「 ハロウィン / HALLOWEEN 」 R-15
ジョン・カーペンター監督作「ハロウィン(1978)」のリメイクです。
■監督は、「デビルズ・リジェクト~マーダー・ライド・ショー2~ (2005)」、「グラインドハウス (2007)」のロブ・ゾンビ。
■主演マイケル・マイヤーズ役は、10歳の時のマイケル役がダエグ・フェアーク、27歳のマイケル役は、「デビルズ・リジェクト~マーダー・ライド・ショー2~ (2005)」でルーファス・ファイアフライ役を演じたタイラー・メイン。
■マイケルの母デボラ・マイヤーズ役は、夫でもあるヘヴィ・ロック界の風雲児ロブ・ゾンビが映画監督に初挑戦したホラー映画「マーダー・ライド・ショー(2003)」でベイビー・ファイアフライ役に出演して以来、「デビルズ・リジェクト~マーダー・ライド・ショー2~ (2005)」、「グラインドハウス (2007)」と夫の作品に出演しているシェリ・ムーン・ゾンビ。
ホラー専門サイト“GOREZONE”主催による2005年のホラー大賞において「デビルズ・リジェクト~マーダー・ライド・ショー2~ (2005)」で女優賞を受賞していますね。
■精神科医サム・ルーミス医師役は、賛否両論でありながらもその精神世界の切り口のセンスの良さを評価する声が高いキューブリックのバイオレン作品「時計じかけのオレンジ(1971)」のアレックスを演じた、マルコム・マクダウェル。
■ローリー・ストロード役は、スカウト・テイラー=コンプトン。
Story : 友人もなく、家庭でも愛されず、孤独に苦しみ続けた少年マイケルはハロウィンの夜、不気味なマスクを被って、赤ん坊の妹だけを残し、母親の恋人、姉、そしてそのボーイフレンドを惨殺してしまう。その夜からマイケルは厳重警備の精神病院に収容され、小児行動学者ルーミス医師の治療を受ける事になる。彼がマイケルの魔性を理解できる唯一の人物だったのだ。そして17年後のハロウィン―成長したマイケルが精神病院を脱出する…。
「2008年10月25日公開 」ー 作品情報より ー
恐がりなので、ホラーはほとんど見ないのですが、たまたまブログを書いている時に、試写会募集のメールが来たので、内容も確認せずにタイトルだけで応募してしまって、たまたま当選してしまったので観たのですが・・・
怖がりな私でも、内容的には単なる怖がらせる目的のホラーではないので、なんとか無事に鑑賞することができました。
この作品の中で、監督が意図するのは、狂気な殺人鬼と化した主人公マイケルの心理描写に重きを置き、壊れていく精神状態を肯定するシチュエーションを描いて、単なる恐ろしい殺戮目的の狂気性とは一線を画す構図で、恐ろしい事件を引き起こす過程に一つの答をもたらして示すことだったのかなと感じました。
ストリッパーをして働く母親が再婚して連れ子だった姉と弟のマイケルは、怪我をして失業中のストレスをぶつけているのか、毎日毎日母親と喧嘩が絶えず自分に罵声を浴びせ、つらく当たる義理の父親を憎んでいたのです。
そして、同じくそんな環境下で育った姉や、学校でいじめる同級生など、自分を愛さないすべてものに抱く単純な心理描写の過程・・・
孤独で未熟な子供の心に育っていく空虚で極単純な憎悪が彼自身を支配して行き、むしろ彼の心の空白を作って行くかのようであり、
愛しさか憎しみか・・・しか、生きている証がないマイケルが、仮面をはずして、妹の前で見せたにこやかに映っている自分と赤ちゃんだった可愛い妹の写真を指し示すシーンが妙に悲しくて胸を打ちます。
しかし、そんな勝手な共感を持った観客の一人である私に絶望を与えたのは、ラストシーン。
なんだ、ただの私の感違いな深読みだったのかと思える救いようのないラストのにちょっと納得がいかなかったり・・・・
~おしまい~
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