Atelier Mashenka

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2006.07.12
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カテゴリ: 思索・読書


闇は、人の口を滑らかにする。
朝が来るまで話が尽きなかった。

5歳年下のGとは、7年もつきあいがあるのに、
知り合ってすぐにいろんな問題があり、
いつもお互い目の前の問題のことで相談したりされたり、だったので
過去のこと、ざっとは知っていてもじっくりとは聞けてなかった。

Gの過去の話。10代の多感な時期に、人間の醜さをいやというほど見たようだ。
そんなにどろどろあったとは知らなくて、あまりにひどい話で驚き、泣けてきた。
私は私で、やはり暗黒時代だった昔のこと、
そしてそれ以上に自分の内面で抱えていた問題について話した。
お互い、とても濃くどろどろした環境で育ったみたい。

そんなことがあって、Gは高校生のころは、
とても冷めた目でまわりを見ていたらしいが
根本的に人間が好き、ということが大前提にはっきりと存在しており、
その後そうした本来の性質が戻り、
今では生き生きと介護・福祉関係の仕事をし、人にまみれている。

私は逆で、10代のころから虚無を生きなければならないところに立ち、
そこから精神的土壌が形作られていると自覚している。
20代後半からずいぶんと肯定的にはなったけれど、
それでも虚無を生き、孤独を生きることが前提なのは変わりない。
社交的でなくはないが、自分の何かを創ることだけをいつも考えている。

そんな大前提も、性格も、趣味も、年代も異なるのに、
友人と呼ぶにも少し躊躇するくらいなのに、
彼女には何か通じるものがある。
彼女も同じことを感じてくれてることが先日わかってとても嬉しかった。

それは"言葉"に関することだ。
彼女は思いっきり体育会系で、私は文化系だけれど、
非常に言語的なタイプの人間だということが共通している。

普段、お互い使う言葉は多少異なったとしても、
私の語る言葉、よく人から誤解されがちな私の言葉さえも
それが示すもの、その奥にあるものを、ニュアンスを
彼女は正確に感じ取ってくれているように感じて、
なんてセンスがいいんだろう!と最初のころから感心していた。

考え方が似ている、言葉の使い方が似ているのかもしれないが、
それだけではない気がする。
彼女は言葉を大事にするけれど、言葉の無力さ、虚しさもよく知っている。
そして本当に人を理解することの困難さも知っている。

そして言葉のコミュニケーションの不可能性を感じつつも、
なお言葉をあきらめない、理解しようとすることをあきらめないところも
共通する。
そうして言葉を発し、この7年間、交流してきた。
とても支えられた。物理的にも精神的にも。
友人と呼ぶのをためらうのは、それを超えている存在といえるからかもしれない。

彼女には最近、つらい出来事があった。大きな転機を迎えている。
私にも地殻変動が起こり始めている。
あらためてこうして
お互いのルーツを振り返る機会を持てたのは、とても深い意義があったと思う。

いったいどこへ向かっていくのだろう、彼女も私も。
すべては何かにつながる、準備なのだと思う。
彼女は彼女の場所で飛び、私は私の場所で飛ぶための。
今は、つらい出来事を乗り越えようとしている彼女を見守っている。







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Last updated  2006.07.18 02:03:06
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mashenka @ Re[1]:生誕120年 棟方志功展(11/12) 一村雨さんへ お久しぶりです! 私もうな…
一村雨 @ Re:生誕120年 棟方志功展(11/12) お久しぶりです。 この展覧会、棟方志功の…
mashenka @ Re[1]:サントリー美術館「京都・智積院の名宝」(01/21) 一村雨さんへ 素晴らしい障壁画でしたね…
一村雨 @ Re:サントリー美術館「京都・智積院の名宝」(01/21) 安部龍太郎の「等伯」を読んで、この親子…
mashenka @ Re[1]:横山操「ウォール街」(10/31) 一村雨さんへ 横山操の手にかかるとNYの…

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