イエローミワの徒然草

イエローミワの徒然草

頭の中で歌うおばさん達・ファンキーあみー


 私が、このおばさんの存在を人に告げてかれこれ20年になるだろうか…。っていうか、それまでは、人は頭の中にこのおばさん達がみんないるんだろうと思っていた。「うっそやん!!おもっしろーい」とかみんなに言われ、「え?私だけ?」とちょっと、愕然とした。なんで、こんなおばさん達が、住み着いたか考えてみると、それはカントリーの娘だった小学校時代にさかのぼる。その頃から、音楽ダイスキだった私だが、周りには、歌がなかった。山と山の間の村は、ラジオもよくひろえない。ジジババの多い村、レコードなどみたことがなかった。テープレコーダーなんて夢のまた夢。唯一頼みの綱のテレビの歌謡番組で歌手が歌うと、食い入るように集中した。放送翌日、郷ひろみの「よろしく哀愁」の歌詞を全部聞き取った友人は、クラスのヒーローになっていた。そんな時代、歌が好きすぎた私は聞いたそのまま、フルオーケストラで頭の中で再生する技を身につけていた。そのおかげで、いつでもどこでも退屈なんかしない。30分待たされる大衆食堂の待ち時間さえ、私にとっては頭の中でコンサートが開かれている。(これって心理学では妄想癖というのでは?)その頃は、聞いたそのままを、そのままの歌手が歌っていた。変化が現れたのは、ある日「夜のヒットスタジオ」で黒人のおっさんグループが「ライオンは寝ている」を歌った時だった。体の中を電流が走り、「えっ?!何これは?」と、来る日も来る日もその事が頭から離れなかった。(後で、それがアカペラなんだとわかるが、その時はアカペラって言葉はまったく知られておらず、みんなに説明すると「人間カラオケのこと?」とか、言われる日々がつい最近まで続いた)前からハモルのは好きだった。キャンディーズも頭の中で3声でハモってくれていた。でも、それからというもの、全ての曲にハモリがついた。そして、中学校にエレクトーンが入った時、リズムというものに出会う。スローロック、スィング、ボサノバ、…。ああ、心が踊る、誰かが踊る、そして誰かが歌い出す。誰?あなたは誰?…それが、ファンキーあみーごすとの出会いだ。以来、彼女達は、私の時間の隙間を全て埋めてくれた。ダイスキな音楽をいつでも感じさせてくれた。…改めて、サンキューです。そして、来年、どうか私を助けてください。「おばちゃん達を出せ」とかなり絞られそうな状況です。「何で、こんな音なんよ!」「だって、おばちゃんがそう歌ってんねん」あまり、難解なジャズコードで歌って私を困らせないで下さい。私より、あなた達に期待している仲間たちの為にも…。




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