開運千社札

2010.12.16
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カテゴリ: 映画
「ノルウェイの森」は出版されたばかりの初版本を読んだ。1987年出版だから、今から23年前のことだ。


主人公のガールフレンドが心の病で療養所に入り、何度かそこへ行ったり来たりする間に、他の女の子ともいろいろあって・・・どうにかなった・・・ぐらいの「ぼやけた記憶」しかなかったが、上下二巻の長編を一気に読ませてしまうだけの魅力はあったのだろう。アタシはその本をI君から借りたのだが、すぐに返した記憶がある。

そのI君という男は青学出身の営業マンで、大学時代から「ノルウェイの森」の主人公・ワタナベのようにナンパを繰り返していたらしい。だからI君は「ノルウェイの森」にいたく共感して、アタシにも勧めたのだと思う。

「安保 粉砕! 闘争 勝利!」

映画はワタナベの親友・キズキが自殺するシーンからはじまるが、場面はすぐに大学紛争当時のキャンパスに移る。一部の学生たちが本気で革命を起こそうとしていた時期だ。

しかし、ワタナベは革命に無関心。先輩(玉山鉄二)に連れられてナンパを繰り返していた。そんなある日、ワタナベは直子(菊地凛子)と偶然再会する。(直子はキズキを愛していた)

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どう? 読んだ人は思い出した?

アタシは、その後ワタナベがキャンパス内でミドリと出会い、仲良くなっていくところでようやく思い出した。ミドリって変な女の子なんだよ。ミドリはワタナベに対してこんなことを言う。
「たとえば今私があなたに向かって苺のショートケーキが食べたいって言うわね。するとあなたは何もかも放り出して走ってそれを買いに行くのよ。そしてはあはあ言いながら帰ってきて『はい、ミドリ、苺のショートケーキ』だよってさしだすでしょ、すると私は『ふん、こんなのもう食べたくなくなっちゃったわよ』って言ってそれを窓からぽいと放り投げるの。私が求めてるのはそういうものなのよ」



呆れて突き放すと「もう付き合ってあげないわよ」なんて言い出して、「ああ、もう付き合ってくれなくてけっこうだ」と言うと、ミサイルに燃料を入れはじめたりする。

北朝鮮って女性的なのかな? それも、どうしようもない性悪女。たいして美人でもないくせに、男の弱みを握るのだけはうまいんだ。

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さてさて、映画に話を戻そう。その後、ワタナベは総合失調症に罹った直子を訪ねて森の中の療養所へ通うことになるのだが・・・そこから印象的なシーンが続く。

草ぼうぼうの湿地帯に長いレールを敷いて5分にもおよぶ歩きながらの長回し。

直子と同室の音楽の先生・レイコさんがギターを弾きながら「ノルウェイの森」を歌うシーン。

こういうシーンは文章より映画の方が印象に残りやすい。音楽や映画のワンシーンを電子ブック「ノルウェイの森」に挿入したら面白いと思う。そうすれば「ノルウェイの森」を10倍楽しめるだろう。映画だけでも、小説だけでも、なにか物足りないのだ。

特に村上春樹の小説は文中に出てくる音楽を聴かないとイメージがわいてこない。著作権問題で今は難しいが、おそらく将来の電子ブックは、音楽やビデオ、アニメーションなどを組み合わせたモノになっていくと思う。アタシはそれをWebページで既にやっているけれども、その場合、自分で曲を作るか著作権フリーの音楽素材を使う。もちろんアニメは自分で作らなきゃならない。

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エンドロールを最後まで観ていたら「協力:アース製薬」の1行を発見した。これは湿地帯での撮影が多かったためだろう。菊地凛子が「笑っていいとも」で「蚊に刺されて参った」という話をしていたから。

アタシはエンドロールの最後の方をよく見ているのだ。たとえば、主人公のメガネが印象的だったら、眼鏡屋はどこかを探したりする。その他に注目するのはロケ地の情報。「ノルウェイの森」は三重県のどこかで撮ったらしい。あと、キャンパスの一部は早稲田大学だったようだ。



最後に評価だが、この映画は村上春樹の小説を「補うもの」として観るといいだろう。原作を読んだことがない人は、映画を観てから小説を読んでもいい。ただ、自殺の話が何度も出てくるので気分が落ち込んでいるときに読むのはキケンかな。

映画単独の評価は B- の「まあまあ」。もう一度いつか「ノルウェイの森」を読んでみたくなった。





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Last updated  2016.06.15 22:20:18
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