2012/04/30
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先日、防湿庫なるものを買ってしまった。

カメラのレンズなどを保管するための棚で、葉巻の保管庫が湿度を維持するのに対して、こちらは除湿が主な機能である。とはいえ、湿度が低すぎては却ってよくないらしく、だいたい40~50%前後に維持するのが目的である。

防湿庫なんて、ドイツに住んでいたころは聞いたことも見たこともなかったのだが、レンズに黴が生えたと言う話は聞いたことがあり、そうなると清掃に2万円近くかかるらしい。たまたまアマゾンで大型のタッパーウェアみたいなケースに除湿剤をセットで売っているのを発見して、やっぱり必要なのかと自問自答。毎日使っていれば大丈夫というけれど、家の近所に葡萄畑もないので1, 2週間カメラに触らない時もあり、買っておいた方がいいのかなぁ、と考えていた。まぁ、保険みたいなものである。

偶然、ハンファ・ジャパンという韓国メーカーのサイトのアウトレット品が送料込みで一万円弱であったので、とりあえずゲット。容量36リットルで2段棚があり、7本くらいある手持ちのレンズはすべて収まった。扉の上にある湿度計は42, 3%を示しており、これで一安心。

だが、オクトパスというブランド名で本社の所在はドイツと書いてあるが、サイトをみても正確な住所がない。ゴーグルで調べてもマレーシアあたりで流通しているらしいことまでわかった。そして英語のみのユーザズマニュアルを見ても、保存物と適切な湿度の関係といった一般的なことが書いていあるだけで、具体的にどういう仕組みになっているのか、どう操作すればいいのか全然書いていない。日本語化以前の問題だ。

どうも不安である。定評あるメーカーの防湿庫の半額以下だし、このマニュアルのノリでは表示された湿度を信じてよいものかどうか。そこで100円ショップで温湿度計を買って防湿庫の中にいれておくと、あにはからんや、湿度60~70%、温度22,3度を指すではないか。黴の生育に最適と言われる環境である。大慌てで一端入れたレンズを全部取り出して返品を検討したが、まてよ、と思った。果たして100円ショップの温湿度計を全面的に信じてよいのか。一応念のため、もう少し精度の高い湿度計で確認するべきではないか。

そこで、カメラのアクセサリー専門メーカーで防湿庫も扱うハクバのデジタル温湿度計を調達。疑惑の防湿庫の中に入れて暫くおくと、なんと湿度45%とな。防湿庫付属湿度系と3%前後しか違わない。ハクバの湿度計は精度は5%以内で高分子抵抗式なので、これはつまり、防湿庫は防湿庫としての役割をちゃんと果たしている、ということになる。その後を観察しても表示湿度の誤差が10%近くになることはあるが、常時50%以下でちゃんと機能しているようだ。

いや、疑ってすまんかった!と謝りながらレンズを再び納めて一安心。
撮影に出かけるたびに一々取り出すのが面倒といえば面倒だが、埃も防いでくれるし、投資しただけの価値はあるだろう。もっとも、これで梅雨をこすまでに黴が生えたら元も子もないが。





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Last updated  2012/04/30 11:09:31 PM
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李斯。@ お久しぶりです。 御無沙汰しております。 何時も拝見してい…
pfaelzerwein@ Re:ひさびさのドイツ・その64(04/05) 「ムスカテラー辛口」は私も買おうかと思…
mosel2002 @ Re[1]:ひさびさのドイツ・その54(03/14) pfaelzerweinさん >私の印象では2013年…
pfaelzerwein@ Re:ひさびさのドイツ・その54(03/14) 私の印象では2013年からは上の設備を上手…

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