日
コメント(0)
先ほど書いたブログで、ドラマ「天国と地獄」に関連してNHKのテレワークドラマのことを書きました。Yahooで「NHK テレワークドラマ 高橋一生」で検索すると、出てきました。「転・コウ・生」というタイトルで、ムロツヨシ、高橋一生と柴崎コウ。そして脚本は「天国と地獄」と同じ森下佳子でした。道理で、という感じですね。しかし、インターネットは本当に便利ですね。上記のとおりの検索ワードで知りたいことが知れるのですから。昭和世代のおぢさんにとっては感動モノです。
2021年02月06日
コメント(0)
ご存知の方も多いと思いますが、この週末、チューリップ関係のTV番組が2本あります。1.NHK BSプレミアム 2/6(土)21:00~22:30 「伝説のコンサート チューリップ in 武道館」2.NHK BS1 2/7(土)21:00~21:50 「ザ・ヒューマン 財津和夫」1番目のチューリップライブは解散して再結成のときのものです。NHKは昔からチューリップ好きです。チューリップはお行儀のよいバンドですから、NHK向きなのでしょう。尤も、NHKもこのところ変わってきており、結構ぶっとんだ放送も多いですけど。昔やったライブは、「ふたりがつくった風景」の頃、「フィジカルソング」の頃のものを覚えています。「ふたりがつくった風景」はYoutubeで動画を検索するとライブ映像のものがそれ(NHK)です。私は土曜日の21:00は観る番組はないのでこれを観ますが、日曜日の21:00~はTBSの「天国と地獄~サイコな二人」を観ていますので、どうしようかな。NHKプラスでBS1も観られるのかな。パラビで「天国と地獄」見られるのかな、パラビで見られなくても翌週の日曜日の昼下がりに再放送やってたかな。「天国と地獄」は、「半沢直樹」→「危険なヴィーナス」の流れでそのまま見始めたものです。階段を転げ落ちて二人の体と心が入れ替わるのは、大林宣彦監督の「転校生」そのままですね。それと、高橋一生君が体と心と入れ替わるのは、昨年の秋ごろだったかNHKでやっていた、リモートで作ったドラマでありました。忘れましたけど、彼と、ムロツヨシと誰か女性と猫の体と心が入れ替わるの。一生君は猫と入れ替わるのではなかったかなあ。 チューリップファンにはどうでもよい余談でした。それでは、明日と明後日のこれら番組、お見逃しなく。
2021年02月06日
コメント(0)
青春の季節 財津和夫作詞・作曲授業さぼりふざけあった他に何もいらなかった 君と過ごす時間以外は逢いたい 逢いたい そうさ愛の季節 青春砂に落ちた君の涙 波がいつか連れて行った僕は黙って海を見ていた 寂しい 寂しい そうさ罪な季節 青春ああ別れた日の 二人には罪はないああ美しすぎる 青春に気づいただけ雲の上夢の中 どこに住んでいたのだろうあの頃の僕たちは虚しい 虚しい そうさ嘘の季節 青春ああ想い出は あの日より切なくてああきょうもまた 君のことを考えてた-------------------------------------------------------------僕はこのrainbowsのライブツアーを見に行った。この曲では途中ドラムのソロみたいな箇所があり印象的なのだが、ツアーでは上田さんがドラムを叩いていて猶更印象的だった。この歌詞、別れた君はふつう女性なのだろうけど、「授業さぼりふざけあった」のくだりは男友達で、僕にはどうしても吉田さんが彷彿されてしまう。小田さんのヤスに対する想いを載せた歌詞はもっと直截的だが、そこは照れ屋の財津さん、小田さんみたいにストレートには詞を書かないから、「これは吉田さんとのことを歌ったもの」と断言する自信はないけれど。青春とは愛であり、罪であり、嘘の季節。だから逢いたいし、寂しいし、虚しいのだろう。こんな青春観は当の青春期から遠く離れてやっともてるものだろう。でも、どれか一つでなく、これらすべてを青春期に味わったとしたら財津さんの青春は豊潤だったといえるだろう。
2021年01月31日
コメント(2)
遠い約束 財津和夫作詞・作曲覚えていなくていいんだよ 遠い約束さ夕陽と一緒に落ちてゆく あの日の物語夏の終わりの風が 滑る海の上いつかまたここでと 約束したね二人が出会った夏休み 焼けた砂の海一緒に探したペンダント 僕が見つけたね落書きのような恋 学生同士はあまりに重すぎた 愛と呼ぶにはなつかしさ押し寄せる 波を見つめてもきっと君 やって来ない この海辺まで少しずつ遠ざかる船が 連れてゆくあの日残ったあなたの面影は 誰も運べないあの角のあの店も 消えてしまったよ教えてよ 僕たちが大人になった日覚えていなくていいんだよ 遠い約束夕陽と一緒に落ちてゆく あの日の物語----------------------------------------------------------------------この曲、僕にはこのアルバムで1,2の指を折る好きな曲だし、このアルバム前後の2,3枚の財津さんのアルバムの中でも1,2を争う好きな曲。