Atelier Mashenka

Atelier Mashenka

2005.04.29
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カテゴリ: アート
GW初日は、私は会社にひとりで仕事・・・しかも体調悪かった~。

ちょうどNHK「世界美術館紀行」をやっていた。
しかもどうやらフェルメールのお話・・・やった~!

普段金曜夜はバレエのレッスン日なので、
いつも見たいと思いつつ、この番組はまともに見たことがない。
ビデオは壊れているし・・・でも祝日はレッスンがないので、
今回初めて見ることができ、体調悪いのもどっか飛んでった。

オランダ・マウリッツハイス美術館の宝とされる、

フェルメールは17世紀オランダの画家で、文献もほとんど残っておらず、謎が多い。
小品が多いにも関わらず非常に質が高く、世界で30数点しか真作が存在しない。
世界中に熱狂的なファンがいるし、盗難事件にも何度もあっている。

この番組でいろいろと研究の成果が紹介され、興味深く見た。
ウルトラマリンブルーという宝石の原石から作られた絵の具のことは
聞いたことあるが、それが「真珠の耳飾の少女」のターバンや
「デルフトの眺望」の晴れやかな空だけでなく、
直接ブルーでない、木立の葉や白っぽい水面にまで使われているのは初めて知った。
見えないところにも宝石を使うなんて。
でもそれが絵の静かな輝きを生み出しているんだろうな・・・

また、「デルフトの眺望」の建物の壁や屋根には砂が塗られていたり

より生き生きした唇のつややかさを表現したりと、
画家の並々ならぬ細部の表現へのこだわりと情熱を感じることができる。

「デルフトの眺望」はこれまであまり興味なかったが
ぜひ機会があったら見てみたいと思った。
「真珠の耳飾の少女」は2000年、他の4点とともに日本にやってきて見ることができた。

確かオランダとの交流を深める「オランダ年」だったからだと記憶している。

「真珠の耳飾の少女」の実物はやはり素晴らしかった。
この絵の前はあまりの混みようで、立ち止まらずに見るよう誘導されるので
何度もぐるぐる列に加わって見たり、離れていろんな角度から眺めたりした。

少女の肌は白桃そのものだった。白く柔らかく輝いていた。
そして不思議なことに、どこかのお寺の天井画の龍のように、
どの角度から見てもこちらを見ているようなのだ。
心持ち斜視っぽく見えたのだが、そのせいかもしれない。

また、写真などでは少女はほほえんでいると思っていたが、
実際は、不思議なあいまいな表情をたたえている。
ほほえんでいるようにも、何かものいいたげにも見える。
そんな言葉か吐息がもれでてくるのを見守ってしまいそうになる、
ふとほころんでいる瑞々しいくちびる。

あの日の「真珠の耳飾の少女」を思い起こして幸せな気分になる。

あと、番組でウルトラマリンブルーの絵の具を
当時の作り方で作るシーンがあり、面白かった。
なにしろ、風車で材料を粉にひくのもいかにもオランダらしいが、
その作業をしているおじさんの足元は、サボ!
アロアがはいてるような、先の反り返った木靴を
ほんとにはいてるのがツボにはまってしまった~。

へんなところにウケてしまったが、
興味深い番組を見てその世界に浸れた、いい時間だった。






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Last updated  2005.05.01 22:37:50
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mashenka @ Re[1]:生誕120年 棟方志功展(11/12) 一村雨さんへ お久しぶりです! 私もうな…
一村雨 @ Re:生誕120年 棟方志功展(11/12) お久しぶりです。 この展覧会、棟方志功の…
mashenka @ Re[1]:サントリー美術館「京都・智積院の名宝」(01/21) 一村雨さんへ 素晴らしい障壁画でしたね…
一村雨 @ Re:サントリー美術館「京都・智積院の名宝」(01/21) 安部龍太郎の「等伯」を読んで、この親子…
mashenka @ Re[1]:横山操「ウォール街」(10/31) 一村雨さんへ 横山操の手にかかるとNYの…

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