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2007.01.09

パニック映画の大傑作★「新幹線大爆破」！

(3)

カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評

「新幹線大爆破」（"76年東映）‥‥この名作を語らずして
パニック映画は語れない！
そう断言するほど、この名作のコアなファンは多いと思います。

走行中、少しでも異常があると、ただちに走行を停止させる
新幹線の最新制御システム（当時の）CTCの盲点をつき、
走行速度が時速80キロになったら、自動的にスイッチが入り、
それ以上の速度で走っているうちは大丈夫だけど、
再び時速80キロに減速されたら、乗客乗務員もろとも
車体がドッカ～～～ン!!
そんな恐ろしい爆弾が、新幹線にしかけられた‥‥!!
爆弾をしかけられたひかり号は、東京駅を発車してから
止めるに止められない‥‥！
走行の異常に気づいて、早くも騒ぎ出す乗客たち。
騒ぎをなんとか止めようとする乗務員たち。
爆弾犯人との必死の交渉をする、国鉄（当時）の総合指令所のお偉方たち。
犯人グループを追う刑事たち。
そして、犯人たちを恐ろしい犯罪に駆り立てた哀しい過去‥‥

オープニングからラストまで、とにかく緊張感あふれ、息つくひまもないほどです。
配役がこれまた超豪華！
高倉健、山本圭、千葉真一、丹波哲郎、宇津井健、志村喬、渡辺文雄 ‥‥と、きてますから！
名優たちの演技よし（特によかったのが、自爆する山本圭）
佐藤純彌監督の演出よし
名カメラマン・飯村雅彦氏のカメラワークよし‥‥と、
観客を絶対に飽きさせない名作です！
ただひとつ難を言うと、
犯人グループのボスが国鉄側に渡そうとした爆弾解除の図面が
不慮の火災で焼けてしまうという設定は、
「ちょっとやりすぎだなあ‥‥」と思いましたね。

この「新幹線大爆破」、フランスでも「SUPER EXPRESS」という題名で大ヒットしました。
ただ、オリジナルにある犯人たちの回想シーンが全部カットされ
彼らを「過去の挫折と傷ゆえ、犯罪に手を染めざるを得なかった負け犬」ではなく
「犯罪そのものを楽しむ根っからの悪党」のように描かれていたのが、残念‥‥
海外では、やっぱり浪花節は効かないんでしょうねえ‥‥
でも、この作品、まさに世界に誇るパニック映画です！