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エドガワの頭文字(エ)を躍進上昇する「ハト」に図案化し、かぎりない発展と平和を象徴したもの。全体の円形は、区民の協力と融和を示しています。江戸川区の土地の半分は、埋立地です。1000万都市東京が、高度成長時代より排出し続けているゴミによる埋め立ては、東京湾のウォーターフロント地区に新たなフロンティアを提供し、一攫千金を夢見るゴールドラッシャーの開拓によって、そこにさまざまな施設を現出させています。江戸川区においては南半分が然るべき埋立地であって、そこは整然と都市計画により区画整理された住宅地、工業地帯、公園等が今なお着々と造成されています。一方、北半分は、江戸時代に海岸だったところであり、すなわち漁港の風情をどこか漂わせる町並みを今に残しています。千葉県浦安市などもそうなのですが、海岸に近いところは近代的なのに、そこから内陸に上がっていくと、あるところから急に町並みが変わる、といった現象が見られます。これは、そこが旧海岸線であったということの証であって、まさに江戸と東京との歴史の境目がそこにあると言えましょう。このような境界には、古い港町の持つ良い意味での荒っぽさと、あまり生活感を感じさせないマンション・工場・公園群の整然さととが共存することになります。江戸川区は、まさに千葉街道(国道14号線)がその境界として存在しています。当該境界を堺にして、異なる区域が隣接し、当該各区域において、異なる民族、すなわち在来の江戸人と新興の東京人が共存する区、それが江戸川区なのです。さて、このような江戸川区のマークですが、市町村の紋章として実に正統派です。適度なデザイン性、象徴性、視認性、そこはかとない素人っぽさ、どれをとっても正統的市町村紋章です。こうでなくちゃって感じ。江戸川のエをベースに、平和・躍進の象徴であるハトを図案化したものだそうです。…ハト?江戸川区とハトが何の関係が?という疑念もありましょうが、脈絡なく鳥を図案化することは、鳥の羽ばたき飛翔するイメージが市町村紋章と親和性の高いことからよくあることです。なぜこのようなあまりにも正統派に過ぎる紋章になったのでしょうか。おそらく、まるでキリストとイスラムの如くに異なる、江戸人と東京人とを懐中に擁する江戸川区においては、極端な図案は批判の的となりやすいため、どうしても正統派な紋章とならざるを得なかったのだろうと推測します。現状、江戸川区において2民族が衝突している気配はありません。しかし、見た目が落ち着いているからといって将来紛争が発生しないという保障はどこにもないのです。和平への道をたどっていたかに思えた西アジア然り。俄かに紛争味を帯びてきた東北アジア然り。実は活火山である富士山然り。一触即発は、一見してそうとは見えないものです。かく紋章が象徴するが如く、江戸川区においては、これからも無益な争いが発生することなく、平和への道をたどって欲しいと、筆者は祈念して止みません。
2006年07月07日
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立川市の紋章は「立川」の2文字を五角形に図案化したもので、多摩地域の中心都市の立川を象徴しています。多角形紋章としてはめずらしい五角形をモチーフにした紋章です。多摩地域の中心たろうとする姿勢を象徴しているとのことですが、正直、そのお株を八王子市や武蔵野市に奪われているのが、現状として悲しいところです。武蔵野市よりも区画整理され土地も安く、八王子市よりも都心にあり、それでいて中央線・南部線が交差する位置にあるなど、アドバンテージはたくさんあったはずです。それがなぜ、今の二線級都市の地位に甘んじているか。それは、とりもなおさず魅力的な都市づくりにおいて、他市に遅れを取ったからだ、と考えます。立川市の売りは、その領土内を縦断する玉川上水でしょうか。それとも、自衛隊の駐屯地でしょうか。閑静な住宅街でしょうか。いずれを売りにするとしても、華がないというのが立川市の弱点であることは言うまでもありません。しかしこれは、華がないのではなく、むしろ華があるということをアピールしなかったのが原因だとも思われます。個々の要素を見れば、他市になんら引けを取らない立川市。紋章の中央に「川」の字を模した温泉マークを配してほのぼの感を演出している場合ではありません。このままでは二線級どころか、近年市に昇格した新興市(あきる野市など)にすら負けてしまいかねません。ここらで一発奮起して、新たな「立川ブランド」の創生と、市としてのアイデンティティの確立に努めていただきたいと思います。
2006年07月25日
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