蒼い森に於いて

蒼い森に於いて

a stray cat



優しく差し延べる手を

何度も引掻いて 

薄汚れた僕は

人間を試していた

容易くはないの

愛を知らないから

其処にあるのは

偽善かエゴか?

去って行く人を見つめては

孤独だけを味方に

今夜も月に話し掛けるんだ

「解ってるんだ

一人で生きて死んでいくって」

其れなのに

幾度暖かい掌に

血が滲んでも

貴方は如何して

手を差し出すのだろう?

何故だろう

苦しくて苦しくて

胸が痛いよ

声にならない叫びが

体中を駆け巡る

月と僕しか居ない夜

涙を流したよ

明日貴方に会えたなら

素直な僕になれるかな

銀色に輝く光に包まれて

明日の夢を見ながら 

一匹の黒猫は

天に召されました

とても綺麗な姿で

とても綺麗な姿で


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