*モナミ* SMAP・映画・本
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お久しぶりのブログ更新がSMAPのことでもマッドマックスのことでもなく、映画『パッセンジャー』の感想ですみません。どうしても長文書きたくてね!そしてかなりのネタバレですので、ネタバレがイヤな方は回避してくださいね。2回目の『パッセンジャー』、初回でも若干の違和感をオーロラに感じていたのだけど、まぁクリプラ沼民なのでどうしてもジム寄りになるのは申し訳ないですが、やっぱりオーロラにイライラした。イライラというか最初から、オーロラのホームステッドllへの移住動機が、金持ち娘の道楽にしか思えなくてね。ジムは、人もモノも溢れ、あらゆるものが使い捨てにされる地球ではなくて、自分のようなエンジニアが必要とされる新しい星で、自分の家を建てたい、という目的があった。それがたとえ夢物語でも、一生収入の20%をホームステッド社に取られるとしても。対してオーロラは、偉大な父を持つコンプレックスから逃れるため、そして、「コロニーから帰ってきた唯一の作家」として認められたい、という自己顕示欲のために、たくさん友だちもいた地球を捨て、往復チケットでゴールドクラスに乗船した。コロニーに1年だけ居てまた120年かけて250年後の地球に戻るって、それってものすごく孤独だよ?知ってる人、誰もいないんだよ?自分の属していた文化も、なくなってるかもしれないんだよ?もしかしたら地球もなくなってるかもしれないんだよ?そういうの、ちゃんと考えてる??とそこからもう、オーロラに感情移入できなくなってきたのだけど。ジムは一人でいた1年間、助かる術を船内中探していた。色々作ったり壊してたりしていた。でもオーロラは、目覚めてから何もしてない。本を書いたり(それも自分の指すら使うことなく!)、プールで泳いだりジョギングしたり、綺麗なドレス着て綺麗に化粧して。自分で気晴らしを探すことすら、しなかった。デートに誘ったのはジムだけど、吊り橋効果で発情してジムを求めたのはオーロラからだからね。その後の何度かも、全部オーロラからだからね!よかったね!気晴らしが見つかって!(やっかみです(笑))ジムはオーロラに拒絶されてから一度も、指1本触れてないからね。力づくでどうこうすることもできたのに(それをしたらほんとに救いようのないゲス野郎だけど)、彼女に詫びて(詫びることさえ許されなかったけど)、自分のしたことを悔いて責めて、自分の存在を諦めて、彼女が憤怒で自分を殺そうとした時も、それを受け入れようとした。でもオーロラは、ジムを殺さなかった。それは愛とか許しではなくて、ジムがいなくなったら本当にひとりぼっちになってしまうから、というオーロラの妥協にしか思えなかった。憎い相手でもいてくれないと、自分ひとりでは何もできないから。「私の人生どうしてくれるの!」と言いつつ、何もしない(何もできない)オーロラ。拒絶され続けても、彼女を少しでも慰められればと木を植えたジム。という諸々からオーロラの立場で見ることがどうしてもできなかったのだけど、決定的だったのは、予告にもある「You die, I die」の前の台詞。字幕ではなく、英語でなんて言ってるか、確かめて!とんでもない自己中だな!ジムが死んじゃって、「愛する人が死んだ!」というよりも、「私が一人ぼっちになっちゃう!」とひしひしと思い知ったから必死で蘇生しようとしたんでしょ?とまでは、歪んだ見方は、しないけど(ちょっとした)。ということで、ジムのしたことは許されないことだけれど(あの状況では、「決して許されない」とは、私は言えない)、ジムだけを責めることはできない。共存ですよ、共存。惹かれあう、というよりも。その後、2人に本物の愛が芽生えたかは、分からないけど。まぁ2人しかいないのだから、どうにかやってくしかないし、ジムのオーロラへの愛と慈しみは、本物だから。となりました。ジムのしたことは酷い、倫理的に許されない、気持ち悪いストーカー野郎だ、という声が多いのも分かるけど、ジムの立場からも見てやってくれ、と。結構色々、頑張ってるよ?(笑) オーロラは自分を起こしたジムに怒りをぶつけるけども、 ジムには怒りをぶつける相手すらいないんだよ。 計画外に起こされて人生を台無しにされたのはジムも同じなのに。 そもそもジムが目覚めてなければ、アヴァロン号は大爆発起こしてみんな死んじゃってたからね。 でも冬眠ポッドは、透明じゃない素材にして欲しいなぁ(笑)。
2017.04.01