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と、言ってもランプ自体は私の作品なので数千万もするわけではありませんが、ニューヨーク・メトロポリタン美術館にあった品より良い出来だと思います。 自画自賛![]()
美術館の品は後期工房作品と思えますし、昔はあまり良いガラスもなかったからです。
これから撮影です
どのみち時間はかかりますね![]()
ティファニーランプ 蜻蛉シェード
セレブの愛した装飾ランプ
ティファニーランプ(TiffanyLamp Shade) 蜻蛉(Dragonfly)
ルイス・コンフォート・ティファニー(Louis Comfort Tiffany)
何? と言われれば、 アールヌーヴォー期にアメリカで発案された有鉛のガラス・ランプ
です。
ティファニーランプの発案者ルイス・コンフォート・ティファニー(1848年~1933年)
は、あの ニューヨーク5番街にある1837年創業の世界的宝飾店のティファニー。その創設者であるチャールズ・ルイス・ティファニーの息子です
。
現在は宝飾店として知られていて、ガラス製品との因果関係が解りかね、「あのティファニーと関係あるのかな?」と思う人は多いと思いますが、実は会社は別でしたが、跡取り息子が室内装飾の方面に起業して制作、世に出したランプなのです。
彼は富と財産を継承する事を辞めて、芸術家になった人なのです。

ブロンズのランプベース
今回紹介する ティファニーランブはステンドグラスを窓からはずして室内装飾に用いた画期的なガラス装
飾でもありますが、彼にはそれ以上にアールヌーボー期のガラス製品に多大な功績を残しています
。
今回は写真もありませんが、 ラスター彩の美しいファブリルガラスを発案したのも彼で、ティファニーの工房はガレやドーム、ラリックに並ぶガラス工芸店
でもあったのです。
ティファニー・スタジオは「家の中に美しい品を置きたい」人達の需要に応えて室内装飾品を考案。ランプはその中で生まれたもの
。もともとガラスに興味のあった彼なので装飾品はガラスを使った美しい造形の物が多かったようです。
1893年のシカゴ万国博覧会、「婦人館」で作品を紹介。
(これはコロンブスのアメリカ大陸発見400周年記念祭典でもあったらしい。)
1895年に最初のティファニーランプの販売が開始
。
絵柄のデザインはそれぞれデザイナーがいます。彼のスタジオからは優れた女性デザイナーが輩出。
ランプ部門の2大デザイナーはカーティス・フレシェル婦人とクララ・ドリスコル婦人。
ティファニー・スタジオは今は無いが、そのデザインは今も型紙とベースを買う・・と言う特許的な仕様になっています。(それも結構高い)
Dragonflyの制作年とデザイナーはわかりませんでした。どこか本で見かけたら報告。

アールヌーボーぽいテーマです。
グリーンのガラス(2種類のみ)がアシで下に水を表すガラスを配置しています。
色合わせだけでなくやはりコンセプトは必要です。配色にセンスが出ますが・・。
下は光を入れない時のシェード
光を入れた時と消している時の表情の違いを計算してガラスを選んでいます。
ライトを付けた時と全く別の印象があるのは使ったガラスのせいです。街で簡単に売られているのは、安物ガラスを使ったもどき品です。
ガラスの値段はピンからキリまで、でも ティファニー・ランプの制作ではアメリカ、ポートランドのウロボロス社のガラスを使用するのが一般的。(よりオリジナルに近い作品にする為
)
グリーンのガラスとトンボの羽根は同一のガラスをカット
して使っています。ウロボロス社の製品は絵の具をまぜたような色むらがあるので大判のガラスでも部分部分で違う表情をかもしているのです。
ガラスの表面と裏の違い・・ガラスはカットしやすい裏側からカットするので型紙も裏側からとるので色どりが大変。(こだわる人には)
実はオリジナルよりもトンボをリアルにする為にカット数を増やして細かく造りあげています。(ものすごく面倒でした)
ライトを付けるとこんなに違うのです。
今世間では省エネでLEDライトが流行ていますが絶対それにはない味がある白熱球を使用。
間接照明は電球の暖かみ・・かつてロウソクやオイルで明かりをとっていた延長に明かりの定義がある・・と思います
。もともと贅沢な品に節約はありません![]()
ティファニーランプはもともと当時でも最高級の贅沢美術品。
1906年当時の販売価格はこのトンボのシェード部分だけで175ドルだそうです。
今幾らに相当するかはわかりませんがそこそこのお金持ち程度では手に入らなかった品です。
台も買わなければならないし・・。台も物によりシェードと同等の値段がしています。
今回の台は最もオリジナルに近い物で輸入品です。かなり高かった![]()
自分の為のランプなので時間にも、お金にもいっさい糸目を付けず、贅沢の限りこだわって作った作品なのでプライスレス![]()
ルイス・C・ティファニーの続き・・次回は藤のランプです。
リンク ティファニーランプ 藤のランプシェード 1
リンク ティファニーランプ 藤のランプシェード 2
リンク ティファニーランプ ポピーのランプシェード
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