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さて、一部のご要望にお応えして、雑誌掲載コラムを転載していくことにします。では、記念すべき第1号から、参ります。
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日本の"せんたく"を始めます。まずは、自己責任について
皆さん、はじめまして。今回から、新たに連載を担当させて頂くことになった新米所長です。今、日本は、明治維新、太平洋戦争、以来の重大な過渡期にあると言われています。そんな日本(人)に、海外在住者の目で、ビシビシと暖かくも厳しいエールを送っていこうと思っています。
さて、先日、知人と話をしていて、イギリス人と日本人の考え方の違いの話になった。例えば、イギリスの中学校で、各科目の先生が、それぞれに沢山の宿題を出したとしよう。とてもではないが普通にやるのでは、期限までに出来そうにないくらいの量だ。さてそんなときどうするか?日本人の生徒は、必死で徹夜してでも期限までにやり遂げようと努力する(もしくは、できないと開き直る)。一方、イギリス人の生徒は、先生と交渉して、期限の延長を勝ち取るというのだ。しかも、ここで言っている交渉は、決して、全員に対する期限の延期ではなく、あくまでも個人のための交渉であり、先生も生徒の言い分を聞いて、それぞれに期限を再設定することを厭わない。
日本人は、言われたことをきちんとやることが美徳だと思っているし、実際得意でもある。イギリス人は、人はそれぞれ違うのだから、同じでなければいけないと思っている方がおかしいと考えている節がある。そう言えば、少し前に、イギリスで、"スカートをはいた少年"、が大きな話題となった。彼は、ある中学校で、夏に、女子は(涼しい)スカート着用が認められるのに、男子に短パンが認められないのはおかしいと主張し、却下されるや、それならばと、校則の抜け穴を利用して?スカート通学を開始し、議論を喚起し世論を味方につけて再チャレンジしているのだとか。
彼の両親は、息子の行為を、「誇りに思う」とコメントしており、世間からも高い評価を得ている。
たとえ、校則であっても、日本のように「規則なんだから、守りなさい」とは言わず、「おかしいと思うなら、問題提起して、先生を説得しなさい」となるわけだ。というわけで、今、くだんの"スカートをはいた少年"は、とても立派で将来は政治家に!と言われているようだ。
そう言えば、小学校の学年にしてもそうだ。日本であれば、〇年4月~〇年3月生まれの人は、〇年生と決まっているが、イギリスでは、そこは自由だ。5歳から小学校に行く子もいれば、6歳や7歳から行く子もいる。私も、来英してすぐの頃、娘を現地の学校に入れるときに、「何年生に編入しますか?」と聞かれて、一瞬、戸惑った。早く目的に到達することを目指すのか、じっくりスタートして追い上げていくことを目指すのか、各自が選択できるわけだ。もちろん、飛び級も出来るし、学年を落とす事だって出来る。
最近、日本では、原発から避難するのも生肉を食べるのも、挙句は原発を止めるのも、何かと"自己責任"であるらしい。でも、何だか、これは言葉の使い方が正しくないと思う。本当の自己責任というのは、押し付けられるものでなく、問題意識を持ってルール作りから主体的に考え行動することを指すのだと思うがどうだろう。![]()
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