「 BOY A (2008) 」
■監督は、「ダブリン上等! (2003)」のジョン・クローリー。
■ジャック・バリッジ役は、ロバート・レッドフォード監督の「大いなる陰謀 (2007)」でトッド・ヘイズ役でデビューし、「ブーリン家の姉妹 (2008)」にも出演したアンドリュー・ガーフィールド。
故ヒース・レジャーの追悼の意を込めてジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルがヒースの役を演じる、テリー・ギリアム監督の「パルナッサス博士の想像力/The Imaginarium of Dr. Parnassus」にも出演しています。
ロバート・レッドフォード監督が発掘したブラッド・ピットに続き、彼もレッドフォード監督に発掘されたその容姿もさることながら演技の面でも期待大です。
■ジャックの後見人テリー役は、「マイ・ネーム・イズ・ジョー (1998)」でカンヌ国際映画祭において最優秀主演男優賞を受賞しているピーター・ミュラン。 「マグダレンの祈り (2002)」では、監督、脚本、出演の三役をこなしています。
■クリス役は、ショーン・エヴァンス。
■ジャックの恋人白鯨ことミシェル役は、ケイティ・リオンズ。
■ケリー役は、シヴォーン・フィネラン。
Story : 24歳のジャックは、子供の頃に犯した犯罪により少年院に入れられ、14年間の刑期を終え再び外の世界へ出ようとしている。ソーシャルワーカーのテリーから仕事とアパートが与えられ、彼は過去を隠し、名前も変え新しい生活を始める。運送業の会社に就職した彼は、同世代の青年クリスとコンビを組むことになる。職場にはミシェルという気になる女性もいた。ある日ジャックは、クリスに後押しされてミシェルを誘う…。
「2008年11月15日公開」
渋谷シネ・アミューズほか全国順次ロードショー公式HP http://www.boy-a.jp/
ー 作品情報より ー
久しぶりに、観終わった直後にもう一回観たいと思える作品でした。
ブリティッシュ・インデペンデント作品という事や決して明るいストーリーではないという前評判をチラット聞いていたので、ちょこっと覚悟して観に行きました(笑)。
そしてタイトルの「BOY A」、いわゆる「少年A」というところからも、今や世界中で問題となっている少年犯罪の是非を問う作品・・・・なのかなと・・・。
それについては、いろいろと思う所や言いたい事が山ほどあったのですが、本作は私の想像していた内容とはちょっと違っていました。
たいていこの手の作品は、悪魔のような殺人鬼と化すその背景や過程を描いて、その後の更生して社会に溶け込んで生きて行く困難さとか、それを受け入れる社会の先入観による反感や戸惑いなどから起こるドラマを描くことが多いので、この作品もその辺のストーリーなのかと思っていたのです・・・・。
10年間社会から隔絶されて生きてきた主人公ジャックは、後見人のテリーに今日から過去を忘れて生まれ変わるんだと言われ、新しい名前を考え、前科も自動車泥棒で3年入所したということにし、仕事も新しい住まいも決まり、何もかも初めての経験・・・マックに置いてあるメニューにしてもなにを頼んで良いのかさえもわからず、同僚との酒の付き合いや女の子の扱い方にしても、すべてが初めての経験であり、キラキラするほど眩しくすべてが順調だったのです・・・・
戸惑いながらも一生懸命な彼に周りは好意的でした・・・観ている側でさえあまりにもピュアな彼にはらはらし、応援する気持ちで観ていくのです。
ストーリーの展開は中盤以降から、自動車事故で怪我をしてしまった少女を助けて、英雄として周りの注目を浴び始める事により生じる大きなリスクが、徐々に彼に不安を与えることになっていき、親代わりの後見人のテリーの家庭事情の、ある些細な事から急速に暗転しはじめます。
その後の展開は・・・・・押して知るべし・・・。あなた自身で確かめてください。
前評判として、はまり役だったアンドリュー・ガーフィールドの好演に対する評価が高かったのですが、まさにこのピュアで繊細な元少年Aジャックを演じた彼の演技は絶賛に値するものでした。
そして、ケイティ・リオンズ演じる彼の恋人ミシェルは色白の小太りな女の子でしたが、思春期と呼べる時期がなかったジャックにとっては天使以外のなにものでもなかったのです。そんなジャックを包容力たっぷりにやさしく見守るミシュエルの姿も印象的でした。
ただひとつ疑問に感じたのは、刑期を終えて出所した犯人に賞金が懸かるってどういうことなのかぁなぁ~~っと (´-`).。oO(なぜ?)
イギリスってそんな事が許される国なんですかねぇ・・・・
罪を犯して捕まる前の容疑者とかならまだわかるのですけど・・・・・
そんなことに詳しい方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてくださいませ~
っともろもろの疑問などでもやもやしながら・・・・色々と彼の切ない人生などに思いを馳せ、罪を犯す事とは、などいろいろな事が頭の中でぐるぐるしながら複雑極まりない気持ちで帰途につきました(笑)
「画像はシネトレ提供」
~おしまい~
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