不眠症について

パシフィックビーチからの朝焼け



ここでは、不眠症について、書いていきたいと思います。
寝不足は、お肌の大敵、生活のリズムや食事からの栄養も関係しているようです。



牛乳、チーズは不眠症に効果的

不眠もストレス症の代表です。実際、人知れず不眠症で悩む方が増えています。
不眠症は、ただ何となく寝つけないという状態から、不安神経症によるものまで一緒に語られることが多く、また、子どもの場合のように、寝る前に何か興奮するようなことが起こって目が冴えてしまうというケースもあります。
不眠でも「明日は特別なことがある」というように、その原因がはっきりしている場合は対処の仕方もありますが、何となくはっきりしない個性的な症状に陥っている場合は要注意です。不眠をタイプ別に分類してみると、

 1)寝つきが悪い就眠不良型
 2)夜中に目が覚める中間不良型
 3)朝早く目が覚める早朝不良型

ということになりますが、タイプによって対処法が異なるというものではありません。
不眠になっている人は、軽い頭重感や頭の中が充血した感じになっていることが多いので、少量のお酒を飲むのは効果的です。
少量のお酒には高ぶった神経をなだめてくれる抑制作用があります。
また、どうせ眠れずフトンの中でもんもんとしているくらいなら、思い切って起き出して、腕立てふせなどをやってみるのも効果があります。
快い疲労感も睡眠を促してくれるのです。

長い間不眠症で悩んでいる人の中にはノイローゼや心身症、あるいはうつ病にかかっている人もいるので、思いあたるなら専門医に相談したほうがいいでしょう。

安易に睡眠薬に手を出してはいけません。
また、中年以降は、お酒を飲んで眠ってしまったとき、早朝に目覚めることが多くなります。
これは不眠ではありません。
ところで、睡眠を誘うセロトニンという神経伝達物質が不足すると不眠症になるという研究結果もあります。

セロトニンはトリプトファンというアミノ酸から作られるので、牛乳やチーズに多く含まれています。
これらの食品を多くとることも睡眠には効果的です。
またストレスがたまると頭の中のうっ血で後頭部がジンジンするとか、頭痛を訴えたりもしますが、そんな時に頭の何かのツボに鍼や灸をするのも意外と知られていない効果的な不眠症解消の方法の一つです。


ビタミンB1とカルシウムの欠乏でアル中と同じ脳になる!?

動物実験でB1欠乏症を人為的に作ったデータがあります。
B1を添加して自由に飼料を食べさせたネズミの群では、あとで脳を解剖してみると、大脳や小脳に比べ間脳にもっともたくさんBが含まれていました。
一方、B1欠乏食で飼育したネズミの群では、三週間くらいから欠乏食を食べる前に比べて脳の中のB1の量が50%以下になりました。
そして、脳のビタミンB1の含有量は、このころから急に減っていく傾向があります。脳の変化としては、まず、脳の前庭神経核にむくみが生じ、それから髄鞘が破壊されました。B1とカルシウムの両方が欠乏した育て方をすると、脳の中の病変としてはシナプスが変性してしまうことでした。

これらの症状にともなって。アル中の典型的な症状であるウェルニッケ脳症が出てきます。
ふつうはこれらの症状は、アル中患者に共通したもので、言語障害、ひどい物忘れ、場所や時間の見当がつかない、作話症などの症状が現れてくるのです。

このときは、動物実験に使われた動物の脳ではビタミンB1欠乏が起こっているだけでなく、脳の変性、また大量の乳酸が脳に蓄積されていきます。
現在のところ、動物実験ではアルコールを飲ませなくてもビタミンB1欠乏症をひどくするだけでウェルニッケ脳症を作ることができます。

つまり、外食に多い高カロリー、低ビタミンB1食を食べ続けるだけで、精神障害を作ることができる、というわけです。ここにアルコール中毒とは別の、ストレス時代の現代人の精神異常の原因を見つけ出すことができます。


入眠困難症はビタミンB6不足が原因

最近増えている不眠症の原因は何なのでしょう?

眠りを誘う脳内化学物質として今、セロトニンが注目されています。
猫にセロトニンを注射すると、眠気をもよおすという実験結果が出ています。
セロトニンは、たんぱく質のアミノ基から作られますが、ビタミンB6が不足すると作られなくなります。

テレビやOA機器などのように、目と耳とさらに神経を酷使するものを長時間扱うとビタミンB6を含めたビタミンB群が著しく消耗するし、同時に睡眠不足になりやすくなります。
すると、ますますビタミンB6尿中に出ていってしまいます。
現代人の食生活の悪さに加えて、昼夜の生活リズムの乱れが、ビタミンB群の体外排泄に拍車をかけているのです。
ビタミンB6は、免疫のメカニズムで重要な働きをする免疫グロブリンの成分です。
つまり、ビタミンB6がないと免疫グロブリンが作られないことになり、これも免疫力の低下に直接的に影響を与えます。

睡眠不足が長びけば、なるべく疲れさせないようにしよういう体の自発的な防衛手段が働いて、心身の活動が低下してきます。
怠惰、不活発、不機嫌、判断力が鈍る、気分が変わりやすいなどは、睡眠不足時の生命保持の手段と考えられます。
しかしそうはいっても、職場全体の活力の低下をそのままにしておくわけにはいきません。こう思うなら、企業は社員の睡眠をもっと重視して、夜間の残業や接待を減らす、あるいは会社ぐるみの時間差出勤で早朝会議を増やして、朝型の企業に変身してみてはどうでしょう。


深夜のドカ食いに注意!

また、夜更かし、夜遊びにつきものなのが、深夜のドカ食いです。

寝ている間の胃袋は、夜間を通してある程度活動しています。
食べ物を食べてすぐ寝ると、この活動は一層活発になります。
しかも胃の活動と眠りの深さは反比例しているので夜食をたくさんとる人ほど眠りが浅くなり、睡眠の質が悪くなります。

このような深夜のドカ食いは、胃潰瘍を誘発することにも注目すべきです。
夜食は睡眠不足をもたらすため、胃袋の潰瘍を修復する力が発揮されないからです。

これは胃潰瘍だけでなく、その他のストレスが原因である成人病についても同じことがいえます。
たとえば、睡眠中の腎臓はフル回転して体内の老廃物を排泄します。
そのため朝の一番尿は、ナトリウム、リン、クロルエンなど、酸性物質を多く含んでいます。

尿が非常に酸性に傾くということは、寝ている間に体液や筋肉中のアルカリイオンが十分にストックされ、病気に対する抵抗力が増すということです。
したがって睡眠時間が少ないほど血液中のカリウムが減り、ナトリウムが増えてしまいます。
その結果、大脳も筋肉も、興奮した状態になります。
この興奮状態が入眠困難の原因となってくるのです。

また、眠っている間には、ホルモンの働きで栄養やエネルギーの蓄積が行われたりたんぱく質が増加されたりします。
だから睡眠不足になると、いくら昼間たくさん食べようとも、それらエネルギーとしてストックされたり、質のよいたんぱく質によって筋肉や血管に作り変えられることがありません。
そのため肉体は急速に老化していくことになります。
知れば知るほど睡眠の重要性を再認識させられてしまいます。

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