趣味の漢詩と日本文学

趣味の漢詩と日本文学

March 5, 2011
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【本文】右の大臣、頭におはしける時に、小弐のめのとのもとによみてたてまつりける、

秋の夜を まてとたのめし ことのはに 今もかかれる 露のはかなさ

となん、

あきもこず露もをかねどことのははわがためにこそ色かはりけれ

【注】
・右大臣=藤原師輔。藤原忠平の子で、正二位、右大臣に至った。(908……960年)
・頭=藤原師輔は、(931……935年)にかけて蔵人頭をつとめた。
・小弐のめのと=詳しい伝記は不明。一名、しげのの内侍。『後撰集』に「ふきいづるねどころ高く聞ゆなり初秋風はいざ手馴らさじ」という歌を収める。
【訳】右大臣が、まだ頭でいらっしゃった時分に、小弐のめのとと呼ばれた女房に、作って差しあげた歌、



と書いてあったとさ。それに対する小弐のめのとの返歌、

まだ秋も来ていないように、貴方に飽きを感じているわけでもなく、露も置いてはいませんように、あなたとお逢いしていませんが、お約束した言葉という葉っぱは、木の葉の色も時が経てば変わるようにったるのですね私にとってすっかり変わってしまいました。










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Last updated  March 5, 2011 07:03:33 PM
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