日本が今でも「報道の自由度」70
位に低迷する理由
安倍政治で“
変えられてしまった”
記者たちの末路
古賀茂明 (msn.com)
からです。
国際 NGO
「国境なき記者団」( RSF
)
が 5
月 3
日に発表した 2024
年「報道の自由度ランキング」で、日本は 180
カ国・地域のうち 70
位だった。
トップ 10 は 1 位のノルウェーから G7 で唯一入った 10 位のドイツまで全てが欧州諸国で、評価点数はノルウェー 91.89 、ドイツ 83.84 と、いずれも 80 点を超えた。 G7 では、 14 位カナダ( 81.7 )、 21 位フランス( 78.65 )、 23 位イギリス( 77.51 )までが 70 点以上。 RSF の分類では、 85 ~ 100 点が「 good 」、 70 ~ 85 点は、「 satisfactory 」 で、ここまでが何とか合格点だ。
55 ~ 70 点は、「 problematic 」 だが、 46 位イタリア( 69.8 )は 70 点にわずかに及ばず、 55 位アメリカ( 66.59 )も 3 点余り下回った。
日本
は、前年の 68
位からさらに下がり 70
位で、 69
位コンゴ共和国、 71
位コモロ連合と同レベルで点数も 62.12
。 G7
の中では 大差をつけて最下位
である。
低迷している理由は、ジャーナリストが権力に屈して 権力の監視役
を十分に果たしていないところにあるようです。
筆者の古賀さんは、次のように問題点をまとめています。
記者クラブ
の問題点は、そこからはじかれているフリーや外国人記者からその独占体質や閉鎖性をたびたび指摘さてきました。
また、 第 3
のアクセス・ジャーナリズムによる 記者の広報マン化
も、問題ですね。
自ら問題を発掘し、様々な取材先の情報で多様な角度から掘り下げて検証して報道する 調査報道
に徹してほしいです。
第4の大手メディアの記者が、庶民からかけ離れた既得権層になってしまっているとの指摘も重要です。
好待遇の特権を守るために自己保身に走ることになり、弱者のために権力と戦おうという意欲を失わせるということは、
想像に難くありません。
アベ政権下で圧力を受けた筆者の次の指摘は,するどいです。
「このような構造的問題は古くからあったが、 安倍政権になるとメディアに対する直接間接の圧力は異常に高まり、報道の自由度は大きく下がった。
最初は、それでも戦おうとする記者は数多く存在したが、個々の記者やデスクが戦っても、上に上がると負けてしまうことが続くと、現場には厭戦気分が広がり自主規制が始まった。萎縮したという面もあるが、面倒に巻き込まれて時間を取られると他の記事が書けなくなるという理由も大きかったようだ。
自主規制が強まり、長期間継続すると、 何が問題なのかを自分で見いだす能力が低下する 。テーマ設定は、取材先の政治家や官僚が行い、彼らの情報をもとに記事を書くことが当たり前になってしまうのだ。
記者たちは、自分たちが変わってしまったこと、能力を失ってしまったことに気づくことさえなくなる。実は、それが一番危険なことだ。
記者たちが変えられてしまった今、日本の国民は、真実を知る機会を失いつつある。
これは、民主主義の危機だ。 メディアが権力の監視役の機能を果たせない国に民主主義は存在し得ない。
将来的には、記者たちの自由だけでなく、私たちの自由もまた失われることになるだろう。」
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