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LIXILギャラリー東京で開催された「 ふるさとの駄菓子-石橋幸作が愛した味とかたち- 」展へ行ってきました。
駄菓子職人石橋幸作氏が、駄菓子行脚として各地で地道な聞き取り調査を重ね、紙粘土で考証復元した貴重な資料が展示されていました。
パルプににかわを混ぜた紙粘土で作り色を塗った立体的な駄菓子模型は、採取した駄菓子の姿形を知ることができる貴重な資料です。
さらに、用途や目的によって「信仰駄菓子」「道中駄菓子」「薬駄菓子」「お茶請駄菓子」「食玩駄菓子」の5つに分類して、民俗学的観点で捉え直したことも石橋氏の功績といえます。
コンパクトな展示ながら内容はとても濃く、時間の経つのを忘れて見入ってしまいました。
LIXIL出版2018年発行の『 ふるさとの駄菓子 石橋幸作が愛した味とかたち(LIXIL BOOKLET) 』LIXILギャラリー企画委員会企画、佐藤敏悦執筆、佐治康生撮影(特記以外全て)、石橋佐吉、博物館 明治村協力・所蔵は、展覧会の図録(パンフレット)としても、読み物としても充実した内容となっています。
<展示内容>
・ごあいさつ
・郷土の駄菓子と仙台 講演会講師 佐藤敏悦氏(東北民俗の会 会長)の言葉
・石橋幸作氏について
・駄菓子行脚の記録
・紙粘土による駄菓子模型
「信仰駄菓子」 門前で売られる縁起菓子、宮中行事由来の節句菓子、婚礼や法事などの個人の慶事での引菓子
「道中駄菓子」 街道沿いの宿場町での名物として、道中の食糧やお土産として喜ばれたお菓子。
「薬駄菓子」 紫蘇、薄荷、肉桂、生姜汁、胡麻、榧の実、柚、防風の葉、ヤマゴボウ、大豆、
砂糖など、主に植物を原料とした、病人や産婦の滋養のためや薬効(薬事法改正前)をうたった薬菓子。
「お茶請駄菓子」お茶と一緒にいただくお菓子全般のことで、おこし、かりんとう、きなこねじり、明治以降に広まったパンなどの腹もちのよい粉もの、有平糖やカルメラなどの南蛮由来のものなどバラエティに富んだお菓子。
「食玩駄菓子」 子どもがお小遣いで楽しめて、かわいらしい色や形に意匠が工夫され、味も子ども好みのお菓子。
「細工もの」 新粉を練っ彩色して作る眺めて楽しむしんこ細工や、空気を吹き込んで膨らませる「まやもの」や鋏で細工をする「鋏もの」などの飴細工などのお菓子。
・駄菓子売りの風俗 駄菓子商売風俗人形の展示
<写真:展示風景 撮影・web掲載可の部分です>
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