Trouble in Paradise

Trouble in Paradise

ドクター


かつては「ゆりかごから墓場まで」といわれた福祉大国イギリス、「誰もが公平にタダでサービスがうけられる」という理念の元につくられたのですが、当然たくさんの矛盾があって、現在完全にいきづまってます。


ま、愚痴はこの辺にしといて、日本のお医者さんとどう違うか説明してみます。


病院は登録制でしていないと見てもらえません。とっても官僚的なのです。で、大体の人はもよりの近くの病院に登録します。そこで。GP(かかりつけのおいしゃさん)を決めます。GPはあらゆる分野に精通してなければなりません。外科も内科も婦人科もとにかくGPにまず相談します。
で、診察して、自分の範囲外だとなると、専門のお医者さんを紹介します。


彼の近所のNHSの病院の場合、エントランスをはいるとまずレセプションがあります。そこにいつみても不機嫌そうな愛想の悪いおばさんとやる気のないおしゃべりな若い女の子がいます。で、「10時に予約した○○だけど」というと、一応コンピュータ(使ってるのか?)でチェックして、「お待ちください」といわれます。


待合室にはソファーが置いてあって、雑誌なんかも置いてありますが、あんまりいいものはもちろんありません。週刊誌とかあとはスーパーのカタログなんかもあります。中にはレシピが気に入ったのかして、ページがなくなっているのさえあります。「え?」って感じです。


予約しても予約時間どおりに呼ばれることはまずありません。「じゃあなんの為の予約なんだろう」という疑問が頭をかすめますが、誰も何もいいません。そしてピーッという機械音がなると、壁にある細長いボードに「診察室6 ○橋○子」みたいな無愛想なインフォメーションがでると、「空いたから来なさい」という意味なのです。


部屋にはいると、個室で基本的にはドクターしかいません。簡素な机と、コンピューター、と後は日本でもあるような血圧計とかそんなものですね。それに小さい診療ベッドがあって、上には紙がかかってます。トイレの紙の便座みたいな感じのベッド版です。


「○子←ファーストネーム今日はどうしたの?」「それが先生かくかくしかじか」

私はそれほどたくさんの先生に会ったことはないですが、患者の訴えは結構長いこと聞いてくれます。で、しばらく間をおいて、色々症状などについて質問をはじめます。
で、処方箋を書いて渡してくれます。

「それじゃあ、ありがとう」と部屋を出ると、もうあとは病院には用はありません。タダだから診療代もいらないのです。後は薬局にいくだけです。次回も診療を希望する場合は再びレセプションにいって予約をしますが、電話でも受け付けしてくれます。


薬局にいくと、その処方箋に自分でサインをして薬剤師に渡します。そしてそれを処方してくれるのですが、薬は有料です。場合によっては薬すら無料のこともあります。それはドクターの判断によるみたいです。


イギリスで唯一感心したのは、びんに入った錠剤の場合、ふたがかならず押しながらまわさないと空かないつくりになってます。これは子供が間違って飲まないようにという配慮からみたいです。



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