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Break Time (一休み???)
今回はエジプトの特産品として地中海各国に輸出されたすばらしい物、パピルスを紹介。
ついでに図書館の紹介もしたいのですが、図書館の写真はありません![]()
パピルス紙と最古の図書館
パピルス(Papyrus)紙
パピルスの加工
パピルス輸出禁止令で生まれた羊皮紙
世界最古の図書館(アレキサンドリア図書館)
パピルスは英語のペーパー(Paper)はじめ欧州各国で紙を意味する全ての言葉の語源となっています
。
パピルス(Papyrus)紙
カヤツリグサ目カヤツリグサ科の多年生の植物で、湖や河畔の浅い緩やかな流れの中が生育環境のようです。
古代には ナイル河流域やパレスチナ、シチリア島などにたくさん自生
し栽培もされていたようですが、元は
中 央アフリカのナイル源流からナイル・デルタ地帯に流れついて自生したと考えられています
。
パピルス屋さんの見本に飾られているパピルス
今は植物園や博物館くらいでしか見られません。
確かシチリアのシラクサで自生している所がありましたが、写真がありません![]()
高さは2~3mになり、紙として使うのは三角柱になっている茎の太い部分の芯
を使います。(良質の物は・・。)
パピルスの加工
パピルスの下準備
茎を適当な長さに切りそろえて茎の樹皮をはがします。
さらに茎を縦に薄く切って繊維が分解するまで水に浸けて待ちます。
アクも大分出てますね。
繊維のやわらかくなったパピルスをシート状に形成
1.布を敷いた台の上にパピルス繊維を同方向に敷き詰めて並べます。
2.次にまた同じようにこんどは直交するようにまた敷き詰めます。 縦横に繊維を並べる
わけです。
3.それを配列を崩さないように 棒などで念入りに叩い
て繊維組織を潰し、
4,更に 圧搾機やローラーなどで圧力を加えて脱水 。(写真が見つかりませんでした。)
縦にも横にも破れにくいパピルス紙の完成
です。
圧縮プレス器と手前は、たたき棒 等の道具
パピルス自体の粘着力で繊維は接着。
それは水につけている間に起こるバクテリアの繁殖による事が解明されてきたようです。
後は乾燥させて表面をすべすべした石等でこすって表面をなめらかにしてできあがりです。
下は現在販売されている土産物ですが、 古代エジプトの物はもっと品質が良い物
なのだそうです。
パピルス輸出禁止令で生まれた羊皮紙
プトレマイオス王朝の時にはパピルスの販売は王家の独占で、莫大な収益があっ
た
そうです。
古来エジプトでのパピルスの用途は、主に副葬品である死者の書等が多かったようですが、 ギリシャ世界に輸出されると瞬く間に広まり需要に生産が間に合わなかったようで
す。
その中でプトレマイオスと常に敵対していた ペルガモン王国へのパピルスの輸出禁止令はパピルスに変わる代替えとして羊皮紙なるものを生んだそうです。
さらに余談ですが・・![]()
世界最古の図書館(アレクサンドリア図書館)
BC300年頃プトレマイオス王朝を建てた プトレマイオス1世がアレクサンドリアに建設した王立図書館は世界最古の図書館
として知られています。
アレクサンドリア図書館は世界中の文献を収集することを目的として建設された 古代最大にして最高の図書館は学術の中心でもあり
ました。
幾何学の父として名高いユークリッドが通い、地球の直径を計測したエラトステネス、天動説のプトレマイオスも通い、文献学者アリスタルコスが館長を務めていた
と言われる伝説の図書館です。
後世、 西洋科学の誕生に大きく貢献
したのは言うまでもありません。
すでに地中海最大の商業都市として開かれていたアレクサンドリアは、来航する船の積み荷から本を奪取して写本を作るなど、金銭取引以外にもあらゆる手を尽くして本の収集を行ったと言われています。ジャンルは様々で文学、地理学、数学、天文学、医学など多岐にわたり70万冊はあったと言われています。
もちろん写本はパピルスを使って行われたわけで、パピルスあっての図書館だったのは言うまでもありません。(蔵書はパピルスと羊皮紙とあったようです。)
過去形で語ったのはプトレマイオス王朝の末期に火災で消失? その後も略奪などで建物も全て無くなり、本当に伝説になってしまったから
です。
現在床のモザイクだけは残っているようで、近年建設された新アレキサンドリア図書館の地下で見る事が出来るようです。
さて、土産パピルスに戻って・・・
現在はパピルスに絵や文字を書いてお土産として販売されています。
人気のデザインはありますが、やはり一枚一枚が手作業で描かれているので上手い下手もあります。
パピルス自体の質は見比べなければ差ほど解りませんが、丁寧な店といい加減な店は確かに存在します。
拡大
写真上は人物にグラデーションがつけられている上にバックにも細かく絵が描かれているのでその上の品と比べると別格です。
基本、土産品は素人の絵です。
ペイントの量や絵の具の色で値段になんとなく違いがありますし、絵も細部まで見比べれば、緻密さがあるものは、あきらかに値段が高いです。大きさももちろん値段に反映されます。
値段は全て言い値で高めについています。
モチーフはどこの店もほぼ同じなので好みと予算の釣り合いが購入の目安ですね。
ヒエログリフもあります
パピルスに筆記するためにはエジプトでは葦のペンを使い、ギリシアやローマでは葦のほか青銅製のペンを使ったようです。
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