
「たった一つの真実」を明らかにすることの難しさを描ききった作品。
おりしも現実の世界でも、痴漢事件で一貫して無実を主張し続けたにも関わらず有罪が確定し、収監される男性のニュースを見た。泣き崩れる妻、出所後にもういちど争うという男性の姿を見ていたら、本当に冤罪なのではないかと思ってしまう。
でも、罪を逃れるために一貫して否認を続ける真犯人だって存在しうるわけで。
別のインタビュー記事で、取り調べを行う刑事に「取り調べ中にこの人物が無罪だと思ったことはないか」との問いに、「有罪だから逮捕されているんだ」と答えていたことを思い出した。 確かに、そうなんだけれど・・・
この作品の中で描かれている、警察、検察の取り調べ方や、法廷のやりとりの不自然さ、裁く側の個人的な事情・・・こんな方法で人の罪を決定してきたのかと愕然としてしまう。
たとえ裁判員裁判制度で一般人が登用されても、この理不尽な世界を切り崩すことは容易ではないだろう。
その中で、一般人は自信を持って人を裁くことができるのかもとても不安だ。
『アヒルと鴨のコインロッカー』 2010.03.26
『サガン』 2010.03.25
『THIS IS IT』 2009.11.09