批評性時空間

批評性時空間

2021.12.25
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日本的スノビズムとは、歴史的理念も知的道徳的な内容もなしに、空虚な形式的ゲームに命を懸けるような生活様式を意味する。それは、伝統指向でも内部指向でもなく、他人指向の極端な形式なのである。そこには内面がないだけでなく、他者もない。

他人指向型は、伝統指向型とは違って、一定の客観的な規範をもたない。他人指向とは、他人の欲望、つまり他人に承認されたいという欲望なのである。彼らが思考する「他人」とは、それぞれが互いに他を気にして作り上げる想像物である。疑似出来事や新しいメディアにおいてあられたのは、このように伝統的規範から離れて主体的であるように見えて、実はまったく主体性をもたず浮動する人々(大衆)なのである。

日本のバブル経済において顕在化したのは、江戸時代の三百年の平和の中で知性と道徳性を嘲笑しつつ洗練してきたスノビズムの再現だった。
明治以来の日本の近代文学や思想はそれを否定し、いわば自律的な「主体」を確立することに努めてきた。
ところが1980年代に顕著になってきたのは逆に、「主体」や「意味」を嘲笑し、形式的な言語的戯れに耽ることである。

グローバルな資本主義経済が、旧来の伝統指向と内部指向を根こそぎ一掃し、グローバルな他人指向をもたらしている。そこでは「抑圧」に基づく集権的な権力、あるいは知識人の権力は衰微している。たがそれは権力の消滅なのではない。「排除」による権力がグローバルになりつつあるということを意味するだけである。





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最終更新日  2021.12.25 18:34:52
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