阪神タイガース  われら猛虎党





虎・加藤、代打・糸井斬り!勝利の方程式入りへ

 (セ・パ交流戦、阪神0-1オリックス、1回戦、オリックス1勝、14日、甲子園)ゴーグルの奥に隠す瞳は、燃えていた。絶対に抑える-。あふれ出る闘志をボールに込めた。3番手・加藤が炎の2人斬り。敗戦のなかで1人、唯一の輝きを放った。

 「気持ちで負けない。左打者を2人当てられたので、2人抑えようと思った」

 出番は1点ビハインドの八回一、二塁に訪れた。2番手の福原がピンチを招き、たたみかけたいオリックスは代打・糸井を告げた。マウンドに上がった左腕は、フルカウントから137キロの直球で猛牛の超人を中飛に打ち取った。「それ(四球)も頭にあったけど、結果的に打ち取れてよかった」。この日2安打していた続く左の後藤も二ゴロに仕留め、追加点は許さなかった。

 今季は13試合に登板し、0勝0敗、防御率0・79と抜群の安定感を見せている左腕。反対に、セットアッパーの福原は9試合連続で安打を浴びるなどピリッとしない。この状況に、中西投手コーチは「勝ちゲームになったらあると思うよ。2人で1イニングとか」と加藤を勝利の方程式に組み込む考えを示した。

 今季でプロ13年目。その間、2度の戦力外通告を受けた。毎年オフには「俺、大丈夫かな」と不安な表情も見せる。全盛期時に3900万円あった年俸も昨年は1300万まで減少。節約も心がけるようになった。

 虎入団当初は鳴尾浜に行く際、タクシーを利用していたが、いまでは電車と徒歩で向かう。

 「タクシーやったら、1500円ぐらいかかるやろ。電車なら300円。もったいない」

 いまでも甲子園球場には電車通勤。今年で35歳になるが、日々のケアを大切にする。時間があれば、大阪にある酸素カプセルの店に行くようになった。

 節約していても、体のメンテナンスに費用は惜しまない。すべては勝利のために-。勝利の方程式に名を連ねれば、知名度もアップ。そして、応えるだけの実力もある。イバラの道を歩んできた加藤が、猛虎の必勝レールに乗る。
(西垣戸 理大)










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013年05月15日 16時46分17秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: