駿河湾の底曳き網漁は9月から5月まで。ご存じの通り駿河湾は水深が深く、地元の底曳き網はかなりの深海を浚ってくる。伊豆西海岸を根拠にする漁船が水揚げする沼津港には見たこともない珍しい魚がいろいろあるが、ここで焼津ではお目に掛かれない珍種を入手したのでご報告。
最初はオオコシオリエビ。エビとカニは足10本の親戚同士だがこれはその中間みたいなエビ。魚屋のオネエサンのおすすめは味噌汁。確かに手足が長く、身が少なそうなので汁物にしてダシを味わうのが正解かも。近所の糀屋で白味噌を買ってきて味噌汁仕立てにしてみた。

お椀から足(手?)がはみ出て見るからに立派。でも身は少なくて、ほんの少々だけ。幸いなことに深海の生き物だけあって殻が柔らかいので殻ごとバリバリ食べられ無駄が少なかった。味はというと、ほのかな甘みの上品なもの。無名なおかげで安く手に入るのがありがたい。ちなみに一緒に写っている小鉢は鯖子。静岡では鯖子の煮付けは庶民の味である。
2番手はオキヒメヒオドシエビ。魚屋のオネエサンはナイカイスジエビと言っていたが、図鑑を調べてみるとちょっと違う。卵を抱いているのだから十脚目の抱卵亜目だろうし、頭の格好から推測するとオキヒメヒオドシエビが正解のようだ。

かなり珍しいエビのようで調理法はどこにも書かれていない。昨日水揚げされたばかりだからアタリはしないだろうと生で食べてみた。

まずは卵を試食する。残念ながら無味無臭で旨味はなし。それではと殻を剥き醤油を少々付け刺身で食べてみる。
これが大正解。甘エビの甘さとアカザエビの柔らかい舌触りで、ツルツルと食べてしまった。
大変満足のいく沼津の買い物だったが、実はこれは大物を買ったおまけの品。沼津の魚市場で買い物をするときは魚屋さんと仲良くしましょう。
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