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さわやかV
私は今20歳ですが（ただし精神年齢）、病まず、死なず、老化せず、にチャレンジしています。永遠の若さと美貌、優雅にしなやかに年を取りながら、この宇宙の壮麗さ、奇蹟、素晴らしさをみつめていきましょう1
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2007年12月30日
カテゴリ： カテゴリ未分類
世の中には何故かツイてない男がいる。要領が悪いというか、ドジ、というか、そういう人的才能、外的な要因の類によるものが多いと思いますが、技量も才能も人格も立派でありながら、ツキに見放されて逆境のドン底を歩まねばならない男は少なくはないのであります。
農業をやっている７３歳のその男も、余りツイていない男の一人だと思います。その彼が、私に助けを求めてきた。サトウキビを倒してあるが、それを道路脇の数箇所に集積する作業を手伝って欲しい、ということであります。
つまり、バックフォートラクターを私が運転してそれをやってくれ、という訳です。彼は私がバックフォートラクターの操縦資格を持っていることを知っていたのです。頼まれたらイヤと言えない性質ですので、二つ返事でＯＫした。
約束の日にそのキビ畑に行きますと、シルバーセンターから４名の老人たちが来ていた。３名は７０過ぎのおばーさん、一人は８０近くのおじーさんでありました。
５００坪ほどの畑には切り倒されたサトウキビが散在している。それを一本一本集めてワイヤーの上に積み上げていく。一トンほどの重さになりますと、私がバックフォーを運転してそれを吊り上げて、道路脇に運んで集積するのであります。
なぜ、道路脇かと言いますと、製糖工場のユニックがやって来て吊り上げ、大型トラックに積み込むためであります。つまり、ユニックのアームの届く範囲内にサトウキビを集積しなければならない、という訳でございます。
しかし、老人たちの作業は遅い。体の動きはのろく、そして、お互い話し合いながらの作業ですので、少しも作業は進展しない。そして、肝心な仕事を頼んだ主も、かなりもうろくしておりますので、なかなか、はかどらない。
そして、いきなり大雨となった。これでは作業が出来ませんので、一旦中止して全員車に避難であります。たちまち畑は水びたしとなった。それでも今日中にやらねばならない仕事ですので、小降りになると作業に取り掛かる。しばらくしてまた大雨となり、全員避難。
その繰り返しでとうとう午後４時半にシルバーたちは、約束の時間ということで帰ってしまった。仕事はほとんど終わっていない。主の男は、目をしばたいてぼう然と佇んだ。
主の男は、出来上がった集積を何故、バックフォーで運ばないのか、と文句を言いますので、そんな事をしていたらいつまで経っても仕事は終わらない。最初は全部をあっちこっちに集積して、それが終わった時点で、バックフォーで運べばいいのだ。これで作業は１０倍以上の速さとなる。主の男は感心してうなずいた。
主の男は相変わらず動きが鈍い。本人は仕事をしているつもりだが、全く仕事になっていないのであります。私は彼を無視して懸命に動き回った。
そして、６時過ぎ、ようやく作業は終わった。それと同時に大雨はぴたりと止んだ。なんとまあ、皮肉な事でしょうか。
私は着替えて帰途についた。報酬はゼロであります。しかし、人助けが私の勤めですのでそんな事はどうでもいい。働かせてくれてありがとう、と言いながら一礼し、キビ畑を後にした。
農業をやっている７３歳のその男も、余りツイていない男の一人だと思います。その彼が、私に助けを求めてきた。サトウキビを倒してあるが、それを道路脇の数箇所に集積する作業を手伝って欲しい、ということであります。
つまり、バックフォートラクターを私が運転してそれをやってくれ、という訳です。彼は私がバックフォートラクターの操縦資格を持っていることを知っていたのです。頼まれたらイヤと言えない性質ですので、二つ返事でＯＫした。
約束の日にそのキビ畑に行きますと、シルバーセンターから４名の老人たちが来ていた。３名は７０過ぎのおばーさん、一人は８０近くのおじーさんでありました。
５００坪ほどの畑には切り倒されたサトウキビが散在している。それを一本一本集めてワイヤーの上に積み上げていく。一トンほどの重さになりますと、私がバックフォーを運転してそれを吊り上げて、道路脇に運んで集積するのであります。
なぜ、道路脇かと言いますと、製糖工場のユニックがやって来て吊り上げ、大型トラックに積み込むためであります。つまり、ユニックのアームの届く範囲内にサトウキビを集積しなければならない、という訳でございます。
しかし、老人たちの作業は遅い。体の動きはのろく、そして、お互い話し合いながらの作業ですので、少しも作業は進展しない。そして、肝心な仕事を頼んだ主も、かなりもうろくしておりますので、なかなか、はかどらない。
そして、いきなり大雨となった。これでは作業が出来ませんので、一旦中止して全員車に避難であります。たちまち畑は水びたしとなった。それでも今日中にやらねばならない仕事ですので、小降りになると作業に取り掛かる。しばらくしてまた大雨となり、全員避難。
その繰り返しでとうとう午後４時半にシルバーたちは、約束の時間ということで帰ってしまった。仕事はほとんど終わっていない。主の男は、目をしばたいてぼう然と佇んだ。
主の男は、出来上がった集積を何故、バックフォーで運ばないのか、と文句を言いますので、そんな事をしていたらいつまで経っても仕事は終わらない。最初は全部をあっちこっちに集積して、それが終わった時点で、バックフォーで運べばいいのだ。これで作業は１０倍以上の速さとなる。主の男は感心してうなずいた。
主の男は相変わらず動きが鈍い。本人は仕事をしているつもりだが、全く仕事になっていないのであります。私は彼を無視して懸命に動き回った。
そして、６時過ぎ、ようやく作業は終わった。それと同時に大雨はぴたりと止んだ。なんとまあ、皮肉な事でしょうか。
私は着替えて帰途についた。報酬はゼロであります。しかし、人助けが私の勤めですのでそんな事はどうでもいい。働かせてくれてありがとう、と言いながら一礼し、キビ畑を後にした。
雨上がりのキビ畑
白鷺が隣の畑から舞い上がるところです
私にプロポーズした（冗談で)おばーさんです
集積後の雨上がりの現場です
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