穴の中にはひきがえる
(ソーセージ・パイ)
“Toad in the Hole” 生地の中からひょっこり顔を出すソーセージを指して、名前がついた料理だと思います。イギリスのソーセージは、直径2.5cmもあるような太くてぶよぶよした生タイプで、普通にフライパンでソテーするだけでは中まで火が通りません。これは、ソーセージの旨みを逃さず、パリっと焼けた食感と、生地のふわふわ感を楽しむ料理です。スーパーにはいろんなハーブやスパイス、野菜や果物(セージ、アスパラガス、りんごetc.)を混ぜ込んだ香り高いソーセージの種類が揃っています。
【材料】2人分(上面が20cm×13cm、深さ4cmの耐熱皿1枚分。銘々用の小さな円形の耐熱皿に作るとかわいらしいかも。)
ポークソーセージ(できれば太い生タイプ1本70~80g) 4本
サラダ油 適宜
◇生地 ※1
薄力粉 50g
溶き卵 1/2個分
牛乳 100cc
水 50cc
粒マスタード 大さじ1/2
塩 小さじ1/3
◇いただくとき
粒マスタード 適宜
【作り方】
(1)オーブンを200℃に温めておく。耐熱皿に深さ1~2mmまでサラダ油を流し込み、ソーセージを並べて、予熱したオーブンで約20分焼く。 ※2
(2)その間に生地を用意。生地の材料をまとめてフードプロセッサーで混ぜる。または、ボールでも簡単に混ざる。ボールに薄力粉を入れ、真ん中にくぼみを作って、卵、牛乳半量、マスタード、塩を入れ、なめらかになるまで混ぜる。さらに残りの牛乳と水を加えて混ぜ合わせる。
(3)ソーセージに焼き目がつき始めたら、耐熱皿をいったん取り出して(2)の生地を注ぎ込む。この際、オーブンの開け閉めや作業に手間取ると、生地がべったりとした仕上がりになるので、皿やオーブンが冷めないように手早く行う。
(4)ひきつづき200℃で約20分、ふんわりこんがりするまで焼く。マスタードを添えていただく。
※1 ローストビーフの付け合せにする“ヨークシャー・プディング”の生地と同じ。生地だけで焼いて肉料理の副菜にします。
※2 イギリス人の料理本には、油の深さ2.5mmと書いてありましたが、これでは少し油っこすぎて日本人の口には合わないと思います。