WITH OUR LIL’ ACE

別れ


でも、あたしの意志なんかものともせず、涙はポロポロと流れてしまった・・・。


出会いがあって別れがある。


そんなの、当たり前の事だけど、何度経験しても、別れって辛い。
どうしても、慣れやしない。




3月は別れのシーズンっていうけど、ホントそう。
逆に言えば、4月は出会いのシーズンでもあるけどね。

あたしが可愛がっていた生徒が二家族も日本に帰ってしまう。

今日が最後って子が合計6人もいた。

ずっと前から、今日のこの日を恐れていた。
帰国が決まりましたって報告を受けたときから。

かわいいあたしの子達が、日本に行ってしまう。
もう、会えなくなってしまう。

あたしを見つけてあいさつするときの嬉しそうな笑顔。
問題をとく時の真剣な顔。
頑張って出来たときの輝かしい笑顔。
調子にのってるおふざけの顔。
あたしのジョークに笑う顔。
あたしに怒られてしょんぼりする時の顔。

どの顔も、みんなぜーんぶかわいかった。

宿題忘れたり、調子に乗りすぎて、怒ったこともあったけど、それは本当にかわいいから。
たくさん宿題を出したのだって、頑張って欲しいから。

あの子たちが日本に帰って、辛い思いをしないため、あたしも一生懸命やった。
日本に帰って、少しでも、楽な思いが出来るために。

だって、この子たちは日本語ばっかりの生活に慣れていない。
英語の方がよっぽど楽チンなんだから。

日本語ばっかり、漢字ばっかりの生活に、静かに座っていなくちゃいけない生活に、少しばかり慣れて欲しい。
日本に帰ったときにビックリしないように。


で、その最後のクラス。
ちょうど、その兄弟達がみんな集合した。

せっかくだから、最後、お手紙を書いてもらうことにした。

このクラスにいる、誰に対してでもいいから、お手紙を書こう!!
誰がいい?
先生でもイイヨ!!

したら、あたしにお手紙を書いてくれた(うふ)。

もうね、添削する段階で、目はウルウル。
もう、駄目。

感動的なことをみんな書いてくれたよ。
本当に、先生、もう、駄目よ。
やられちゃったわよ。
もう、額に飾っておかないと!!

読んで、あたしだけが寂しいんじゃないって分かった。
みんなも寂しいんだって。

で、授業が終わって、お母さんやお父さんがお迎えに来ていて、最後にお話をしたとき、ついに、来てしまった。

涙・・・。

こんな作文を書いてくれたんです。
感動させてくれましたって。

そうしたら、帰ってしまうお母さん達まで、一緒に涙を浮かべていたよ。

先生と生徒と保護者と、ウルウル大会(笑)。

うえ~ん。
日本に帰っても、頑張れよ!!


でもね、別れを悲しむんじゃなくって、この素晴らしい子たちに出会えたことを感謝しよう。

この一緒に過ごせた数年間に。

毎日毎日、「あ、今日はこの子に会える!」なんてウキウキしているあたし。

今日が最後の子達には、残念ながら、毎週なんて会えないけれど、きっとまたいつか会える。

絶対に会える!!

だって、実際に遊びに来てくれる子もいっぱいいたし。
メールをくれる子もいっぱいいたし。

みんな、別々の場所で、頑張っている。
ただ、それだけ。

そして、あたしはまた新たな子達との出会いを大切にして、みんなと一緒に頑張って行くしかないんだわ!

うーん、でも、本当に、寂しいよ~!!!!!
みんな、元気で頑張れよ~!!!!!


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