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3度目の「うしまど夢コンサート」は重利和徳さんのリストとショパン。9月のマンスリーコンサートでは美人ヴァイオリニスト・近藤浩子さんの伴奏をしていたピアニスト。 生誕200年のせいか今年はやたらにリストの演奏が目につく中で、超絶技巧練習曲の第4曲「マゼッパ」を初めて聴いた。良いのか悪いのかわからない。 今回は指の動きを観察しようとステージに向かって左側の好位置に陣取ったので、素人目にはパガニーニの「ラ・カンパネラ」が圧巻だった。それとアンコールで弾いたモーツァルトのトルコ行進曲の変奏がおもしろかった。
2011.10.17
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国道2号線長船から吉井川東岸を北進すると白稜高校が見えてくる。待合せ場所の駐車場はすぐに見つかった。スポーツ新聞を拡げている先着した先輩は、どうやら到着予想時間を間違えたらしい。いつものメンバーが揃って出発すると自然に並び順が決まり山談義が始まる。息が合って来たなと感じた。 登山口では「森林浴のオアシス、熊山」の文句が出迎えてくれた。取り付きの苔生した石畳は、同じ『熊』の字がつく「熊野古道」を連想させてくれ看板に偽りなし。松林のある山林にはテープが張り巡らされていて、松茸採取期間中は立入禁止との札がかけられている。注意書きがなければ知る由もなかったのに逆効果ではないのかと思った。 頂上の展望台からは蛇行する吉井川や小豆島、遠くは屋島まで見通せる。 山頂にある「熊山遺跡」は、樹齢千年を越える大杉と共に悠久の歴史を感じさせる。
2011.10.02
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蒜山三座を上から下へ縦走するコースに挑戦する。山の本には健脚コースとして掲載されており少し不安があった。台風の影響が残る山道は滑りやすく、いくつもの難所に出くわしたものの何とか走破することができた。深田久弥さんの百名山選にはその高さ故か惜しくも漏れたが、大山に連なる三つの山々は、決して控え組に甘んじていない存在感を持っていた。 上蒜山より大山方面の眺望 蒜山高原を鳥瞰する 下蒜山から中蒜山~上蒜山を振り返る 大山を覆う雲が一瞬晴れる
2011.09.24
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奥津渓を数キロ遡ったところにある『岩井滝』。駐車場から苔生したせせらぎ沿いの山道をしばらく登ると涼感溢れる滝が現出。抉れた巨岩に潜り込めば裏側から眺める滝がとてもクールです。暑気払いにお出かけください。
2011.08.17
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牛窓町の旧家、東服部の米蔵を改装したホールではじまったマンスリーコンサート。第一回公演は桐朋学園大卒業、備前市生まれのピアニスト・友光雅司さんのリサイタルでした。ステージに鎮座するのはニューヨーク製のスタインウェイ、一千数百万円はするであろう名器は極めて調律が難しいと聞きます。コンサートを運営するNPO法人代表のご婦人の挨拶では、気軽に音楽に触れ、楽しみ、夢を持って暮らして欲しいとの謙虚なお言葉がとても清々しい。また、東日本大震災の報道が伝わる中、友光さんはコンサート開催についてずいぶんと悩んだらしいですが、来場者に贈られた音楽は間接的に被災者の元まで届くことを信じて意を決したそうです。本日のプログラムは次の通りでした。(たぶん)モーツァルト:ピアノソナタ第8番イ短調K310ショパン:ワルツ第7番嬰ハ短調op.64-2 幻想即興曲嬰ハ短調op.66 ワルツ第4番ヘ長調op.34-3『華麗なワルツ』 ワルツ第6番変ニ長調op.64-1『子犬のワルツ』 ワルツ第14番ホ短調遺作アンコール曲は、リストの『リゴレット』 いつもCDばかりでしか聴いていないので、モーツァルトのソナタ第一楽章が始まった時には感激してしまいました。それはちょうどグルダの全集で聴いたK310に匹敵するくらいです。ビールもクラシックも、やはり生が一番なんですね。うしまど夢コンサートは毎月第3日曜日に開催されるようです。ピアノはもちろん、ヴァイオリンありフルートあり声楽ありです。一緒に出かけてみませんか。
2011.03.20
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あけましておめでとうございます。今年はお気に入りのフレーズ、『仕事は早く、人生はゆっくりと(Dr.Oの言葉)』を心がけようと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。さて、タワーレコードの初売りに行って来ました。昨年、シンフォニービルの新星堂が閉店したので、入るのに少し抵抗があるのですが、やむなく若者の集うオーパビルに通っています。ほんの一角にあるクラシックコーナーには、意外と輸入盤も充実していて満足しています。年末にはオーパス蔵盤のカザルス・バッハ『無伴奏チェロ組曲全六曲』を1,050円で手に入れてニンマリしています。この日は奮発して「ほしいものリスト」の中から5枚購入しました。初めてのマーラー交響曲はバルビローリ指揮、ベルリンフィルの第9番。ミュンシュ指揮ベルリオーズの幻想交響曲もやっと買いました。そしてウラッハのクラリネット五重奏曲はモーツァルトとブラームスのが入ったウェストミンスター盤。リヒテルのベートーヴェン『テンペスト』とシューベルト『幻想曲』、それにロストロポーヴィチとカラヤン指揮ベルリンフィルのドヴォルザーク・チェロ協奏曲。レジカウンターに並ぶと、鼻にピアス(?)をつけた女性店員さんから「メルマガ会員に登録すると10%割引になりますよ」と勧められて、その場でバーコードリーダーで読み取り手続き開始。慣れない手つきで携帯へ入力するオジサンに気持ち良くアドバイスしてもらい汗をかきながら何とか完了しました。割引に加えてポイントもついてお得感いっぱいです。仕事は早く片付けて、ゆっくりと鑑賞したいものです。
2011.01.05
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今年の京都大学『11月祭』のテーマは、「仕分けできないムダがある」。得意満面の挨拶でお粗末な失言を呈してしまった大臣は仕分けられてしまった。心許せるパーティーの席とはいえ映像が流出してしまっては尖閣列島と同じではないか。好事魔多し、調子に乗ってはいけない。せめて仕分けできないムダになって欲しいものだ。
