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< 四天王 出現!>
山本は内陣を見た。・・・
やはり居ない。
身の丈2メートルを越す「唯伝寺」の寺宝「四天王立像」が、本来あるべきところになく、木製であるはずの立像に命が宿ったのか・・・人のように、否、人以上に素早く動き、本堂下陣畳の間に降りた彌勒如来を守るべくS・Pたちの前に立ちはだかった。
タカシ扮する彌勒は一瞬の驚きのあと、感動を覚えた。
(四天王たちは、二千数百年も昔の誓約を忘れていなかった!帝釈天に仕えながらも仏法を守る、というあの誓約を・・・)
タカシは、東西南北、四方にわかれて彼(彌勒如来)を囲み守るため現れた四天王、「持国天」「増長天」「広目天」「多聞天(毘沙門天)」たちの背中を頼もしく思いながら見つめた。
一方、首相一行は、驚き、恐れ、そして戸惑い・・・さすがのS・Pたちも、前田総理もみな一様に顔色を失い、極度の緊張のため身体の震えを抑えきれずに立ち尽くしている。動く四天王たちがあの形相で、しかも眼光鋭く睨みつけているのだ、無理もない。
「四天王よ、その方々はわたくしの客人です。心配は無用、そこを通してあげなさい」
スーパーメットの能力を最大限に高めた神々しい声でタカシが言った。
それまで、凍りつき、時も止まり、色さえも褪めたようだった空間に暖かな波紋のような気配が拡がり、首相一行は皆、思い出したように瞬きを始め、ネクタイをゆるめる者、溜息をもらす者・・・とにかく極度の緊張状態から脱することは出来たようだ。
四天王たちは、タカシを振り返り、うやうやしく頭を垂れてから道を開き、「増長天」と「広目天」はタカシ扮する彌勒如来の両脇に立ち、「持国天」と「多聞天」はタカシの後ろで背を向けて立ち、睨みを利かせた。
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