アラメという海草をご存じだろうか?
静岡の駿河湾沿岸ではだれでも知っている海草だが、今の時期だけスーパーの一番目立つ場所に並べられる。そして、季節が過ぎると姿を見かけなくなる。この地域ではアラメはタケノコの煮物になくてはならないものでそれ以外には滅多に使われないのがその理由。
我家でも先週、知人からタケノコを頂いたがご丁寧にアラメもちゃんと添えられていた。タケノコをアラメなしで料理するなんてことはことはここでは考えられないことなのである。同じくタケノコ煮の必需品は山椒の新芽だが、我家ではタケノコシーズンに備えてベランダで山椒の鉢植えを育てている。
永年、タケノコの煮物にアラメを併せるのは普通のことと思っていたが、ネットでレシピを調べてみるとそうでもないらしい。鶏肉、椎茸、イカ、肉団子、昆布・・・いろいろ出てくるがアラメと煮るのはお目にかかれず、これは駿河湾独特の料理法のようだ。ちなみに長野県のある地域ではタケノコの煮物はサバの水煮缶詰じゃなければダメということで、この季節だけサバ水煮缶が飛ぶように売れるという話を聞いたことがある。
ちなみにタケノコに併せるのは乾燥アラメで生のものは使わない。アラメの収穫時期が初夏ということ、乾燥させた方が味がよいということか。
また、小生が子供の頃から食べていたアラメは表面に洗濯板みたいなしわがあって歯ごたえがあったが、焼津のスーパーで売っているアラメはツルッとしていて柔らかい。別物かもと調べてみたらアラメは新芽のうちは表面がなめらかで成長するとシワシワになるそうで納得した。できれば洗濯板アラメのほうが気分がでるのだがやむを得まい。

さて、アラメと煮たタケノコだが、歯触りがいいが淡泊なタケノコと柔らかいけど濃厚な味のアラメ、そこにタケノコのかすかなえぐ味を消す山椒の新芽が絶妙の組合せ。春を感じさせる一品になった。ちなみに写真の皿にはニンジンも載っているがこれはやや邪道かも。
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