2010.11.24
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岡山県下のコスモス名勝地を検索すると『北房』、『ドイツの森』と『玉島の森』がヒットした。高速料金無料とはいえ北房はちょっと遠く、ドイツの森は何度か行ったことがあるし入場料が必要である。安・近・短の『玉島の森』をナビにセットして出発した。化学コンビナートのど真ん中のコスモス畑は想像できなかったけれど、入ってみれば圧巻だった。野趣には欠けるものの、これはこれで調和していてアンビバレントな感覚に陥った。一緒に出かけた老母と愛犬にとってはご機嫌なコスモス畑のひと時となった。ここフラワーフィールドからは『玉島魚市場』が近い。“ワタリガニ”と“シャコ”を買おうと思って寄ってみたが、すでにシャッターが下りていた。「朝の早い魚市場に昼を過ぎて行っても開いている訳がないじゃろう」とたしなめられてしまった。コスモスの花言葉“乙女の純愛”からはほど遠い現実に引き戻されてしまった。
2010.10.18
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午前8時半、土佐の日曜市に到着。高知城から東へ延びる追手筋には500軒にも上る店が1キロ以上も続いている。まずは日曜市名物のイモ天を頬張り、4丁目から1丁目に品定めをしながら東進する。目に付いたのは“生姜”と“ぶしゅ柑”と“りゅうきゅう”と呼ばれる芋の茎。上の写真は袋詰めされて運び込まれた生姜を陳列しているおばあちゃん。高知県の生姜生産量は全国トップかも知れない。はりまや橋の道標が見えるあたりでUターンして、戻り道ではひたすら買い物に精を出す。生姜、ぶしゅ柑、こんにゃく、くじらの乾物、まんじゅう、1日干し等々。スタート地点の4丁目をやり過ごして城下の7丁目まで行くと「ひろめ市場」がある。飲食店がひしめくこの商店街の横丁で食べた“カツオ丼”は絶品で、お土産にはもちろん“タタキ”を買った。開店時間の午前10時には、ご覧の通りみなさん生ビールを傾けている。龍馬ブームに沸きかえる土佐の日曜市で耳にした土佐っぽ言葉は、大河ドラマで聞きなれたせいだろうか、とても暖かくて親しみを感じさせてくれた。何でも売りゆう日曜市に出かけてみんかね。
2010.09.13
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入院中のベッドの上で鴎外の時代物と太宰の短編集を読んだ。鴎外はさほど面白くもなかったが太宰の『きりぎりす』には共感した。ある日、流れてくるラジオから「近代日本の作家の中では太宰が一等良い」というコメントを耳にした。志賀直哉の間違いでしょうと思ったが、それほど良いなら全作品を読んでみようと決めた。筑摩の太宰全集を端本で揃えて行くうちに“随想集”と“書簡集”の手前ではたと考え込んでしまった。全集を読破するならこれらにも目を通すべきだろうが、全集に添えられた書簡集など読んだことがない。そこでまず『もの思ふ葦』を所収している随想集を開いた。すると十ページほど読み進んだところに『書簡集』という文があるではないか。これには驚いた。**********************************************おや?あなたは、あなたの創作集よりも、書簡集のはうを気にして居られる。───作家は悄然とうなだれて答えた。ええ、わたくしは今まで、ずゐぶんたくさんの愚劣な手紙を、はうばうへ撒きちらして来ましたから。(深い溜息をついて、)大作家にはなれますまい。これは笑い話ではない。私は不思議でならないのだ。日本では偉い作家が死んで、そのあとで上梓する全集へ、必ず書簡集なるものが一冊か二冊、添えられてある。書簡のはうが、作品よりずっと多量な全集さへ、あったやうな気がするけれど、そんなのには又、特殊な事情があったのかも知れない。・・・・・・・・・・・・・・・・書簡集に用ゐるお金があったなら、作品集をいよいよ立派に装丁するがいい。・・・・・・・・・・・・・・・・**********************************************太宰は自身の全集に書簡集が添えられているのを知る由もないが、意思を汲んで書簡集の購入を止したのは言うまでもない。
2010.09.09
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天満屋岡山店で開催中の「白州次郎と正子の世界展」を見に行く。田舎で暮らし都会に別荘を持つというジェントルマン白州のダンデイズムはあまりにカッコ良すぎる。直筆の遺言状に記された“葬式無用”“戒名不用”のわずか八文字にプリンシプルの真髄を見た思いがする。美の巡礼者正子さんの骨董コレクションのなかでは“織部梅花文皿”と“伊万里染付千鳥文皿”が素晴らしかった。会場出口に陳列された写しの焼物は、それでも結構なお値段で手が出ないので、彼女の愛したびゃくだんのお香を楽しむことにした。お奨めするのは武相荘に生える竹を使って作った次郎制作の靴べら模造品で、使い込めば味が出るかもしれない。(2,625円也)白州正子さんの最後のインタビューが流れる映像コーナーに詰めかけた入場者は、決して愛想の良いご婦人方ばかりではなかったが、古都奈良、京都と共に彼女が愛した近江の国が紹介されていて、息子の暮らす町からはすぐなので一度は訪れてみたいと思った。近江商人のかくれ里にはまさか無愛想な人はいないだろう。
2010.09.08
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9月2日は「宝くじの日」だそうな。昨日の昼下がりに業者会仲間のクレーン会社・N野社長からお呼び出しがあり、奇遇なことにも前代未聞の宝くじ売場の清掃の仕事が舞い込んだ。お役御免になった売場ボックスをクレーンで吊り上げて、新たな販売場所に移動設置するらしい。ついでにクリーニングを頼まれたN野社長曰く、「清掃といえばブルーリボン」の条件反射で思い出してもらえたそうだ。誠にありがたいことで、感謝の気持ちでいっぱい。東京に本社のある元請けG建設の工事課長さんからは「運があるから宝くじを買えば当たるかもしれないよ」と言われ、縁起のよい仕事になりそうな予感がする。今夏の“1000万サマー”では一等賞の186023の番号に近似する186〇2〇番が手元にあり、買い続けていれば当選するのではないかとの錯覚を起こさせられたばかり。さてさて夢は叶うだろうか。
