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2022年04月13日
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カテゴリ: 病院
おはようございます



今日は久しぶりに映画の話です



最近NHKで多様性特集として4本の映画を放送していました(「ドリーム」、「チョコレートドーナツ」、「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」、「ボヘミアン・ラプソディ」)



我が家では映画は自動録画にしてあるのでチョコレートドーナツ以降の3本がたまたまハードに録画されており、子育ての合間を見つけて少しずつ見ていますがようやく一本見終わったのでその感想です


先日の個性に関しての記事でも多様性についてには取り上げていたのと、ヒューマン系と何かしらの社会課題に疑問を突き付けたり考えさせられるようなテーマの映画が昔から好きだったので、今回の多様性映画特集もどれも面白そうです
↓↓
個性について考える ④マイノリティとマジョリティ


1.あらすじ


素行は悪いが記憶力や数学的思考において天才的な頭脳を持つ主人公と、彼の頭脳を利用したい数学者や周りの大人たち、主人公の素行を正すために数学者に頼まれたカウンセラーとのやり取りを通して描かれる人間関係を描いた話





______


孤児で学歴も低い主人公は最初大学の清掃員のアルバイトとして働いています



ある数学の講義で大学の教授が学生に向けて廊下の黒板に難題を出し、答えられる人が現れるのを待ちます



学生は誰も答えられなかった問題を清掃員として働いていた主人公が簡単に解いてしまいます




主人公は並外れた記憶力と頭脳を持っていますが、一方で素行が悪く暴力沙汰を起こしてしまいます



そんな主人公の頭脳を利用したい大学の教授は町での暴力行為で拘留されていた主人公に自分が管理下に置くことを条件に仮釈放を認めるように働きかけ、自分の数学の問題を解く協力をすることとカウンセリングを週に1回受けることを条件に仮釈放させます




数学の方はその才能を存分に発揮して簡単に問題を解いていく主人公でしたが、週に一回のカウンセリングでは不真面目な態度でカウンセラー達を怒らせて、次から次へとカウンセラーを交代させますが一向にまじめに受ける気配を見せません



そこで大学教授の同期でルームメイトだったカウンセラーをしている大学教授の友人に最後にお願いをすると、そのカウンセラーとの出会いで少しずつ心情に変化を見せる主人公




自分の過去をさらけ出したり、まじめに就職活動もするようになった一方で、主人公の天才的な才能目当てで近づいてくる数学教授や政府や大企業に主人公が利用されて潰されてしまうのではないかと心配するカウンセラーの大学教授



最終的に主人公が選ぶ道は何なのか?タイトルの旅立ちの意味とは?



ラストにすべてが明かされる!!







この映画は1997年公開のアメリカ映画です



主人公の青年をマット・デイモンが演じて、カウンセラーをロビン・ウィリアムズが演じています





2.MSW目線で印象に残ったシーン


MSW目線で見ていて面白かったシーンは ​大学教授の同期のカウンセラーと主人公が2回目の面談で池の前で話をする場面​ です




初対面の1回目の面接の場面でこれまでは数学教授とその助手も面接に同席していましたが、今回カウンセラーは主人公に配慮して二人に席を外すように伝えます




(途中で重量挙げの話になり、運動をしなさそうなカウンセラーが130キロを上げるという描写があり、のちに回収されます)




そこで飾ってあった1枚の絵画からカウンセラーがその絵を書いた時の心情を分析する主人公




精神分析の知識を使って絵の背景や色彩から「カウンセラーの不安で孤独な感情」や「一人の女性との何かしらの別れを経たことで大きな喪失感を抱いたこと」を読み取った主人公




「カウンセラーが孤独でいるのはその女性が不倫したからではないか」と主人公が伝えると温厚で物静かな印象のカウンセラーは激昂し、主人公の首を絞めて「妻を侮辱することは許さない。身分をわきまえろ」と強い口調で詰め寄ります



その時点で約束の1時間が経過して1回目の面談は終了します



2回目の面接では主人公を外の公園に連れ出して、池の前のベンチに二人で座りカウンセラーの過去を話し始めます



今回もはぐらかすように話し始める主人公ですが、カウンセラーは神妙な面持ちで前回の面談時に主人公に言われたことが気になって眠れなかったと明かします




それでも最終的にはカウンセラーの中で答えが出て、ぐっすり眠れたと明かします



その答えとは主人公が幼稚で無知な「ガキ」だから、主人公が言ったことを真に受ける必要はないんだという答えでした



カウンセラーは自分の過去の経験として自分が戦争に行って仲間の死を前に何もできなかった話、妻とがんで死別した話、死の直前に妻の病室を何度も訪ねて手を取りそっと見守った話




心理学者であるフロイトの精神分析についての知識を持っているのは認めつつ、 「今住んでいる地域から外に出たこともないだろう。戦争で友人が亡くなる時に何もできない無力感もわからない。恋愛だってほんの少し経験はるだろうが、朝目覚めた時に隣にいられる幸福感をお前は知らない。たった1枚の絵からその人の人生をわかった気になるな。本の受け売りを聞きたいのではなく、主人公自身の体験や思いを話せ」 と主人公に投げかけるカウンセラー