詞とやさしいメロディの融合が素晴らしい。学生時代につきあっていた彼女から僕が、僕の身勝手な理由で遠く離れて行くときに、「30年後のきょうこの日、この海辺で会おう」と約束したのだろう。そういう小説や映画がいろいろあるように。僕は約束の日に帰って来たけど、彼女は来ない。僕の心の中で高らかに輝いていたあの日の物語が夕陽と一緒に海に落ちて行った。でも、「覚えていなくていいんだよ、遠い約束」。「落書きのような恋」・・・油絵と対照的に、ささっと勢いに乗って描き上げてしまう落書きのような恋。それは50を過ぎた今だからそう言えるのであって、学生時代のその時には重すぎた。「愛を育てるのだ」と受け止めれば、もっと静かに堅実な歩みで行けたのだろうけど、あの若い性急な僕にはそんな覚悟は無理だった。遠ざかる船が海に落ちたあの日の物語を僕の見えないところに運んで行くようだけど、君の面影は僕の心に居残ったまま誰にも動かせない。学生時代にこの歌のような恋の実体験がない私はできるだけ歌詞を追体験しようと歌に浸ってみるが、経験がないが故に思い入れてしまいせつなさが倍加してしまっているのかもしれない。そうはそうとて、美しい曲と相俟って佳曲です。
2021年01月25日
コメント(0)
in the rain 財津和夫作詞・作曲小さな花を僕は見つけた小さな花が雨に咲いてたどうして君は傘もささずにどうして君は雨もよけずに何を探してる 何を見ている小さな小さな花よStanding in the rain小さな花よStanding in the rain雨に咲く花肌を露わに 怖くないかい雨は冷たい 寒くないかい頷いている落ちる雨粒に小さな小さな花よそんなにしてまで咲くのはなぜなの静かな命の力強さよ小さな花を僕は見つけた小さな花が雨に咲いてた声をかけたい 指で触れたい雨の降る日は 部屋に置きたいやさしい顔で 空を見上げる小さな小さな花よそんなにしてまで咲くのはなぜなの静かな命のその妖しさよ----------------------------------------------------雨に打たれながら咲く花への声掛け。それはけなげな生への慈しみ?一見か弱く見えて実は逞しい生命力への称賛?財津さんは小さな花に何かを重ねて見ているのだろうか。
2021年01月24日
コメント(0)
金色の草原 財津和夫作詞・作曲懐かしさを飲むんだ 午後のお茶を楽しむようにあの日々がテーブルに並べばそこは突然草原空に浮かぶあの日眺め 公園の散歩のように今日の日をベンチに休ませてそこは突然草原ズボンのポケットに隠したまま忘れた孤独の悲しみ 取り出してあげよう訪ねてみようよ あの頃住んでた家へ自分の抜け殻見つけられたならTurn around Turn around Turn around馬が走り続けた セピア色の草原やがて夕日を受けて 金色に変わったあの頃は知らなかった 無我夢中で生きていたからあの草原が無限だったことをTurn around Turn around Turn aroundTurn around Turn around Turn aroundTurn around Turn around Turn aroundもう二度と戻れない もう二度と もう二度とTurn around Turn around Turn around夢の中へ手を繋ぎ 夢の中へ手を繋ぎ夢の中へ手を繋ぎ 夢の中へ手を繋ぎあの草原へ----------------------------------------非常に映像的な歌詞だ。馬が走るセピアの草原が陽の光を浴びて黄金に変わる。草原自体が、せせこましい日本に住んでいると現実的にイメージできない。イメージするのはアフリカの大草原。今、大人になった自分はせせこましい社会に住んでいるけど、子供の頃を振り返ってみればそこは広大な草原。もう一度振り返ってみようよ。
2021年01月23日
コメント(0)
虹色の心~あるいは母の掌 財津和夫作詞・作曲寒い朝には手に息をかけて あなたの掌が私を暖めた決して忘れないあなたに甘えた日々 その掌が私を育てたから離れた街でやっと知りました 心に虹をあなたはくれた洗濯物を干しながら話しかけてくれた あなたを見上げたら青い空がまぶしくて決して忘れないあなたに甘えた日々 そのやさしさが私を育てたから覚えていますささやく声を 眠る私に歌ってくれたあなたの愛の力で私は生きてる いつも強い力で抱きしめてくれたから子供に戻ってあなたを呼ばせて もう一度包んで母の腕であなたにいつかもらった虹色の心 きっと伝えるでしょう私の子供たちにもあなたもきっと歩いた虹の上を歩こう あなたを感じながらあなたの愛の力で私は生きてる いつも強い力で抱きしめてくれたからあなたにいつかもらった虹色の心 きっと伝えるでしょう私の子供たちにもーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこの歌は歌詞と曲のフィット感がいい。自分を全うに育ててくれた母への感謝。おなかを痛めたわが子というけれど、やはり母と子の絆は父と子のそれよりも強い。特攻隊で敵に突っ込むとき、「お母さん」とは言っても「お父さん」とは言わないだろうと僕も思う。最近は赤ん坊を殺してしまう若い母親や、幼児虐待の親などのニュースが多く、虐待を受けた子供は人のことを、肉親であっても信じられないだろうと思う。それは不幸なことで、僕はそんな目に逢わなかったことが幸いだった。母と父に感謝している。財津さんもお母さんから優しく良く育ててもらったのだろう。