2010.09.02
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月一更新となってしまった拙ブログの話題は、史上最高となった今夏の猛暑を和らげるクールな報告。音を上げそうな余りの猛暑に避暑地へ行こうと思い立ち大山へ向かった。高速を降りると県南よりは涼しいが、それでも山裾での温度表示は30度になっている。森の中の山道を抜けて大山寺駐車場に到着するとさすがにひんやりとして、気温は27度になった。登山口から少し登ったところにある「僧兵コース」の立て看板には、大山寺まで670メートルと記されていて、リハビリを兼ねた山歩きにはちょうどよいと思い挑戦する。きれいに整備された歩道は歩きやすく、怪我したアキレス腱にはきつい下りも適度の衝撃で気持ち良い。コース途中では、先ごろの豪雨で地滑りして落下した古木が生々しく横たわっていた。降り立った谷川の水を汲むと冷たくてびっくり、森林浴の効能と併せてリフレッシュ度満点の散歩となった。開運を祈願して鐘を撞いた大山寺からは、くっきりと現れた弓ヶ浜の眺望がすばらしかった。階段を降り切ると暗夜行路ゆかりの地の石碑が建つわかれ道から、今度は大神山神社までの石畳みの参道に挑んだ。苔むした凸凹道はかなりこたえたけれど、夜には足の調子がすこぶる良くなって、これはきっと持ち帰った延命長寿の御神水で割った芋焼酎の御加護に違いない。無料化になっている岡山自動車道を通り、片道1,600円の大山で避暑しませんか。
2010.08.31
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前夜のテレビ番組で銀座の焼鳥店を見ていたら無性に食べたくなり、駅前の『新八』へ開店間なしに入った。気分よく腹ごしらえをしてタクシーでカンスタに向かう。驚いたことに運転手さんはカンスタをご存じなく、桃太郎スタジアムと言って気がついたようだ。アウェイのサポーターが乗車したら不審に思うのではないかと心配された。初の平日ナイターとなる今日は、観客1万人動員のチャレンジデーと銘打ってファジアーノスタッフたちにも気合が入っている。入場ゲートでは岸田選手と同窓になるフロントのH藤さんにお会いすることができアイコンタクトを交わした。OB会の直後にあったホーム水戸戦に足を運べなかったので、このゲームに何が何でもとの一心で駆け付けたのが伝わったようだ。開始直後の田所選手のループを描くミドルシュート、余りにあっけなく入ってキツネにつままれたような気分だが幸先よいスタートにスタンドは元気いっぱい熱気いっぱいである。気になる入場者数は、試合開始後にも途切れることなく増え続けているので1万人に到達するのではないかと期待が高まった。そして後半開始後にオーロラビジョンに映し出された入場者数11,290人に会場にはどよめく歓声があがった。ファジアーノの成績は下位だが観客数は上位たる所以だ。試合はそのまま1:0で難敵コンサドーレに勝利する。惜しむらくは後半スタートから岸田選手が交替したこと。めずらしくS席サポーター側で観戦していたので、この日レフトのMFにポジションを取っていた岸田選手の姿が目の前で見えるはずだったからとても残念だった。それでも後半に投入された魂の男ゴン、中山選手の元気はつらつとしたプレイで帳消しとなり、ナイスゲームに暑さも吹き飛んだ。
2010.07.31
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岡山ゆかりの女流作家4人展が催される吉備路文学館のE藤館長と共に、そのひとり原田マハさんが母校の同窓会に参加してくださった。『カフーを待ちわびて』で日本ラブストーリー大賞を受賞した彼女は、如才ないその会話がとても魅力的な女性だった。サインを求めると、今一番の関心は決勝戦前の“パウル君”だと言って、タコの絵入りで署名してくれた。早速、受賞作品を買っておもしろく読ませてもらった。8月21日には同文学館で記念トークが開催される。
2010.07.15
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ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集/フルニエ&グルダ。録画したっきり等閑にされていた映画『おくりびと』を見た。自身の創業当時にも「職業に貴賤なし」について悩まされたことを思い出した。いまでは葬祭業の求人に応募が急増していることをS祭典の社長から聞いて嬉しかった。恥ずかしながら主人公がチェロ奏者だったことは初めて知った。そして、チェロ・ソナタを聴く気になった。チェロ奏者・フルニエによるベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集には、名盤のケンプ版とグルダ版があり迷わずこちらに決めた。グルダの音がするピアノ伴奏と共に静かに流れる音楽は心洗われるような気がする。
2010.06.22
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オーディション出場から始まったサクセス・ストーリーのテレビ番組を見て感激した。彼女が昨年の紅白に出場していた記憶は微かに残っていたものの、こんな経緯があったとはサプライズだった。『I Dreamed a Dream(夢やぶれて)』のアルバムをUKからの輸入盤で調達した。モンキーズの歌っていた“Day Dream Believer”や“Amazing Grace”もいいが、何といっても“Who I Was Born To Be”が彼女にピタッとはまっていて気に入っている。
2010.06.16
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退院しました。お見舞いくださったみなさま、誠にありがとうございます。術後2週間目の抜糸を終えて3日目に、担当医の許可を得てやっと解放された。全治6週間、完全復調には3ヶ月を要するらしい。今年の夏の計画は全て水の泡と消えてしまった。なかでもメインイベントの『富士登山』は、年来の目標だっただけに諦め難い。主治医は“リハビリに富士山に登ればいいが”と冗談を飛ばすのではあるが・・・・・
2010.05.30
