よその地方の人に自分は富士山麓の出身だと言ったら富士川の水で育ったんですねと言われたことがある。富士川というと富士山の近くを流れているというイメージがあるようだが実際に富士川が富士山の周りを流れているのは東名高速道路富士川サービスエリアあたりから河口までのほんの数キロのみで、富士山に降った雨が流れ込むのは富士川の支流の支流である精進川のほんの一部だけなのである。
では大量の雨水はどこに行くのかというと北は鮎沢川、東は黄瀬川、西は潤井川という大変マイナーな川に流れ込んでいる。鮎沢川は下流で酒匂川、黄瀬川は狩野川に合流するが富士山の水は継子扱いでどちらかというと片隅に追いやられている。潤井川だけは名前が変らず駿河湾に流れ込んでいるが知名度はかなり低く地元の人以外は多分知らないだろう。
しかしこの潤井川水系は水が豊富で質がよいことが特徴。富士市に数多くある製紙工場はこの水の恩恵を受けているのである。もう一つ恩恵を受けているのが富士宮市のマスの養殖。大量のきれいな地下水のおかげでここはニジマスの養殖が盛んなのである。昨日、実家に行った帰り道、そこのニジマス養鱒場でニジマスを買ってきた。1000円分欲しいというと、立派なニジマスを8匹バタバタ暴れたまま飼料袋に入れて手渡された。慌ててコンビニで氷を買い、冷やしながら焼津の自宅に帰ってきた。
そのニジマスだが、年末なのでおせち用にしようとうちのが張り切って腕をふるった。とりあえず全部うちのが出刃を振り回してワタを抜く。そして4匹は甘露煮、2匹を干物、2匹を塩焼き用にとそれぞれ下ごしらえをする。

甘露煮で重要なのは煮汁の調整でこれは小生の担当。砂糖、ミリン、醤油、粉山椒を水で薄めたところにワタを抜いたニジマスを並べ、中火でゆっくり加熱する。そして、煮立ったらウォーマーに移し一晩中加熱する。まる一日コトコトにて頭から尻尾まで食べられる柔らかな甘露煮が完成した。
干物は、塩を振り、ベランダで一晩寒風に当てた。今日は朝からニジマス尽くし。朝は塩焼き、昼は干物で、夜はおせち用の甘露煮の味見。今までニジマスというと旨い魚という印象を持っていなかったが干物の味が濃縮していける味になったのに驚いた。甘露煮も納得の味。また実家に帰ったときには買ってこなくっちゃ・・
と、グズグズ書いているうちに年が明けてしまった。皆様、あけましておめでとうございます。