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2010年11月25日
カテゴリ： カテゴリ未分類
商社でＯＬをしている２６歳の娘は、会社から帰ってくると周りを一瞥することもな
のぞきこんだりします。そうするとたいてい起きて、娘は「まー子ちゃん、ただい
ま」と言います。母は警戒心が出るのか「この人誰？」とひきつった顔をする時もあ
るが、ほとんどは「こぼれるような笑顔」。誰かと目が合えばたいてい笑います。そ
れが誰かなのかはわかっていないのだけれど。娘のことも私のことも基本的にはわ
かっていませんが、なんとなく「いつもの人」って感じてるみたい…。娘はしばらく
母をからかったりして遊びます。母は言葉はもうほとんど出ませんが、オウム返しに
言葉を発したり、その合い間に「「何か言いたい」のだけれど、言えない」母の独自
じったりして娘と私は「今なんか言ったよね」「何て言ったんだろう」などと詮索し
たりします。「んーんーんー」と甘えるような声も出します。母は「私達の赤ちゃ
ん」なのです。
大学院博士課程５年目の長男も、ちょくちょく母をからかって遊んでいます。一旦遊
び始めると３０分は母の所にいるので私としては「（遅れている）論文は大丈夫？」
という感じでしたが…。でもやっと提出のめどが何とかたってきたようで、ここのと
ころ、毎晩遊んでいます。母は体がすっかり硬くなり、足だけでなく最近は手もあま
り動かなくなり、手のひらも「グー」の形で堅く握ったままです。そこで息子は、
「パンチ、パンチ」と言いながら腕を動かしたり、「「グー」だけじゃ負けちゃう
よ。「パー」や「チョキ」出しなよ」と母にじゃんけんを挑んだりします。それを
延々３０分もやります。母は結構負ん気を出して、興奮状態。なかなかおもしろい風
入院していた時、医者から「「アルツハイマー」は進行性の病気で、今の段階を考え
るともう１年は持たない、これからどんどん表情が失われていく。」（おおざっぱに
言うと）そんなことを言われました。でも、デイサービスのスタッフの方から「最近
表情がすごくいいですね」とよく言われます。家での様子など話すと、「きっとその
せいですね。お子さんたちもいい経験をしてますね」と言っていました。
護を続けているのですが…実は、娘が来年結婚して京都に住むことになりました。娘
は母の介護のことを少し心配しながら、でも自分の道を決めたようです。結婚式には
母にぜひ来てほしいと言っています（現実問題として可能かどうかわからないが）。
母はもう「全く状況がわからない人」だということを承知の上で、でも来てほしいよ
うです。相手の方もこちらで式を挙げてもいいと言っているそうです。「介護の強力
な助っ人」が遠くへ行ってしまうことにはなりますが、やさしい人を見つけてよかっ
たです…。
-----Original Message-----
From: ??????@mkrm.rakuten.co.jp ??????@mkrm.rakuten.co.jp] On Behalf
Of
Sent: Thursday, November 25, 2010 9:43 AM
To: ??????@coast.ocn.ne.jp
Subject: 25日の日記
のぞきこんだりします。そうするとたいてい起きて、娘は「まー子ちゃん、ただい
ま」と言います。母は警戒心が出るのか「この人誰？」とひきつった顔をする時もあ
るが、ほとんどは「こぼれるような笑顔」。誰かと目が合えばたいてい笑います。そ
れが誰かなのかはわかっていないのだけれど。娘のことも私のことも基本的にはわ
かっていませんが、なんとなく「いつもの人」って感じてるみたい…。娘はしばらく
母をからかったりして遊びます。母は言葉はもうほとんど出ませんが、オウム返しに
言葉を発したり、その合い間に「「何か言いたい」のだけれど、言えない」母の独自
じったりして娘と私は「今なんか言ったよね」「何て言ったんだろう」などと詮索し
たりします。「んーんーんー」と甘えるような声も出します。母は「私達の赤ちゃ
ん」なのです。
大学院博士課程５年目の長男も、ちょくちょく母をからかって遊んでいます。一旦遊
び始めると３０分は母の所にいるので私としては「（遅れている）論文は大丈夫？」
という感じでしたが…。でもやっと提出のめどが何とかたってきたようで、ここのと
ころ、毎晩遊んでいます。母は体がすっかり硬くなり、足だけでなく最近は手もあま
り動かなくなり、手のひらも「グー」の形で堅く握ったままです。そこで息子は、
「パンチ、パンチ」と言いながら腕を動かしたり、「「グー」だけじゃ負けちゃう
よ。「パー」や「チョキ」出しなよ」と母にじゃんけんを挑んだりします。それを
延々３０分もやります。母は結構負ん気を出して、興奮状態。なかなかおもしろい風
入院していた時、医者から「「アルツハイマー」は進行性の病気で、今の段階を考え
るともう１年は持たない、これからどんどん表情が失われていく。」（おおざっぱに
言うと）そんなことを言われました。でも、デイサービスのスタッフの方から「最近
表情がすごくいいですね」とよく言われます。家での様子など話すと、「きっとその
せいですね。お子さんたちもいい経験をしてますね」と言っていました。
護を続けているのですが…実は、娘が来年結婚して京都に住むことになりました。娘
は母の介護のことを少し心配しながら、でも自分の道を決めたようです。結婚式には
母にぜひ来てほしいと言っています（現実問題として可能かどうかわからないが）。
母はもう「全く状況がわからない人」だということを承知の上で、でも来てほしいよ
うです。相手の方もこちらで式を挙げてもいいと言っているそうです。「介護の強力
な助っ人」が遠くへ行ってしまうことにはなりますが、やさしい人を見つけてよかっ
たです…。
-----Original Message-----
From: ??????@mkrm.rakuten.co.jp ??????@mkrm.rakuten.co.jp] On Behalf
Of
Sent: Thursday, November 25, 2010 9:43 AM
To: ??????@coast.ocn.ne.jp
Subject: 25日の日記
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