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先週の月曜日の夜、“週に一度はスポーツを”と思い、地域のバドミントンクラブの練習に参加する。約1時間の打ち合いをした頃に、そろそろ休憩したいなと考えながら踏ん張っているも、この道20年のベテランの家内と友人は息も上がっていない。そんな時にネット際に落とされたシャトルを拾いにダッシュして止まった瞬間、「バタッ」という大きな音がした。思わず振り返るほどの音に驚いたら右足が攣っている。「まさか」と「ひょっとして」が反復して頭を駆け巡る。コートを出て呆然として天を仰ぐ。翌日、整形外科病院で診察を受けると、あっさりと「切れてますね」のひと言。愕然として状況を肯定できずに信じられない気持でいっぱいである。手術をして今日で10日が経過した。午後のリハビリが唯一の気分転換となっており、悶々とした日々を過ごしている。PS;村上春樹さんの『1Q84』の3巻を読んだ。出版社の小松さんが誘拐され、四角い部屋に監禁されて三度の食事だけ与えられている場面に、自分の境遇がピッタシあてはまるようで苦笑を洩らしてしまった。今日は外泊許可が下りた。“青豆”さんならぬ旬の“空豆”さんが楽しみだ。
2010.05.22
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モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ/グリュミオー(Vn)、ハスキル(P)久しぶりに集まった懐かしい高校時代の悪友たちの中に、元S市市長の孫に当たるG君がいる。昔から遊びのセンスに長けていて、田舎者の小生からは羨望の的であった。現在彼は広告会社を経営していて、業績はすこぶる順調に推移している様子だ。そんな彼から家に遊びに来いと言われた。何とクラシック音楽を聴かせてくれると言う。自慢のオーディオルームに通されると、さっそくお気に入りを披露してくれた。声楽とヴァイオリン曲にはまっているようだ。オペラも悪くはないと思っているが今ひとつ気が進まない。ところが、チャイコフスキー・コンクールのヴァィオリン部門で優勝した神尾さんのビデオを見せられて、その迫力に一目惚れしてしまった。ピアノ曲一辺倒の自分にとっては、ヴァイオリンは食わず嫌いだったかもしれない。それでもピアノ派としては、まずは伴奏のあるソナタからと思い吉田秀和さんが好きなハスキル版を見つけた。K304はどこかで聴いたことがありなじみやすい。同時に買ったムター演奏の『ベルリン・リサイタル』に収まる28番よりも好きらしい。K526の入ったCDも探しているがなかなか見つからない。ひとの趣味は聞いてみなければ分からないものだとつくづく思い知った一件であった。先ごろ、あの思想家、丸山真男さんもクラシックには造詣が深いのを知った。曰く、「弦楽四重奏は墨絵のようなものだ」。焼物好きが備前焼にたどり着くように、終着のクラシック音楽は弦楽曲なのかもしれない。駆け出しのファンもやっと弦楽器に手が届いたかと目を細めて聴いている。
2010.05.08
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連休の初日、ファジアーノ岡山アウェイ戦の応援に瀬戸大橋を渡る。鳴門北インターまでは約2時間で到着。スタジアム入りする前に鳴門の渦を見学しようと鳴門大橋『渦の道』への観光客に混じるが、すでにファジカラーのユニフォームに身を包むサポーターがちらほら。隣接する『大塚国際美術館』の設立は大塚製薬によるものだし、徳島ボルティスの筆頭スポンサーの商品名はスタジアムのネーミングにもなっている。ここ鳴門はまさに大塚製薬の町のようだ。美術館からスタジアムのある大塚スポーツ公園への道沿いにはボンカレーやオロナミンCの看板がやたらと目についた。試合開始前のスタジアム入口広場では、『阿波踊り』が披露されて人気を博していた。昼食を当て込んでいたテント村のフード類は出店数も少なく、お目当ての『徳島ラーメン』には長蛇の列ができていて断念してしまい残念だったけれど。さて、先制されたゲームはPKを与えた時には万事休すと沈んでしまったが、地元サポーターの人数を上回るファジファンの熱烈声援で息を吹き返した。沢口選手や岸田選手の同点ゴールはもちろんだが、ビジター席の目の前で放った臼井選手のシュートは誠に痛快な決勝弾となった。ナイスゲームをありがとう。
2010.04.30
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クラシック音楽にハマって一年が過ぎた。今度はより良い音で聴きたくなるのが人情と言うものだろうか。今年になってオーディオ購入の積立貯金を始めた矢先のこと、第一生命の株式上場よる配当通知を手にした。わが家の大蔵省?でなくて財務省に頼み込んで資金提供を仰ぎ、夢の早期実現が叶った。早速に先着したアンプとプレーヤーに既存のスピーカーを接続してみる。家内はバドミントンに出かけたし、ストーブの前で寝そべるダックスをしり目に試聴三昧。やっぱりイイナ~これ。早くスピーカーが届かないかなぁ~。
2010.04.24
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ずいぶん前から母親と交わしていた鶴山公園の桜まつり見物の約束を、6人兄弟の末の叔母を伴って果たすことができた。今年喜寿を迎える母親は冥土の土産ができたと大喜びだったが、倅としては嬉しいような反面寂しい気持ちがした。マジックショーを横目に見ながら登る階段は老母には少しキツイかなと心配したものの、頂上からの眺めは絶景だから元気を出して行ってみようと促がすと、案外軽く応じて頑張ってくれた。雲海を見るような満開の桜に、空を飛んでいるようだと感嘆の声を上げてうっとりとしていた。復路の急な下り坂では、叔母の一言により照れることなく手を差し伸べたのだが、子供が手をつなぐような気やすさで握り返されてこちらがドギマギしてしまった。まだ背負ってその軽さに驚いたことはないけれど、それに近い感傷にひたってしまった。また一緒に訪れることを祈るしかない。
2010.04.07
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吉備津神社から吉備津彦神社への往復約4キロの道程をウォーキング。○○街道と呼ばれた山沿いの道は結構な車の通行量で歩き難い。吉備津彦神社境内に一本だけある桜は満開で、隣接した吉備の中山登山口にある桜たちも艶を競っていた。今宵も張り巡らされた提灯に明かりが点ることだろう。
2010.04.07
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J2第5節の栃木SC戦、MF岸田選手に待望の初ゴールが生まれた。強烈な左シュートがネットを揺さぶった瞬間、スタンドは総立ちになった。これがあるから辛抱に足を運ぶことができるのだろう。しかしながらゲームは1:2で、またしても敗北。この日の県下では桜満開のニュースに溢れていたが、カンコースタジアムの桜は未だ一分咲きである。早く満開の花の下で美酒を味わいたいものだ。岸田選手、うなだれることはない。よくやった。次の大分戦をいただこう。そう言えば、野村カープもまだ一分咲きのままだ。早くしないと近所では鯉のぼりが泳ぎ始めた。
2010.04.05
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半田山植物園の桜は五分咲きくらいです。三十数年前にここで開いた夜桜見物では、傾斜地のため酔っ払って転げたような記憶があります。酒盛りをするには不適切な高台の桜の名勝地です。<花壇のチューリップは一分咲き><ビッグツリーの枝垂れ桜><隣のカメラマンに倣って狙った構図>
2010.04.02
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北区足守にある『近水園』の桜は一分咲き。木下利玄の生家を復元中。4月4日(日)には桜まつりが開かれる。
2010.03.30
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3月の天候は「手のひら返し」、早朝から飛来する黄砂は風と共に去ったものの、風下から高く蹴り上げられたボールは流される。後半の終了寸前のクロスに合わせたヘディングシュートは一瞬決まったかに見え、スタンドのサポーターたちは総立ちになったが際どく外れていた。結局、ロアッソ熊本戦は引き分けに終わった。○●△勝ち点4での9位は昨年に比べれば上出来だろうか。3月の天候のように手のひらを返したようには強くなれないものか。この日試合前にゲンを担いでファジ勝フードを買ったら嬉しいことがあった。米粉パンを販売する女性が私たちを熊本から来たファンと間違えて、とても親切にパンの説明をしてくださり感激させられた。ゲーム前の石井県知事の挨拶でも遠来のサポーターへのもてなしの言葉が気持ちよく語られた。アウェイの観客は思った以上に観察眼が鋭いので、ボール・コントロールもさることながら、もてなしの心は観戦マナーと共にたなごころにして欲しいものである。
2010.03.22
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先週の初戦アウェイ勝利に気を良くして臨んだホームの開幕ゲームは、残念ながら惜敗。試合開始直後は動きに硬さが見られ、4分にフリーキックから得点を与えたときには、スタンドはあまりのあっけなさにキョトンとして声が出なかった。相手FW大黒の生きのよさばかりが目についていた。それでも後半は敵ゴールを脅かすシーンもたくさんあって、昨年のようにコロッと負けてしまう脆さが消え、勝ちに行けるチームになった印象をもった。なかでも神戸から今季加入したFW岸田(9)がいい。彼は関西学生リーグの覇者・関学大サッカー部の出身であり、OBとしても熱烈にエールを送っている。次の熊本戦での得点を期待している。
2010.03.15
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さあ、J2開幕──ファジアーノの開幕試合・対愛媛FCの観戦は天気模様を眺めながら、テレビ観戦か現地入りかと考えあぐねていたが、ここはやはり雨でも気合をいれてスタンドから声援を飛ばさねばと決心して駆け付けた。みかんどころ愛媛とあってスタジアム周辺はチームカラーのオレンジ一色。それでもファジアーノ・サポーターたちは負けてはいない。到着した選手たちを迎えた応援コールでは、地元ファンの度肝を抜く熱烈かつ洗練されたスマートな印象を与えた。このスタジアムの愛称はご覧の通り『ニンジニアスタジアム』。通称『ニンスタ』である。はじめはニンジンかと思っていたが、これはスポンサー会社の『ニンジニア・ネットワーク』から命名されているそうだ。リサイクルトナーの通信販売をする同社のポリシーは“エコ”と“コストダウン”らしい。さて、試合は西野選手のPKゴールによる1点を死守しての辛勝となった。これはきっとシュート数で上回る相手チームがスポンサーに敬意を払って“エコ”に徹したからに違いない。スタジアム入りの前に立ち寄った石鎚山SAで買った“はるか”みかんを食したのも功を奏したのかもしれない。まずは願ってもない開幕勝利となった。
2010.03.08
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グルダ・プレイズ・ショパン/24の前奏曲、ピアノ協奏曲第1番、4つのバラード、夜想曲第13番、舟歌嬰ヘ長調、夜想曲第5番、ワルツホ短調(遺作)、夜想曲第17番、そして愛の墓碑銘。『訪ねて』 フリードリヒ・グルダ、訳:久野理恵子私はあらゆるところを訪ねて行った、ただ訪れただけ。さまざまなところを旅して、こんなに遠くまで来てしまった、東京、アイダホ、リオ・デ・ジャネイロ覚えきれないほどいたるところをただ訪れただけ。それでいったい今は?私にはもうあの頃の若さはない。まもなく旅立ちのときが、この世を旅立つときが、71番*列車を待つときがくる。でもたいしたことではない──特にお前には、そうだお前だ、、、あばずれ!私だってかまいやしない、どうせ ただ訪れただけのことだから。*71番列車はウィーンの中央墓地に行く。背中を見せるグルダとこの詩、遺作となったショパンのワルツ、彼はいったい何を伝えたかったのだろう。
2010.02.25
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モーツァルト:ピアノ・ソナタ第17番ニ長調K576/フリードリヒ・グルダ(ピアノ)。グルダのモーツァルト、吉田秀和さんの推薦盤を輸入盤で見つけた。アーカイブシリーズの全集とは音源が違うらしい。たぶん聴き比べても自分には分からないような気はするが、リリー・クラウスとの違いはハッキリ分かる。出だしのピアノの音を聴いたかみさんからは「汽車♪汽車♪シュッポ♪シュッポ♪に似とるがぁ~」と鋭い突っ込みを入れられた。ショパンのピアノ協奏曲を聴いて都はるみの演歌みたいな節があると指摘されたこともある。音感は自分よりも数段上なので、憤慨しながらも黙ってうなづいている。それでも最近は、好きなテレビドラマに流れるクラシック曲を言い当てたり、少しずつ理解を示してくれるようになった。その代わり『冬のソナタ』の再放送やGLAYのアルバムにもお付き合いをしている。
2010.02.19
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プーランク:ピアノ曲集/パスカル・ロジェ(ピアノ)意外に人気の高いフランス六人組のひとり、プーランクのピアノ曲CDをやっと手に入れた。聴いてみたいクラシック曲は山ほどあって、グルダにハマってつい取り残されていたのがプーランク。哲学者を連想するピアニストの名前もフランスの香りが漂いブラボー。彼はフランソワ・クープランの子孫のようで、クープランとプーランクは似ていてややこしい。同じ名のフランソワが演奏するラヴェルの曲にクープランの墓というのがあったような、何とも紛らわしいけれど、クープランていったい何者なんだろうか。京都在住の音楽家、Qiniumさんの『フランス音楽の扉』は音楽案内の手引きとしてとても役に立っている。先生に聞いてみることにしよう。
2010.02.10
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中央卸売市場の青果会社に勤務するJ子さんから評判を聞いていた、ふくふく通りにある手づくりパン工房『あおぞら』の“あんバタ”を買いに寄った。入り口には「あんバタあります」の札が架かっていて、その人気ぶりがうかがえる。“あんバタ”に病みつきになった彼女は毎日の昼食に食しているらしく、ダイエットが気になっているようだ。そんな彼女から先週の休日に、“アバター”を見に行こうとお誘いの電話が家内にかかって来ていた。“あんバタ”と“アバター”、語呂は似ているが全く似て非なるものだ。私は映画“アバター”はどうも気持ちが悪くて見る気がしないが、“あんバタ”ならば笑窪が出るかもしれない。
2010.02.02
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仕事場から田圃道を東進すると旭川西岸に突き当たる。土手下は護岸整備が行き届いており散歩にはお誂え向きのコースとなることを発見した。毎日渡っている旭川大橋も下から見上げると、また違った顔を見せるから不思議だ。ものごとは大所高所(低所も?)から見なくてはならない道理である。右岸沿いの遊歩道を南へ約20分ほどのところに住吉神社が鎮座する。航海の守護神のようで燈台らしきものがある。その少し南にはテニスコートが何面かあるが人気はいつも無い。この次にはラケット持参で相棒を連れて来たい。賽銭をあげてUターンすれば、ちょうど1時間の散歩コースとなる。
2010.01.30
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高梁市歴史美術館で開催中の『清水比庵の世界』会場に入ってすぐに架けられた『耕して』の書には八十四歳の署名がある。対面に架かる『富士山』の画には、な、な、なんと九十三歳と記されている。歌人比庵の短歌はもちろんのこと、味わい深い題辞と慈悲溢れる素朴な墨蹟は素晴らしい。“今良寛”と称される所以であろう。「富士の山見ゆるところにをる人は、あした夕べにたのしかるべし」。富士登山を計画中である矢先に、登山歴先輩の友人から言われた言葉が頭を過った。「富士山は登る山ではない。眺める山だ」と。比庵先生も富士山に憧れていたのだろうか。「会布毎仁親志起可毛餘語留毎楽之幾閑母与永久安禮今日者」。これは漢文ではない。単に当て字で認めた茶目っ気が愛らしい。「あふごとに親しきかもよ、語るごと楽しきかもよ永くあれ今日は」。本日もっとも気に入ったのは、枝垂れ梅の画に添えられた『毎日佳境』の四文字。これは座右の銘になりそうだ。高速道路を使って出かけた比庵特別展、茶碗に染め付けられた「有朋自遠方来」を見たときには「良く来たね」と比庵の声が聞こえたようだった。
2010.01.28
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暖かな陽射しの昼下がりに山手村の建築清掃現場をのぞいた後、吉備路風土記の丘自然公園の界隈をウォーキングした。というのも隣に住む兄貴分が運動不足による筋肉減退により歩けなくなった話を聞いたばかりで、居ても立ってもおれなくて寸暇を惜しんでも運動しなくてはと思い知ったからである。五重塔~江崎古墳~吉備路郷土館~国分尼寺跡~こうもり塚古墳と歴史一周コースを約一時間かけて歩いた。吉備路郷土館の前庭の紅梅はすでに花開いているし、畑には背丈は低いが黄緑の絨毯を思わせる菜の花が咲いていた。一足先に春を満喫といったところ。散策する年配のご夫婦や一眼レフを抱えたアマチュアカメラマンの姿が見受けられる長閑な風景に気持ち良い運動になった。少し物足りないくらいだ。とは言っても二月にここで開催される吉備路マラソンにはちょっと手も足も出ない。
2010.01.27
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バッハ・アーカイヴ/グルダ・プレイズ・バッハ、フリードリヒ・グルダ(P)。バッハと言えばグールドが定説になっているそうだがグルダをお忘れなく。セルメガネの写真はとても若々しくて、この頃はまだ髪の毛もフサフサだったようだ。アーカイヴのシリーズは先発のモーツァルトに続き、今年生誕200年を迎えるショパンも来月発売される。
2010.01.25
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ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ全集、フリードリヒ・グルダ(P)。グルダ演奏のベートーヴェン、ピアノ・ソナタ第8番『悲愴』が素晴らしい。どちらも輸入盤になるがケンプの全集とグルダのとで迷った末にこれに決めた。名盤の誉れ高いバックハウスは哲学的イメージが強く、暗くて厳めしい。優しい目をしたケンプは慈しみ深くて好感が持てるが弱々しく感じてしまう。その点グルダは一番伸び伸びと自由に歌っているようで聴きやすい。決め手は演奏者の容貌にも大いに影響される。髪のふさふさした二人よりも禿げたグルダに共感を覚えたのは、あながち選定理由にならないとは言えないだろう。
2010.01.15
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『ショパンに飽きたら、ミステリー』/青柳いづみこ著(創元ライブラリー)。ドビュッシーの研究家であり芸大教授でもある現役ピアニスト、青柳さんの音楽とミステリーに関するおもしろいタイトルの本である。『ベルガマスク組曲』が気に入って、ドビュッシーを聴き漁ったり読み漁ったりしているうちに思わぬ展開になってきた。ミステリー小説は学生時代に読んだ松本清張、横溝正史、コナン・ドイルくらいしか知らないので、どれも初物尽くしである。同著に登場する日本人作家では、宇神幸男さんの『神宿る手』がおもしろそうだ。ハイドシェックの宇和島ライブは余りにも有名であるが、そのコンサートの仕掛人が何と宇神さんらしい。古本屋にズラリと並ぶミステリー作家たち、棚の占拠率トップの赤川次郎さんに続き内田康夫さんもかなり多い。けれど宇神幸男さんの作品は見当たらない。仕方なく生まれて初めて多作のふたりの音楽ミステリーを買った。赤川次郎著『インペリアル』と内田康夫著『紅藍の女殺人事件』。フランス音楽に精通する青柳さんのアルバム『水の音楽』は、とても気になってはいるが未だに聴けていない。ピアニストとしての彼女を等閑にして著作物ばかりにうつつを抜かしていては、『ミステリーに飽きたら、青柳いづみこ』になってしまいそうだ。
2010.01.07
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あけましておめでとうございます。2010年はウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートと共にスタートした。楽しみにしていたプレートル指揮の演目はヨハン・シュトラウス父子の曲ばかりで面喰ってしまった。唯一知っている曲『美しく青きドナウ』がアンコールで演奏されて拍手が起こったとき、突然に演奏が中断されて指揮者と楽団員から新年の挨拶が投じられたのは最高のサプライズだった。ヨハン・シュトラウス父子のポルカやワルツが主演目のコンサートであること、アンコールの2曲目には『美しく青きドナウ』が演奏されること、そしてその冒頭で拍手が起こると中断して新年の挨拶をすることまでもが“ならわし”となっているとは後で知った。このコンサートでも棒を振ったことのある小澤征爾さん、サイトウ・キネン・フェスティバルの放映ではブラームスの『交響曲第2番』を拝聴できた。よく見ると小澤さんは指揮棒を持っていないのを発見した。今年恩人からいただいた年賀状には『温故知新』の言葉が記されていた。「故きを温ねて新しきを知る」、昨年から『新』ばかりが目につくけれど、先人の知恵を戒めとして謙虚に受けとめる年にしたい。
2010.01.04
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ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番「皇帝」、フリードリヒ・グルダ(P)、ホルスト・シュタイン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。二枚目の「皇帝」を買った。すっかりグルダのピアノのとりこになってしまった。グルダ・ノンストップ。ままならぬブログ更新であるが、いつの間にか話題はクラシック音楽ばかりになってしまい「ブルーリボンサービスの流儀」はどこへやら、これではタイトルの変更を余儀なくされそうだ。今年の漢字「新」の字を冠するのはどうだろうか。さて、いよいよラス前となった仕事はもっとも長いお付き合いの工場、例年通りの御用命をいただき、いつもと変わらぬ年の瀬を迎えることができ感謝に耐えない気持ちでいっぱいである。今年の師走はどこかいつもと違う冬の印象で、世の中の不景気を強烈に肌で感じた。古典派のお客様はもちろん大切にし、新ウィーン派のお得意様を開拓しなくてはならない。ブルーリボン・ノンストップ。今夜は一年を締めくくる最後の忘年会、気の置けない旧友と飲んで語らい元気を取り戻したい。また、ブログ交遊の皆さんにはいろんなご教示をいただき感謝申し上げます。お世話になりました。最後はやっぱりこれを聴いて締めなくてはなりません。
2009.12.29
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「ちんどん彩乃也」さんを貸し切っての忘年会はカラオケパーティ一色となり、店主のアルトサックス演奏は絶えることなく繰り広げられた。一年に一度しか歌わないと決めていたが、どうやらついにその日が来てしまったようで観念した。音をはずしながら『時代おくれ』を歌い、冷や汗もののカラオケタイムとなった。H田社長のレパートリーは西田佐知子や石原裕次郎の名曲が多く、勧められるままに飲み干していた焼酎の勢いもあって、何と私自身前代未聞となる2曲目に『恋の町札幌』を歌ってしまった。サックス演奏をバックにしたせいか、こんなに気持ち良く歌えたのは生まれて初めてだ。「窮すれば通ず」とはこのことだろうか。
2009.12.28
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取引先カーディーラーの店長の紹介でご縁のできた、某包装資材会社のH田社長に忘年パーティーへのお誘いを受けた。ゴルフも歌もめっぽう上手く、絵画への造詣も深くて、聞きやすい関西弁を操る侠気に富む長身のルックスは羨望の的である。そんな敬愛する社長が連れて行ってくださるお店は『彩乃也』さん。表町三丁目にあるからと言って店主の携帯番号だけ教えてくれた。詳しい場所までは端から説明する気配もなくて、聞き返せば戻ってくるセリフは分かっているので承知する。早速ネットで検索するがヒットしない。さあ大変だ!しばらくやっていると『ちんどん彩乃也』さんというのが現れて、ちんどん屋を営むご家族で居酒屋を始めたニュースに遭遇した。想像もしていなかった面白そうなお店に、さすがにH社長の好みそうなお店だと唸らされた。今度は『ちんどん彩乃也』さんで調べてみた。なにっ!トップページにはomotannさんの「てすさび日記」が表示されているではないか。なんだかホッとした気持ちになって、すぐに電話をかけさせていただいた。突然の電話で驚かせてしまい恐縮しているが、聞けば店主はomotannさんの後輩だそうで、アルトサックスの生演奏も聴けるようだ。さすがに先輩方は遊び上手というか、心得ているなとの思いを強くして一件落着した。ありがとうございました。楽しんで参ります。
2009.12.26
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ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ≪悲愴≫≪月光≫≪熱情≫≪告別≫、フリードリヒ・グルダ(P)。吉田秀和さんの「世界のピアニスト」を読むと、グルダのページにもっとも多く費やされており、そのイチオシぶりがうかがえる。グルダのピアノソナタをアマゾンで検索すると在庫なしか中古品でも数千円、手に入れるには輸入盤の全集しかない。ところが、行きつけのBOOK-OFFでこのCDを発見して目を疑った。なんと750円也。早速試聴してみると、これがベリーグッド。今まで聴いていたバックハウスの録音は堅苦しくて息がつまりそうだったけれど、こちらはとても聴きやすくてピタッとはまった感じ。吉田さんありがとうございます。
2009.12.24
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エリック・サティ/「きみがほしい」、フィリップ・アントルモン(P)。買うのが少し気恥ずかしいようなタイトルのサティのアルバムだが、「金の粉」という曲を聴きたくて勇気を出して差し出した。もちろんブログ仲間の、ご存じ「金の粉さん」の影響である。こんなピアノ曲が弾けるなんて感動ものだ。アルバムに収められたなかでは「グノシェンヌ第1番」と「ジムノペディ第1番」が大のお気に入りである。昨夜、ヘッドフォンでベートーヴェンのピアノソナタを聴きながらうたた寝をしていたら、水谷豊主演のテレビ番組でこの曲が流れていたので上さんに叩き起こされた。「好きな音楽が流れとるよ」に続いて「早くお風呂に入りなさい!」と、いつものパターンだ。全く「きみがほしい」なんてどこ吹く風である。
2009.12.22
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本日発売!待望のWii版ゲームソフト『テイルズ・オブ・グレイシス』が出た。昨夜、ソフト開発に携わる長男からPRのメールが届く。もちろん弟たちのところにも送信されていることだろう。インターネット時代だから口コミでの販売拡大は凄いだろうが、逆にクレーム対処も大変なようだ。しばらくは待機の日々が続くらしい。「わたし作る人」に終わらず売上向上にも目を向けれる人になって欲しい。3人が揃うだろう正月休みには、ゲームをクリアしてもらいエンディングのテロップに流れる息子の名前を拝みたいものである。Wiiをお持ちのみなさん、是非とも挑戦してくださいますようお願いいたします。
2009.12.10
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師走の迫る晩秋の宵にヘンデルの大曲『メサイア』を聴いて感激した。合唱のバス部門に名を連ねる大学のM脇先輩のお誘いにより、生まれて初めての体験をさせてもらった。大曲というだけあって1番から53番まで全曲を披露すると、途中に15分の休憩を挟んで延々と3時間近くになる。指揮者はもとよりヴァイオリンやヴィオラ、チェロの奏者は片時も休む間なく演奏し続けている。体力が要るだろうなと感心させられた。ドビュシーやフォーレのフランスものにハマって毎夜CDを聴いているが、やはり生演奏に勝るものはないと実感させられた。耳だけでなく五感で伝わってくる音楽からは、演奏者の想いが放たれている気がした。コーラスではかくしゃくとしたM脇先輩のお顔に漲る充実感と迫力に圧倒された。音楽は一流の演奏を聴くに限ると思い込んでいたけれど、本当に音楽を愛する人たちの演奏には、また違った良さがあるものだと知った。師走の合唱と言えば『第九』、昨日の休日の朝には洗濯物を干す家内が鼻歌で第九を歌っていて驚かされた。これはこれで良いものだ。
2009.11.30
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ショパン:12の練習曲/作品10・作品25、マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)。超絶技巧ピアノ曲ともいえるショパンの練習曲集、ポリーニ版とブーニン版が並んでいて迷った挙句にポリーニ版を選んだ。スゴイ!あのミケランジェリも真っ青だろう。どの音楽誌を読んでも推薦盤になっているわけだ。完璧。ピアニストによっては得意な練習曲だけ弾き全曲演奏は敬遠することもあるらしく、ホロヴィッツなどにもその節があるらしい。青柳いづみこさん著作の日本人ピアニスト・安川加壽子さんの演奏を聴いてみたい気がする。クラシック音楽を聴き始めた頃には、どの作曲家のどの曲を聴くかが主題となっていたし、演奏者や指揮者によって同じ曲なのに大きな違いはないだろうと高を括っていたけれど、これは大変な認識不足であった。好きな作曲者の好きな曲目、しかも好きな演奏者による名演となれば、巡りあうのは大変に低い確率となり、宇宙的な広がりを持ってしまう。まして次から次へと新世代の演奏者が誕生している。結局は人の縁と同じように、好きな演奏との出逢いに感謝するしかなさそうだ。
2009.11.19
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ドビュッシー:前奏曲第1巻/子供の領分、ベネデッティ・ミケランジェリ(ピアノ)。安川加壽子、バルビゼに師事したピアニスト・青柳いづみこさんは、ドビュッシー研究の第一人者の文筆家であり、あの青柳瑞穂さんのお孫さんらしい。古本屋で偶然に出会った著書『ピアニストが見たピアニスト』では6人のピアニストが詳細に語られ、興味津々で読み終えた。アルゲリッチはどうしてソロを弾かないのか。ミケランジェリはなぜ歌を封印してしまったのか。リヒテルはなぜ暗譜で弾くのをやめたのか。ご自身でもドビュッシーの曲をCD発売している彼女がイチオシのピアニストはミケランジェリと知り、早速買い求めた。手元のドビュッシー演奏者、フランソワ、アース、ギーゼキングと聴き比べてみると、確かにその透徹した響きの演奏は完璧と呼ぶにふさわしい。それでもなぜかミスタッチの多いと言われるフランソワに惹かれるのは好みであろうか。ミケランジェリの容貌にはどうも近寄りがたいものがあり、そういう意味ではブーニンはよほど好感が持てる。ブーニンリサイタルのアンコール曲『よろこびの島』もフランソワ版で聴いている。
2009.11.11
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