2020年12月27日
コメント(0)
虹の雫 財津和夫作詞・作曲夢に落ちた 虹の雫両手を伸ばして 受け止めたよあなたのところへ 届けにゆくたった一筋落ちた 虹の雫夢の世界 そこで会える目覚める前に 会いに行ける扉が開くよ 愛の風でそこはもう一つあった 二人の場所夢に落ちた 虹の雫きれいな光 見つめていた二人をつないで輝いてるたった一筋落ちた 虹の雫---------------------------------------------------------「PRIVATE MOON」から2年後の2001年に発表されたアルバム「rainbows」。このアルバム、結構好きだ。今回ブログを書くために改めて聴いた「ONE WORD」と「PRIVATE MOON」も今聞いてみると悪くないが、当時はなんだか冴えないなあと思って聞かず嫌いだった。ところが、この「rainbows」は聞いた当初からいいと思った。虹は財津さんの歌のキイワードの一つ。古くは「虹とスニーカーの頃」でスマッシュヒットを飛ばした。今は「これ」というのが思い出せないけれど、その後の財津さんの作った歌の中に虹が出てくるものはいくつかあったろうとおもう。チューリップ最後のアルバム「run」では「Rainbow」という曲があって、ボーカルは姫野君なので、彼が作ったとおもいきや、作曲は彼だけど作詞は杉真理さんだった。杉さんは、今NHK FMの「ディスカバービートルズ」のDJをやっててすごくいい。財津さんと同じ西南学院大学出身。石川さゆりの「ウイスキーはお好きでしょ」も杉さんが作っている。ラジオでの杉さんのトークを聞いていると、すごくピュアな善人だと思える。財津さんのソロアルバムでは「City Swimmer」所収の「にせ者のシンデレラ」の作詞・作曲も杉さん。この「rainbows」は虹がテーマのアルバム。その一曲目が「虹の雫」。歌詞全体から受ける印象は、みずみずしい、光の、清浄な、極楽浄土。「きっとそれは夢の国」(「音楽の舟」)。静かな音楽でも満たされているだろう。その世界は母の愛に通じ、遠い日にも通じる。懐かしいような仏さまの掌に包まれているようなイメージを僕は感じる。それはこれに続く歌たちをも併せて予めイメージしているからだけども。
2020年12月25日
コメント(0)
GOAL 財津和夫作詞・作曲もう助けない誰のことも もう泣かない誰のためにも誰の誕生日にもおめでとうは言わない 君以外には 君以外には歌詞とメロディのように 母親と子供のように涙とそれを拭う指のように いつもそばにいさせて いつもそばにいさせて君の幸せのために生きられること それが僕のGOALコートのように寒さから守ってあげたい きょうから見えるほど 愛を形に滝に落ちる水のように 激しく砕けてもまた流れ続けるよ 君のところまで 君のところまで高級レストラン行けなくても 高価な宝石なくても願ったように生きられなくても 神様 二人を離さないで 二人を離さないで君の幸せのために生きられること それが僕のGOAL花瓶のようにすっぽりと包んであげたい きょうから見えるほど 愛を形に土と花のように 夢と現実のように 嵐と青空のように 二人をずっとつないで二人をずっとつないで 二人をずっとつないでーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーアルバム「PRIVATE MOON」のGOAL(最終地点)の曲はこの「GOAL」。「君といつまでも一緒に、そばにいたい。君が苦境にあるとき守ってあげたい」というシンプルなラブソング。最初の2行で、もう僕は君を選んでしまった、他の誰にも代えられない人に君はなったと静かに歌う。「歌詞とメロディ」、「母親と子供」、「涙とそれを拭う指」・・・不即不離。表裏一体。いつも寄り添うもの。「コートのように寒さから守ってあげたい」、「花瓶のようにすっぽりと包んであげたい」・・・暖かく包み込む愛。だって君は壊れやすく傷つきやすいから。「滝に落ちる水のように 激しく砕けてもまた流れ続けるよ 君のところまで 君のところまで」・・・つまり、何があっても諦めない、引き裂かれようが追いかけてゆく、打ちのめされても立ち上がる。そのようにして君に寄り添いたい。「土と花」、「夢と現実」、「嵐と青空」・・・どちらか一方がなければ存在しえない。そんな風にずっとつながっていたい。辿り着いたところはシンプルなラブソング。
2020年12月24日
コメント(0)
全1429件 (1429件中 1-50件目)