「君は孤児だね。そのことを知ったからと言って、私は君の全てをわかったとは思わない。君が話す気になった時に私は君の言葉に耳を傾ける。それまでは何も話さない」と一方的に伝えてカウンセラーは一人去っていきます




主人公のことを天才と認めながらも、彼が言う事は本で得た「知識」に過ぎず実際の経験値はまだ少ない子供であること、若くして「天才」と周囲から見られる主人公を唯一ねたんだり利用したりする対象としてではなく、 一人の人間として 「彼自身の人生」と真剣に向き合おうとしてくれるカウンセラーの姿が描かれたシーン でした



それまでは同い年の高学歴の男性を言い負かしたり、大学の教授や賢い人たちを相手にしても主人公が正論で打ち負かすシーンが多く描かれていた中で、このシーンでは主人公が完全に言い負かされて得意の知識で相手を言いくるめることも出来ず、ただただ黙り込んでしまう主人公




対比されるシーンとして主人公の友人がバーで高学歴の女性をナンパをしているときに、知識をひけらかしてマウントを取ろうとしてきた高学歴の男性をバーで言い負かし、「 お前の言っていることはただテキストに書いてある内容を引用しただけで、お前の考えはないのか」 と言い放つシーンがあるのですが、このシーンではそのセリフをより具体的な体験を乗せてそのまま返されるようなシーンでした



3.信頼関係を築くうえで重要な事



このシーンからのMSW目線での気づきとしては信頼関係を築く上での最も重要なポイントは 「相手の話を聞く」 ことだという点です



特に重要なポイントは 「こちらの聞きたい内容」 を聞くのではなく、 「相手の話したい内容」 を話してもらうことです



人は誰しも自分のことを話したいですし、自分のことを理解してもらいたいと思う生き物です




それは子供であっても大人であっても同じで、 「自分のことを理解してくれている」と感じられる相手のことを信頼 します



逆に相手の好きなことばかり話したり、相手の聞きたい内容ばかり聞いてくる人に対しては信頼できません



先ほども言ったように人間はみんな自分のことを話したい生き物なので、「相手の話を聞く」ためには 自分の話したいことや自分が聞きたい気持ちをまずは抑えて、いったん相手の話したい内容を聞く ことが結果として信頼を得ることにつながります



自分の考えや意見を言わずに 相手の意見をまずは100%受け入れることは意外と難しい ことです




当然違う人間なので自分とは考え方が違うことも、世間一般のいわゆる常識とは違ったことを言われたとしても、それがその人にとっての真実である以上は一旦受け入れる必要があります




それをするには自分の気持ちをコントロールできないといけないですし、聞くための時間もある程度用意しないといけません



自分の聞きたい内容をポンと一言質問する方が、一見効率が良いようにも思えますが、 聞きたい内容が踏み入った内容であればあるほど信頼関係がないと相手は答えてくれません




この一見遠回りに見える、 「相手の話したい内容を聞く」というプロセスを大事にすることがソーシャルワークにおいてもとても重要 なことになるので、そのことを再度認識させてくれる素晴らしい映画でした



*まとめ*


素行は悪いが記憶力や数学的思考において天才的な頭脳を持つ主人公と、彼の頭脳を利用したい数学者や周りの大人たち、主人公の素行を正すために数学者に頼まれたカウンセラーとのやり取りを通して描かれる人間関係を描いた話



発達障害に代表されるような優れた部分と社会性の無さがテーマであったり、天才と呼ばれる人たちの苦悩、それぞれの生き方や主人公の将来について対立する関係等、とにかく人間の感情に焦点を当てた映画です



MSW目線で見ていて面白かったシーンはカウンセラーと主人公が2回目の面談で池の前で話をする場面です



カウンセラーは自己開示を行いながら、主人公に語りかけます



自分が戦争に行って仲間の死を前に何もできなかった話、妻とがんで死別した話、死の直前に妻の病室を何度も訪ねて手を取りそっと見守った話



主人公のことを天才と認めながらも、彼が言う事は本で得た「知識」に過ぎず、実際の経験値はまだ少ない子供であること、「天才」として周囲から見られる中で唯一「彼自身の人生」と真剣に向き合おうとしてくれるカウンセラーの姿が描かれたシーンでした



このシーンから信頼関係を築く上での最も重要なポイントは「相手の話を聞く」ことです



重要なポイントは「こちらの聞きたい内容」を聞くのではなく、「相手の話したい内容」を話してもらうことです



人は誰しも自分のことを話したいですし、自分のことを理解してもらいたいと思う生き物です



自分の考えや意見を言わずに相手の意見をまずは100%聞き入れることは意外と難しく、自分の気持ちをコントロールできないといけないですし、聞くための時間もある程度用意しないといけません


「相手の話したい内容を聞く」というプロセスを大事にすることがソーシャルワークにおいてもとても重要なことになるので、そのことを再度認識させてくれる素晴らしい映画でした



もし興味の出た方はリンクも張っておくので、ぜひ一度ご覧になってみてください
↓↓


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最終更新日  2023年07月01日 08時30分41秒
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