趣味の漢詩と日本文学

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March 20, 2007
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カテゴリ: 漢詩・漢文
重送道標上人 劉長卿
衡陽千里去人稀、遙逐孤雲入翠微。
春草青青新覆地、深山無路若為歸。
【韻字】稀・微・帰(平声、微韻)。
【訓読文】
重ねて道標上人を送る。
衡陽千里去る人稀なり、遥かに孤雲を逐ひて翠微に入る。
春草青青として新たに地を覆ひ、深山路無ければ若為(いかにして)帰らん。
【注】

○衡陽 湖南省衡陽市。
○千里 非常に遠い道のり。
○孤雲 一片の雲。
○翠微 青いもやのかかる山。
○若為 いかにして。どうして。反語で、帰ることができますまい、と表現することで、上人に留まってもらいたい気持ちを表している。
【訳】
ふたたび道標上人がお帰りになるのを見送る。
衡陽まではいと遠く道ゆく人もまばらなり、はるかな空のひとひらの雲追いかけて山に入る。
春を迎えて草しげり大地を覆いかくすほど、深い山には路無きに君はどうして帰らりょか。





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Last updated  March 20, 2007 09:21:24 PM
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