抑圧と対処





現実に対して無力さを感じるとき、人は喜びや快を惹起
する心的メカニズムによって、不快感などに耐える心的
営為によって対抗する。

この営為は乳児期から大人になるまでに成長、洗練され
て変化していく。

幻想から白昼夢へ、夢、空想、遊びと続き、芸術にまで
いたるという。

子供の遊びと芸術とを結びつけるのはどうかと思う人
もいるかと思うが、英語では役者をplayerと呼び、ドイツ
語ではSpielerと呼ぶのだが、playには遊びの意味がある。
これは興味深い事実だと思う。

フロイトはplayすることの、そしてまた夢の起源を
白昼夢にあるとした。

そして小説の起源も同様だと考えた。心理小説は作者の
中の分裂した部分を登場人物に割り当てる傾向があると
いうのだ。

フロイトは臨床体験から、空想をしだすことを危険な
状態へと向かうシグナルだと考えるようになった。それ
は間違いなく空想は抑圧の道具であり、それが破綻した
ときには神経症になると予測されるからである。

では、芸術家ではない大人は空想からどこへゆけば
いいのか?それは創造であったり、ユーモアの世界
に参入することで折り合いをつけるべき問題なのである。


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: