carefree+にゃんこ

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2020.06.29
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カテゴリ: 日々あれこれ
村上春樹さんの著書は
「猫を捨てる 父親について語るとき」だが
私は「犬を捨てる 父親について語るとき」
を綴ろう

ちょっと真面目な話になりますが
私が小学2年の頃
父が子犬を突然、持ってやって来た

持ってやって来たって変な言い方だけど…。

結局は私が中学1年の時に

当時は半分別居状態で
母と私は
父の住むマンションと
母の実家(祖母と伯母が住んでいた)の
一軒家を行ったり来たりしていました

父が子犬を持ってきたのは母の実家

母や祖母に何の相談もなしに
叔母(父の妹)が飼っていた犬の子を
貰ってきたのだった

当時私は、そんな事情を知らずに
のんきに子犬は私へのサプライズプレゼント♪


大喜びする私の姿を見て
犬を返してこいと言えずに
祖母が犬を飼う事を決めたみたい
この子犬は「ちゃこ」と名づけられ
17年と9か月生きてくれて大往生でした


単身で県外に行き
そこで犬を飼うのですが…

元々3年間の単身生活と初めから決まっていたのに
シェパードの血をひく大型犬を飼ってしまうのです

父の単身生活先は当時
まだ野犬がいるようなド田舎で
犬(大きいのにチビという名前)にとっては
最高の場所だった

チビは頭のいい犬で
あちこち置いてある
野犬駆除用の毒団子を食べることはせず
隣りの家に飼われていた
小さい犬を野犬から守ってあげたりもしたらしい

3年間の単身生活が終わり
地元に帰ろうとなった時
当たり前のようにチビを
家(母の実家)に連れてきた

これには母も祖母も激怒
うちには、すでに「ちゃこ」がいるし
うちは大型犬を育てていける環境ではない

今まで田舎で
伸び伸びと広い庭で遊びまわっていたのに
いきなり地方都市の駅近住宅に連れてこられ
散歩だって、ままならない

しかし父は家の裏に犬小屋を設置し
チビを置いていってしまうのである
幸いなことにチビは自分より小さき犬には
とても優しいらしく
「ちゃこ」とは仲良くなれましたが…

父は最初こそは
マンションから母実家に
チビの散歩のために通っていたが
仕事を理由に段々と足が遠のき
父と母の喧嘩も増えていったようだ

チビは頭がいいがゆえに
私や母には懐かなかった
父だけがチビが認めた
唯一のご主人様だった

ちゃことチビ2頭を飼うようになって1年
両親の離婚話しが具体化し始めた時に
チビをどうするかが問題となった

祖母は二度と家に
父が踏み込むことを許さなかったので
チビをここに置いておく事をよしとしなかった

私が面倒みるから
チビを飼いたいとお願いしたが
チビの主人は父であり
私では無理だと言われた

確かにチビは
私や母を馬鹿にしている感じだったし
なによりも力が強く散歩が困難で
父が来ない日が増えるにつれ
運動不足でストレスが溜まるのか
私が散歩に連れていこうとしても
唸って犬小屋から出てこない日もあった

そんなこんなで揉めていたが
父が知り合いにチビを譲ると言い出した
山の方に住んでいる知人で
ここよりも格段にいい環境で
チビは過ごせるというのだ

私は泣いてしまったが
休みになったら
チビに会いに連れていってくれる
そのほうがチビも幸せだ
と、父に諭され了承したのだが…

その後
何度頼んでもチビには合わせてもらえず
学校や遊びが忙しくなり
父に会う事すら、しなくなってしまった

その後
会社の同僚と
再婚した父との交流は断たれたまま
時は流れ

伯母が肺癌で亡くなり
祖母は認知症のすえ亡くなり
チャコも老衰で亡くなった
更に時は流れ

私は結婚して
県外に住んでいたが
帰省した時に
母に聞いてみた

あの時チビはどこへ行ったのか。
チビは
ここに居た時よりも幸せになれたのか。と

最初は、もごもご言っていた母だったが
「もういいから本当のことが知りたい」
と私が詰め寄ると
「ごめんね」と言って話してくれた

最初は母も父の話しを信じていたらしい
いや、本当は信じてはいなかったけれど
信じていることにした
が、正しい言い方だろう
心のどこかでは疑問があったが
問わなかったのだと思う

「チビは保健所に連れていった」
のちに母は
父からそう聞かされたが
私には絶対内緒にしよう
墓まで持っていこうと決めたらしい

何度も「ごめんね」と母は私に謝ったが
悪いのは、いい加減な気持ちで犬を飼った父だ
飼育環境も考えずに勝手に連れてきて
自分では飼育できなくなり
困って捨てたのだから

母は、よく父のことを
「何を考えているのか分からない」と言っていたが
私には分かる
父は「何も考えていない」のである


母が亡き後、少し父との交流ができた

私の夫が、父を誘ってくれるので
1年に2回ほど一緒にお酒を飲む機会もある

父との会話の中で
今、私たち夫婦が猫を飼っていることが話題になった時に
父が「自分も飼いたい」
と言い出したので
「あなたには、この先一生何も飼ってほしくない」
と口論になった

今でも、たまに電話連絡や
年に何回かは顔を合わせるが
私は父に
心を許すことはないだろうと思う

そして、これは母には言わなかったが
父はチビを保健所に連れていったのでなく
山に捨ててきたのだと私は確信している

あの父が
わざわざ面倒な手続きをしてまで
保健所に連れていくわけがない

ごめんねチビ
私がもっと大人だったら
助けてあげられたのに


nia
私は今あなたを
幸せにしてあげられているのかな






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最終更新日  2020.06.29 20:48:30
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nia にあ キジトラの男の子
誕生日 2019年6月1日(推定)

生後1か月頃に保護され
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