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古代ローマの円形劇場 5 (エル・ジェム 2 )
チュニジアのエル・ジェムにある円形劇場(アンフィティアトルム)
です。
長径148m短径122m周囲高さ36m。観客席35000人。
大きさでは円形劇場としては7番目で、保存状態はこれでも良いほうなのだそうです。(チュニジアには他にも25箇所あるそうです。)
17世紀まで、劇場はほぼ原型を保っていたそうですが、ここも17世紀から石材の掠奪が始まり、それらはエル・ジェムの近くの村の建築やモスクの建築に転用されたようです。
軍人皇帝で、一応、第26代ローマ皇帝ゴルディアヌス(159年~238年、在位238年~36日)が238年頃に建設したとされていますが、皇帝の在位期間は36日しかなかったので、アフリカ総督時代に指示し、円形劇場の建築が始まっていたのか? 帝位について建設指示だけ出したか? でしょう。どちらにせよ、政治不安と資金不足で円形劇場は未完成で終わっています。
軍人皇帝が帝位に就く混乱期のローマにあっても穏健派で通っていた為に元老院から彼に白羽の矢が立てられたようです。が、帝位についた? 時はすでに80才で、息子も共同皇帝として帝位に就きますが、彼を認めない属州の総督に息子を殺され、彼も自殺しています。(ローマ時代は自殺する皇帝が結構いますね。)
上はアレーナですが、(長径65m)
下はアレーナの床のない時を雑誌から参考に持ってきました。
エル・ジェムの街は、かつてシストラス(Thysdrus)と呼ばれ、ローマ帝国のアフリカ属州(Africa Province)の中の一つ
。
内陸部に位置し、海辺のカルタゴと違い交易には不利な土地でしたが、古代都市シスドラスとしてローマ帝国の属州の中では豊かな街として栄えたらしい。
1世紀には人口40000人を越えて2世紀にこの街の最盛期を迎える
ようです。
第3次ポエニ戦争(BC149~BC146年)で勝利したローマ帝国が、カルタゴとの2度の戦争で残っていたカルタゴ領をローマに併合し、アフリカ属州が誕生。
現代のチュニジア北部と地中海沿岸のリビア西部からなり、当初の目的はシチリアの監視。

ローマ人はもともとこのあたりに住んでいた 遊牧民のベルベル人に農耕生活を奨励し、ローマの持つあらゆる技術と文化をこの地に持ち込んだ
とされる。
主な輸出品はオリーブオイル。
オリーブオイルには交易税がかけられた。ローマにとっては属州からの貴重な財源
でもあったから。
そして、その頃この地はもっと緑にあふれていたそうです。

裏方用の通路があちこちにあるのがわかりますね。(ここでは猛獣系は無理みたいですね。これでは簡単に客席に飛び込めそうですから・・。)

ローマ時代にはここでイベントは出来なかったかもしれませんが、現在は夏など時々イベントをしているようです。
1979年に世界遺産に登録。
追加
リンク 古代ローマの円形劇場 6(天幕)
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